2019年の読んだ本 まとめ

2019年の読書メーター
読んだ本の数:281
読んだページ数:63342
ナイス数:33940

無頼無頼ッ!無頼無頼ッ!感想
一応、時代小説の枠に入る作品ではあるが、読んでみると和風アドベンチャーとでも言った方がしっくりくる。飄々とした性格の蜘蛛丸と堅物の兵庫のコンビがまず面白く、話を追うごとにコンビネーションが深まっていく展開もあって楽しい。冒険するだけじゃダメで、謎解きも必要といったストーリーで、こういうところは確かにRPGっぽい。終盤では伝奇的な仕掛けも明らかになっていく。時代物としては伝統的なタイプではなく、アイデアもお話もキャラクターも、かなりポップ。新鮮な感じのする作品だった。
読了日:12月31日 著者:矢野 隆
冒険入りタイム・カプセル (徳間文庫)冒険入りタイム・カプセル (徳間文庫)感想
以前、角川文庫版で読んだことがあるので再読なんだけど、ものの見事に内容を忘れているので、ほとんど初読状態。30年前に埋めたタイムカプセルを掘り出す日が迫るが、関係者が殺されたり、怪しげな出来事が起こったりする。というお話で、赤川次郎としては作りがかなりイージーな方の作品。にしても次から次へと展開するので、まあ退屈はしない。事件の解決もラスト数ページで、強引に畳んだ感じ。
読了日:12月29日 著者:赤川 次郎
クトゥルー・オペラ 邪神降臨 新装版 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)クトゥルー・オペラ 邪神降臨 新装版 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)感想
文庫本四冊分を一冊にまとめた、合本なので読むのに時間が掛かるかと思ったら、一気に読めてしまった。世界各地の異変や各登場人物の行動を描いていく語り口が、ものものしく壮大な魔大戦の予感がして気分が出る。復活した邪神を迎えうつべく集結する7組の双子たち。主に超能力で闘うのだが、限られた能力を工夫して使ったり、科学的な根拠があった上で弱点を突くなどSF考証がしっかりしている。ジュブナイルならではの軽快なテンポもあって読みやすい。広げた風呂敷の畳み方にも捻りとスケールがあって、壮大なロマンを感じる作品だった。
読了日:12月25日 著者:風見 潤
高校事変 IV (角川文庫)高校事変 IV (角川文庫)感想
シリーズも4作目になってくると、どういう冒頭で始まるのか?優莉結衣がいつ登場してくるのか?敵はどういう組織なのか?期待感高まって読めるようになってきた。今回も要望に応えてくれる内容だったし、マンネリにならないよう工夫する姿勢を感じた。著者の知識の引き出しが多いんでしょうね、デティールが凝ってて面白い。中盤から始まる怒涛のアクションの連続は、シリーズ屈指の迫力。長回しを多用した格闘映画のごとき興奮。終盤では意外な黒幕が明らかに。と、次巻への引きがあり早くも来年1月には5巻発売。軽快なフットワークだね。
読了日:12月24日 著者:松岡 圭祐
おすすめ文庫王国2020おすすめ文庫王国2020感想
ここ何年かは買ってなかったけれど、ひさびさに購入してみた今年の文庫王国。ジャンル別のベストテンや偏愛ベストテン、書店員匿名座談会など切り口がたくさんあってなかなか良いブックガイドだと思う。十二国記の新作が出たことって余波が凄かったんだなあ。私も十二国記新作は買ったけど、未読なので読んでしまわねば。「文庫2019年度ベストテン」1位の「戦場のアリス」は持っているので、これも読むのを楽しみにしておこう。なんにしても読みたい文庫本が、かなり増えてしまったがあまり惑わされず、自分のペースで読んでいこう。
読了日:12月22日 著者: 
キングダム 56 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 56 (ヤングジャンプコミックス)感想
朱海平原の戦いがまだまだ続く。相変わらず合戦の規模が大きく、凄まじい勢いで多くの人間が死んでゆく。そんな中、一騎打ちのごとく対峙しながらも、対話に終始する王翦と李牧。ここで交わされる舌戦の内容は、後の展開を暗示するものだろうか?とにかく丸々一冊戦闘場面の巻ではあった。そろそろ物語としてのうねりのようなものが見たいので、次巻以降に期待といったところ。
読了日:12月21日 著者:原 泰久
きゃくほんかのセリフ! (2) (ガガガ文庫)きゃくほんかのセリフ! (2) (ガガガ文庫)感想
前回が劇場版アニメを担当した話だったのに対し、今回は実写ドラマの仕事をする話。アニメ製作と違って、実写は天候や偶然性に左右されやすく、展開としても人間同士のぶつかり合いが多くなった気がした。ちょっとした書きようの違いで、制作費が跳ね上がりかねなかったり、いろいろと興味深い。現場に投げっぱなしの脚本を主人公が修正したら、演出や撮影方法、見せ方まで変化していくのが楽しい。あと出演者のスキャンダルって怖いよね。それで大変な事態になった映画やドラマの話題も目にするし。作中ドラマの「美化委員は女スパイ」も面白そう。
読了日:12月20日 著者:ますもと たくや
『エリスの聖杯』ラノベ&コミックス 無料コラボ試読版 (GAノベル)『エリスの聖杯』ラノベ&コミックス 無料コラボ試読版 (GAノベル)感想
ラノベの方は書籍版で読んだので試読するまでもないんだけど、コミックの方を読んでみたかったので。うーん、ほんのプロローグだなあ。もうちょっと本題のパート読んでみたかった。まあ絵は綺麗だし、見せ方も作風に合ってる気がせんでもない。
読了日:12月20日 著者:常磐 くじら,桃山 ひなせ
飛べ! ぼくらの海賊船 (2) (角川つばさ文庫)飛べ! ぼくらの海賊船 (2) (角川つばさ文庫)感想
今回は石で出来た船を動かす話で、新キャラ的に少年少女の登場人物が増えた。最初はいがみ合っていた彼らが仲良くなる過程も良し。夏休みイベントを楽しむパートも多くなっている。秘密基地的な場所も新たに出てきて、気持ちが男の子に戻ったように楽しく読んだ。密漁船と対決する趣向も面白い。子供たちだけで、悪人退治というのもテンションが上がる展開。もちろんここらへんは子供が、無謀なことをやってるようにも読めてしまうわけで。そこをちゃんと叱る大人がいるのが、バランス的にも安心出来る。欲を言えば前作含め、夏場に読みたかったね。
読了日:12月20日 著者:鷹見 一幸
飛べ! ぼくらの海賊船 (角川つばさ文庫)飛べ! ぼくらの海賊船 (角川つばさ文庫)感想
少年少女らが海賊船を見つけて、海へ乗り出し大活躍。そういう荒唐無稽路線なお話を期待して読んだらだいぶ違った。けっこうリアルに作り込んであって、地に足がついた内容。戦国時代にいた海賊を設定に組み込んでいたり、地すべりに関してよく調べた描写が出てきて感心する。岩山の洞窟の中に400年前の海賊船が隠されていて、そこを秘密基地にしてしまおう。こういうお話には心の中の少年を、刺激されてワクワクした。終盤は大ピンチになるが、そこを乗り越えるとロマン溢れる着地が待っている。続編があるので、そっちも読むつもり。
読了日:12月19日 著者:鷹見 一幸
遅れて来た客 (光文社文庫)遅れて来た客 (光文社文庫)感想
3編から成るホラー短編集。30年以上前の本だが、古くなってない印象。赤川次郎はホラーが上手い作家で、この本も面白く読めた。ちょっとした違和感がどんどん不気味に変わっていく過程が上手く、怖い。文章が簡素なのが逆に効いてくる。特に「家主」は舞台のアパートが気味が悪く、ヒロインが異常になっていくのが恐ろしく、真相もゾッとする。「家庭教師」にしても冒頭のひき逃げ場面から臨場感があるし、どこか子供らしくない兄妹が嫌な感じ。表題作も怖いっちゃー怖いけど昼ドラのようなドロドロの人間関係が濃すぎで、そっちに気をとられた。
読了日:12月19日 著者:赤川 次郎
エリスの聖杯 (GAノベル)エリスの聖杯 (GAノベル)感想
文章がこなれていて、スッと頭に入ってくる。キャラの造型や言動も上手く描けているから、「小説家になろう」でこの話を読んだ大森藤ノ氏が、プロが書いていると思い込むのもわかる気がした。地味令嬢に悪役令嬢の亡霊が取り憑くお話で、2人の掛け合いが楽しめる。貴族社会の描写がしっかりしているし、陰謀劇あり、復讐あり、謎解きありといった按配でいろんな要素で構成された内容。登場人物がかなり多いが、章ごとの人物紹介で面白い仕掛けをしていたり、読ませる工夫が嬉しい。詰め込んだ要素が多いし長くなるか?まずは春に出る続刊が楽しみ。
読了日:12月19日 著者:常磐くじら
クズとメガネと文学少女(偽)(2) (星海社COMICS)クズとメガネと文学少女(偽)(2) (星海社COMICS)感想
この2巻のパートはwebで読んでいたので、買わなくていいかと思ってたけれど、書籍版には「谷川ニコの読書ノート」やオマケ的なページもあって結局買ってよかった。なにより、読みやすい。前巻にも増して、変な方向に突っ走る人間関係にも笑ったが、この巻の方が私が読んでる本の話題が出て興味深かった。ノルウェイの森の性描写に興奮するのはちとわからんが(あれは書いてる作者が、欲情してないので不気味に思う)。とにかく私生活で不快な思いをしてイライラしながら、読んでも笑ってしまったのでかなり面白い漫画だと思う。続き読みたいね。
読了日:12月16日 著者:谷川 ニコ
クズとメガネと文学少女(偽)(1) (星海社COMICS)クズとメガネと文学少女(偽)(1) (星海社COMICS)感想
再読。やっぱりまず偽文学少女の織川衣栞が面白い。バカでポンコツ中二病だが、とにかく見た目とリアクションが可愛い。古河(クズ)と守谷(メガネ)の三人メインでお話が展開するが、全然ドラマチックじゃなく、それぞれに思い込みや勘違いをし、まったく訂正されないまま、人間関係が深まる。なので後になるほど、可笑しみがアップしていくのでかなり吹いた。もうちょっと素直に読書に取り組めば良かろうにと思うものの、途中の「谷川ニコの読書ノート」を読むとかなり屈折してて、そりゃ内容もこうなるかと変に納得してしまった。
読了日:12月15日 著者:谷川 ニコ
ライト姉妹(2) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)ライト姉妹(2) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)感想
妹をカンヅメ…じゃなく監禁しラノベを書かせようとする、姉の狂気が凄い。さらに立場的に追い込む様が理不尽極まりない。変なモードを発動して小説を書きまくる妹にも驚くが、人格的に壊れ始めるので読んでいて恐怖をともなった笑いが漏れた。しかし追い込まれたなりの結果ってでるもんだ。まさか最終的にデビューしちゃうとは。姉が再就職したのがよりによって編集者、というのも何を考えているんだか。まあ妹を追い込んでラノベ作家にはしたわけだから優秀な担当になれるのかも。全2巻と短かったが、笑ったしシビアな面でも沁みるものがあった。
読了日:12月15日 著者:谷川 ニコ
ライト姉妹(1) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)ライト姉妹(1) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)感想
登場人物がほぼ姉妹だけで展開するので、掛け合い漫才的に面白い。引きこもり中学生の妹はダメな奴だが、そんな妹を端から煽ってラノベ作家にしようとするニート姉は、自分で頑張ろうとしないだけに、さらにダメダメな感じ。これで姉がけっこう美人でセクシーなので変な可笑しみがある。誰ぞ構ってくれる人がおらんのか?あんまりすぎる作中小説に笑ってしまうし、冷静に批評する姉がさらに笑いを誘う。姉妹だけでワチャワチャしてるようで、多少は成長した気がしないでもないから、2巻はどうなっていくんでしょうか?楽しみ。
読了日:12月14日 著者:谷川 ニコ
進撃の巨人(30) (講談社コミックス)進撃の巨人(30) (講談社コミックス)感想
前巻の終わりから、まさかこういう内容になるとは予想だにしなかった。ここで語られていることだけでも凄まじい因果。ストーリーの核心を描いているのはわかるが、こういうのってどう畳むんだ!?その意味でも空前絶後の漫画になりつつある。物事ははっきり善悪で分けられるもんじゃない、ってことは頭と理屈ではわかるけれど、それをこうもエモーショナルに物語の佳境でやられると、価値観の揺さぶりに恐れおののく。
読了日:12月09日 著者:諫山 創
うたえ! エーリンナ (星海社COMICS)うたえ! エーリンナ (星海社COMICS)感想
古代ギリシアの女学校ライフ!エーリンナは、ギリシアで最高の芸術家“詩人”になることを夢みるちょっと変わった女の子。歌や竪琴の練習に夢中!春の大祭で、少女合唱のコンテストに出ることになるが!?というお話。著者はまともに漫画を描いたことがないそうだが、作品を読むと、とてもそう思えない。挿入される解説や脚注が適切でトリビア的にも面白い。時代や舞台はまったく違うが「はいからさんが通る」を連想。女性の地位が低く不自由な世の中に飲まれず、ヒロインが生き生き活躍する点が似ている。コンパクトに一冊でまとまるのも好印象。
読了日:12月06日 著者:佐藤 二葉
さよならバイバイ、大好きだったよ。 (KITORA)さよならバイバイ、大好きだったよ。 (KITORA)感想
同著者の「殺さない彼と死なない彼女」が良かったので、こちらも読んでみた。この本も概ね4コマ漫画で、各話単体では可笑しみがある。が、通して読んでいると各登場人物の想いがほとんどすれ違っていて、とても切ない。想いが届かない悲しみ、現実に裏切られる辛さに満ちている。心理描写が秀逸なので、時に悲痛さすら感じてしまった。それでも読んでいて辛い、とまでいかないのは描き手の目線に暖かみがあることと、登場人物が辛さ切なさに負けず前向きさを失わないからだと思う。この繊細さは癖になるので世紀末氏の作品は追って読んでいきたい。
読了日:12月06日 著者:世紀末
殺さない彼と死なない彼女 (KITORA)殺さない彼と死なない彼女 (KITORA)感想
各エピソード他愛ないが重なっていくと、がかけがえのない一瞬の連なりのように思えてくる、キュートな一冊。4コマ漫画らしく可笑しみがあるけれども、ときに台詞や空気感が鮮烈で突き刺さってくる瞬間があり心に残る。すべての登場人物が不器用ながらも自分に正直で、肩を寄せ合うように寄り添う様が愛おしい。一冊読み切ると激しい切なさが湧き上がり、表紙のイラストを見ただけでも哀切な気持ちになった。今の私の気分だと表題作より「君が代ちゃん」のエピソード群がグッとくる。とにかく今後も何度となく読み返したい一冊となりました。
読了日:12月05日 著者:世紀末
藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ感想
3つのタイトルの作品が収録されていて、宇宙から来たマスコット的なキャラに便利道具出してもらって楽しんだり、便利道具を駆使して事件解決したり、悪漢退治したりといった点で3作とも共通している。ドラえもんパーマンの合せ技的な作品を狙ってたのかな、F先生は。ヒーローっぽく活躍する場面では主人公らが「パーマンみたい!」って喜んでて、微笑ましいです。科学的な根拠を持たせようと解説風の場面があるのが、SFとしてちゃんとしてますな。掲載誌がどれもコロコロコミックで、解説がコロコロの初代編集長というのも適切で良かった。
読了日:12月02日 著者:藤子・F・ 不二雄
僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)感想
陽キャ美少女×陰キャ少年の青春ラブコメディだそうで、陰キャ・市川京太郎が美少女を観察しては勝手に思考の一人相撲を始めてしまうあたりは、福満しげゆきの作品にも通じるものがある。一方で美少女・山田杏奈が天然キャラのようで、そうでも無いようにも感じる。短いページ数のお話が重なっていくうちに、少しずつ二人の関係性が変化していくのが甘酸っぱく、ヤキモキもする。市川の方は自分で自分の本心悟った感じだが、山田のほうはどうだろう?そのへんは今後の展開次第ということかな。
読了日:12月02日 著者:桜井 のりお
このライトノベルがすごい! 2020このライトノベルがすごい! 2020感想
文庫部門のベスト10だけで3つ読んでた。ベスト40まで含むと8作か。ランキングにこだわらず、ジャンル別ガイドやコラム的に紹介しているページの作品だと既読のものが、ちょくちょく出る。自分で思ってた以上に、今年はライトノベルを読んでたってことか。「人気作家に訊く!私のおすすめライトノベル」がなかなか好企画。あと単行本・ノベルズ部門で読みたい作品が増えて、困った。だって本が文庫以上に価格が高いし、巻数があるものが多いしなあ…。文庫部門1位の「七つの魔剣が支配する」は読んでいるので、著者インタビューが楽しかった。
読了日:11月27日 著者: 
大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ (講談社文庫)大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ (講談社文庫)感想
かなりの曲球な一作。タイトルから時代ケイパー小説か?と思い手にとったが、読んでみれば、もっとフリーダムな内容だった。主人公・川瀬若菜の性格や立場には二面性があるし、他の登場人物らも一癖二癖どころじゃ済まない濃い面々。裏稼業の世界の住人たちの凄絶な殺し合いが続いていく。山田正紀作品を久々に読んだけれど、文庫書き下ろし時代小説とはいえ、定番の展開で安心して読ませる内容には仕立ないのが、流石。必ず変化球が飛んでくる。先が読めないし、夜の暗闇を疾走するかのようなダークさがあった。早くも来月、続刊が出るので期待。
読了日:11月25日 著者:山田 正紀
できそこない博物館 (新潮文庫)できそこない博物館 (新潮文庫)感想
この本、徳間文庫版で何度も読んだけど、本がどこかにいっちゃったので新潮文庫版を手に入れ再読。著者が書き溜めたアイデアメモがたくさん載っていて、それがなぜに作品になれなかったのか?を語るエッセイで読ませる一冊。没ネタとはいえ、メモがけっこう面白くショート・ストーリーとエッセイの両方が楽しめた。星氏の発想法が垣間見えて興味津々。東京オリンピックオチのメモは、時代が巡ってタイムリーになっちゃってますな。軽妙な語りだけど、短編作家の苦悩と厳しさも感じる内容。でも程よく頭の体操ができたので自分が賢くなった気がする。
読了日:11月24日 著者:星 新一
徳川の猿 (1) (アクションコミックス)徳川の猿 (1) (アクションコミックス)感想
江戸時代に「天狗」と名乗る謎の武装集団のテロ事件が多発。「猿(ましら)」と呼ばれる女性だけで構成された対「天狗」部隊の闘いを描く。ということで読んでみると、バイオレンス描写がかなりキツめなので、ちょっと驚く。裸もちょくちょく出るのでエロスもあるといえるが、描きようがサラッとしてるので、インパクトは感じない。今のところ目耳口が不自由な月の無骨な闘いがメインだが、他の「猿」チームの面々が味があるし、起こる事件も凝った感じなので、これから先に期待できそう。わりと練った構想がありそうだよね、これ。
読了日:11月21日 著者:藤田かくじ
日本へようこそエルフさん。1 (HJコミックス)日本へようこそエルフさん。1 (HJコミックス)感想
異世界へ転生じゃなくて(いや、それもやってはいるけど)、異世界から現世へエルフの女の子が来てしまうお話。エルフのマリーがとても可愛く描けている上、現在の日本に興味津々ではしゃいだりビックリしたり、とても楽しい。普通に和食やカツ丼食べてるだけの場面が、やたら美味しそう。美味しそうに食べる人と食事すると、格段に味って違うからなあ。で、日本に来たきりになってしまうかと思いきや、行ったり来たり出来るようになった。ファンタジー世界で出てきたドラゴンのキャラが味があるので、さらに面白くなりそうってとこで、1巻終わり。
読了日:11月21日 著者:まきしま鈴木,ヤッペン,青乃下
ふわふわ (講談社文庫)ふわふわ (講談社文庫)感想
ナンセンスな内容を予想して読んだら、全然違った。なんというか日向ぼっこしてたら、とても気持ち良くなってくるような読み心地。実質、絵本なのですぐ読めてしまうけれど、良い時間を過ごした気持ちになれた。村上春樹安西水丸コンビの作品はリラックスして読めていいですね。新作は安西さんが亡くなられたので無理になってしまったけれど、これまでの作品を折を見て読み返していきたいと思ってます。
読了日:11月15日 著者:村上 春樹,安西 水丸
黄金雛 羽州ぼろ鳶組 零 (祥伝社文庫)黄金雛 羽州ぼろ鳶組 零 (祥伝社文庫)感想
シリーズ最新巻はエピソード0ということで、若き日の松永源吾を描く雄編。毒を吐く戦慄の炎が発生。主に火災に立ち向かい活躍するのは一つ上の世代で、ここで描かれるドラマにも厚みがある。特に重内と源吾、父と子の軋轢と和解はこの巻の柱ともいえるエピソードで読ませるものがあった。他の登場人物にしても過去に何をしていたのか?が描かれ、シリーズとしての味わいがより深く彫り込まれる内容。この零巻の直の続編があっても面白そう。また今回の零巻が羽州ぼろ鳶組が活躍する世代に、どうフィードバックするのか?10巻を早く読みたい。
読了日:11月15日 著者:今村翔吾
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (16) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (16) (ガンガンコミックスONLINE)感想
毎巻、楽しく読んではいるけれど、今回は特に可笑しさのあまり吹き出した場面が多かった。主人公の周りに人物が増え、各キャラの立ちっぷりが良く、それぞれの絡みようが面白い。それに対する、もこっちの考えてることやリアクションがゲスくてスパイスのように効いてくる。前半、球技大会で皆でよって真面目に勝ちにいってるのも、妙に可笑しい。後半の謹慎のあたりで進路について、考え始めてたりしみじみもした。それ以上に、もこっちの謹慎に動揺して、泣き叫ぶうっちーに爆笑してもたわ。
読了日:11月13日 著者:谷川 ニコ
課長バカ一代 (1) (ワイドKCミスターマガジン (317))課長バカ一代 (1) (ワイドKCミスターマガジン (317))感想
TVドラマ化されるというニュースを見たので、久々に読んでみる。初期はびっくりするほど絵が下手で雑だったんだ。これでは池上遼一の絵柄でギャグ漫画をやる戦略も、わかりにくかったんと違うか?一話一話のページ数が短いのにも驚く。どうやら変な脳内補正が入ってたみたい。とはいえ、話の内容はけっこう憶えていて、ギャグもそんなに古くなってない気がする。松芝電気のちょっと変な電気製品って、実際あったら売れそうに思えたり。主役の八神もパーフェクトなバカだけど、たまにかなり有能に思える瞬間があるのが可笑しい。
読了日:11月11日 著者:野中 英次
ロマンシア―浪漫境伝説 (ドラゴンコミックス)ロマンシア―浪漫境伝説 (ドラゴンコミックス)感想
戦闘シーンの見せ方や演出、ギャグセンスが懐かしいノリ。実際、30年以上昔の作品だから当然か。前半はかなりイージーにお話が進むけれど、終盤になるとけっこうしっかりした構想があったことが、明らかになる。ヒロインがパワーアップすると露出度高めのアーマー戦士になるとか、この時代の漫画やアニメ特有の展開ですなー。コンパクトに一冊でまとまってるし、そこに見せ場をできるだけ収めようという姿勢もあって、まずまず楽しめた。
読了日:11月06日 著者:寺田 憲史
Dr.STONE 13 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 13 (ジャンプコミックス)感想
ひゃあー、メイクアップも科学なんだね!よく考えたら当たり前だけど。そこからはミッション・インポッシブルばりの潜入作戦でなかなかハラハラする。通信をどうするかで鉱石ラジオが出てきたり。あれって学研の教材で作ったような気がするぞ。とにかくバレるかバレないかの危機的状況を乗り切るために、あの手この手の科学を繰り出すのが楽しい。
読了日:11月05日 著者:Boichi
Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)感想
13巻読むために再読したけど、この巻だけでも情報量が物凄いな。
読了日:11月05日 著者:Boichi
騎虎の将 太田道灌 下 (文芸書)騎虎の将 太田道灌 下 (文芸書)感想
下巻に入ると物語はより太田道灌中心になり、関東の情勢を動かしてゆく。ここで描かれる道灌の人物像に面白みや魅力があって、行動言動を追っていく展開が、なかなかに読ませる。この時代この状況に道灌がいたからこその活躍があり、この時代この状況だったこその無念もあり、両方の側面がある。だからこそ内容に厚みや余韻を感じた。騎虎という言葉の意味に関しても、いろいろと思い馳せるものがある。
読了日:11月05日 著者:幡 大介
東京レイヴンズ (15) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (15) (角川コミックス・エース)感想
完結巻。キャラたち全員が躍動し、後半になるほど盛り上がる。終盤は風呂敷を畳みつつ、広げていく展開が巧みに思う。原作小説の振り返りとして読んだ漫画版、なかなか鮮明に思い出させてくれました。そしてコミカライズとしても高いレベルの作品で、単体の漫画としてもたいへん面白い。完結といっても、原作の第一部までで漫画は終わっている。第二部以降もコミカライズされるべきと思うけれど、まあ仕方ない。そういえばアニメの方も第一部完だったな。続きは原作小説で読んでいくとしよう。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (14) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (14) (角川コミックス・エース)感想
ここらへんのいろいろと真相が逆転していく展開は、原作でも印象が強くて、構想の練り込みに感心した覚えがある。しかもシチュエーションを追い込んで盛り上がってきた。漫画版は次巻で完結なので、期待しよう。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (13) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (13) (角川コミックス・エース)感想
春虎が覚醒したものの、安定しない状態に。とはいえ拗れた人間関係はどうやら安定したようで。不穏な空気は漂いつつも、みんなで花火大会へ。しかし、どうしても平凡な日常は破られてしまのか?
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (12) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (12) (カドカワコミックス・エース)感想
ここしばらく大人たちの闘いがメインで、主人公の春虎は伸び悩みに入っていたが、ついに覚醒。ただし、今後の彼ら人間関係がちょっとややこしくなりそう。一方で大人たちの腹の探り合いや暗闘も続く。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (11) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (11) (カドカワコミックス・エース)感想
前巻の波乱の展開から、少年少女らは成長しようとしているし、大人たちは暗闘を続けている。次の盛り上がりまでの前フリ的な意味合いが強い巻ではあるが、地道に面白い。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
騎虎の将 太田道灌 上 (文芸書)騎虎の将 太田道灌 上 (文芸書)感想
作中、扱っている時代背景をよく知らないので、すこし入り込むまで時間が掛かった。が、文中にトリビア的な豆知識が散りばめてあり、リアルさ出るし、それがけっこう本筋に関わってくるので、弾みがついて面白く読めるようになった。特に太田道灌が出ている場面は、道灌本人のキャラクターや行動が魅力的で読ませる。ただしこの上巻では、道灌が出てくるパートが、少なめなのでちょっと物足りない。下巻の方はもっと太田道灌に、スポットが当たっているのだろうか?期待しながら下巻へ。
読了日:10月27日 著者:幡 大介
東京レイヴンズ (10) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (10) (カドカワコミックス・エース)感想
この巻はなんといっても、芦屋道満対大友陣の法術対決が素晴らしい。大人が頼り甲斐あって強かったり、あるいは驚異で恐ろしかったり、熱くて渋さも感じる闘いだった。主人公ら少年少女グループはまだまだ未熟だし、彼らを前にして闘うのも燃えるシチュエーション。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (9) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (9) (カドカワコミックス・エース)感想
鈍感な人がようやく何かを悟りかけたからといって、物事が進むかというとそうならなくて、ウジウジモヤモヤして上手くいかないねー。さて陰陽塾がかなりのピンチに。この作品の良いとこは、主役の少年少女たちはまだ大人に庇護されてる存在として描いているところ。そのぶん大人たちがカッコよかったり、驚異であったりする。だから塾生だけで危機的状況をなんとかする展開は緊迫感があるね。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (8) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (8) (カドカワコミックス・エース)感想
今回は合宿編とでもいうべき内容。だから強敵とバトルするような場面はない。そのかわりメンバーのドラマが描かれ、ゴタゴタしたような人間関係が少しずつ進展してる感じ。これがシリアスな展開になった時に、どう響くんだろうか。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (7) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (7) (カドカワコミックス・エース)感想
案の定、大連寺鈴鹿にかき回される展開に。それ以外でも短編的なエピソードも可笑しみがあった。今回は日常描写が多く小休止な印象の巻。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (6) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (6) (カドカワコミックス・エース)感想
前半の激しい活劇から、またもや学園生活へ。主人公らも2年生で成長したかな?それよりも大連寺鈴鹿が入学してきて波乱が起きそうですなー。期待して次巻へ。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (5) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (5) (カドカワコミックス・エース)感想
この辺の展開は原作で怪獣映画みたいな印象があったけれど、ちゃんとビジュアル感が表現されていることに感心。作画家の漫画での迫力の再現が素晴らしい。これ渋谷に土地勘があったらもっと面白いだろうな。縦横無尽にキャラたちが疾走する展開が抜群にアガる。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (4) (角川コミックス・エース 309-4)東京レイヴンズ (4) (角川コミックス・エース 309-4)感想
前半の短編を漫画化したコメディー的なエピソードが、抜群に面白い。キャラに顔芸させるのが可笑しく、漫画だから出来るギャグなのが良いね。夏目のキャラの崩しようが、爆笑もの。後半の本筋の方もちゃんと覚えていたなあ。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (3) (角川コミックス・エース 309-3)東京レイヴンズ (3) (角川コミックス・エース 309-3)感想
前半はシリアスに強敵と闘う話で、後半はヒロイン・夏目の受難を描くコメディー。原作小説でも登場人物がまだそれなりの力を身につけてないぶん、学校生活でのドタバタが多くて楽しかった記憶がある。そんな彼らも後には成長していくんだけどね。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (2)(角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (2)(角川コミックス・エース)感想
春虎が陰陽塾に転校してきて、いよいよ学園ドラマ的な内容に。キャラも一気に増えたなあ。1巻はプロローグといった内容でこの作品の本領発揮ここから先にあるように思う。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (1) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (1) (角川コミックス・エース)感想
原作ライトノベルの第一部までを読んで、そこから読んでない。なのでおさらいを兼ねてコミック版を読んでいく。このコミックもある程度は読んでいて、何巻まで読んだかよく覚えていない。でもさすがに序盤はよく覚えていて小説の場面々々が蘇った。多少コンパクトになってはいるようだが、各キャラ生き生きとして読ませる。原作にとらわれすぎにもなってなくて、ちょうど良い按配。そういえばこれアニメもやってて見ていたな。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦,あざの 耕平
七つの魔剣が支配する (1) (角川コミックス・エース)七つの魔剣が支配する (1) (角川コミックス・エース)感想
クオリティーの高いコミカライズ。一気に多めの主要登場人物が出てくる、原作の展開を捌いているしキャラも立ってるように思う。魔法学校の不思議でワクワクする感じや、異形の魔物や生き物の存在感などビジュアル的にも読ませる。お話が始まってすぐ終わってしまった感じがあるが、それだけ読みやすかったわけでもある。それについ最近、原作4巻読んだとこで意識が先にいっちゃってるしな。まあ漫画は漫画でこの調子を維持してもらえれば良いかと。
読了日:10月23日 著者:えすの サカエ
千歳くんはラムネ瓶のなか (2) (ガガガ文庫)千歳くんはラムネ瓶のなか (2) (ガガガ文庫)感想
これ登場人物がかなり多かったんだなー。半分まで読んだが身辺がごちゃごちゃして中断、間が空いて続きを読もうとしたら誰が誰やら?になったので最初から読み直し。それ抜きにしてもメインのお話に絡まない登場人物が、多すぎに思うが今後巻数重ねるごとにそれぞれにスポットが当たるということか?ストーカー対策のため偽のカップルを演じる話で、時に演じるのを超えて、本当にお互いが心揺らめく瞬間があってときめく。「本物のリア充は、クソかっこいい。」と帯にあるけど、狙うといまいちで等身大に懸命に行動する場面が格好良いし、共感する。
読了日:10月22日 著者:裕夢
破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)感想
ギャンブルものかと思えば、異能バトルの要素もあって意表を突かれた。この2つの趣向が入っているとなればハードルの高いものを期待してしまう。もっとハラハラさせてほしくもあるが、期待値を上げすぎて考えるからで、内容は十分に面白い。主人公・戻橋トウヤが飄々としていながら、突飛な言動行動をする壊れたようなキャラで引っ張られる。全編、駆け引きの場面が多く、展開が読めないので、ページを繰ってしまう。真面目に付き合わされる雙ヶ岡珠子とのコンビも可笑しい。本が短めなのもコンパクトなまとまりを感じる。次巻出るようなので期待。
読了日:10月21日 著者:吹井 賢
七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)感想
魔法学校を舞台としたシリーズの、二年生編開幕。今回は主人公らグループの日常編的な場面が多く、シリーズ全体の流れから考えると小休止パートというべきか。1巻の頃を思えばこの6人組も結束が固くなったもんだ。そのへんの成長の描き方がさり気なく上手いので、日常描写を読んでいても、なにげに楽しい。といっても見せ場になる場面も当然あって、ナナオ対人斬りの剣の闘いや、終盤の箒競技の空中戦など、場面は短いながらもピシリと引き締めてくる。各人物これからも成長するだろうし、オリバーがいつ仮面をつけてダークに行動するか気になる。
読了日:10月15日 著者:宇野 朴人
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる! 2」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる! 2」感想
マインがどんどん神殿での生活に馴染んでゆく。生活の場が変わっても、創意工夫をしていく姿勢は変わらない。孤児院の子供たちを救う展開もあったが、あの子たちは後々、マインを支える存在になっていく予感がする。
読了日:10月13日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部 「本のためなら巫女になる! 1」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部 「本のためなら巫女になる! 1」感想
マインの神殿生活が始まった。二部にもなるとガラッと雰囲気が変わったし、新規のキャラクター登場。今のところ、マインが居場所を見つけようとしていたり、慣れようとしている感じ。本に対するアプローチが少なめに感じた。もうちょっと落ち着いたら本を読んだり、自分でまた作ろうとするんかね?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい7」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい7」感想
これで第一部は終了。ついに出てきた図書館!マインが何かに覚醒したり、巫女になったり、展開が予想とは変わってきたし、これはさすがに次にどうなるのかが、気になる。最初はテンポがスローな印象の漫画だったが、実は必要な展開のみで進んでいたんだなあ。この先の第二部でも運命の変転が、待ち受けているのだろうか?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい6」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい6」感想
この巻はマインやルッソの将来の生き方について考えたり、マインの病気について家族会議になったり、シリアスな要素の強い巻。どうしても重い印象になってしまうが、これからの展開が暗さを跳ね返す、希望に満ちたお話になっていくことを信じている。まだ紙作りの段階で本ができるのは、まだまだっぽいけれど、いつかマインが自作の本を手にする日がくるのも待ちたい。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい5」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい5」感想
本を作る目的は今のところ、まったく達成できてないけれども商売人としては成長してきたし、儲かり始めてる様子。しかしマインの体調がどんどん不安定になってきて、物事はなかなか順調にはいかない。さて、ここからどうなるか?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)感想
いやー、ついに紙ができたね。読んでいるこちらまで嬉しい。とはいえ紙を作るのは通過点にしかすぎず、目的は本を作るだったな。ここから先まだまだ苦労あるだろうけど、お話としては順調にステージを登ってきた感じがする。今回はマインとルッツの間にも、ドラマチックな出来事があったし、いよいよ面白くなってきた。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 3」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 3」感想
いろいろ失敗が続いて試行錯誤して、今度は和紙作りに挑戦。とはいえ子供だけでできることには限りがあるわけで。そこに商人のベンノと契約することができて、今後は紙作りも捗るか?マインも成り上がるきっかけを掴んだようにも思えるし、タイトル通り下剋上も始まっていくんかね?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 2」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 2」感想
原作小説は読んでないので比較はできないけれど、かなり丁寧に漫画化しているように思う。ヒロインが異世界で生きていく日常描写が、地に足がついた感じがして安心感があった。「本がないなら作ればいい!」と頑張って本造りに挑む展開もちゃんとある。が、パピルスや粘土板で試みたりしても、なかなか上手くいかないねー。次はどんな手で本を作ろうとするのか?あと、この独特のスローペースがなんか心地良いです。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 1」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 1」感想
アニメを見て続きが気になったので、漫画版を読んでみる。異世界転生もののヴァリエーション。本のない中世ヨーロッパ風の異世界に、主人公・マインがなんとか慣れていく過程が地味に面白い。マインがまだ幼く非力な上に、病弱なので行動がなかなか進まない。はっきりいって展開が遅いぐらいなのだが、不思議ともどかしくないのは、それぞれのエピソードが丁寧だからな気がする。紙の材料的なものが出来たあたりで1巻は終わったけれど、本当に本になるのか?本文には何を書くのだろうか?どう下剋上するのか?先の展開が気になる。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
ホームズの娘 (講談社文庫)ホームズの娘 (講談社文庫)感想
引きこもりだった渉の成長が著しい。彼と北条美雲との恋が育まれていくが、泥棒一家の長男と、探偵一家の娘で女刑事という、またもや許されざる禁断の恋に。他の濃いキャラの面々のリアクションや言動が印象に残る。後半、モリアーティを名乗る犯罪者と、桜庭和馬と北条美雲の警察官コンビとの対決になるのが、さらに読ませる。事実関係を調べていくと、知られざるLの一族の真相が浮かび上がる流れが上手い。状況も後になるほどサスペンスフルに。後味の良いエンディングになるけれど、回収してない伏線もあるし、続くのかな?
読了日:10月11日 著者:横関 大
スパイ失業 (角川文庫)スパイ失業 (角川文庫)感想
ごく普通の主婦・伊原ユリの裏の顔は、東ヨーロッパの小国のスパイ。しかし雇い主・ポメラニア共和国が消滅。それから駅のホームから突き落とされそうになるし、暗殺者に遭遇したり、危険な事態に。スパイといえど、ユリは情報収集してただけで語学に堪能なぐらい。特殊能力は無くそのぶん、サスペンスフル。翻弄されるユリが家族の危機が迫ると、腹が据わったのかだんだん行動的になる。後半になると状況の主導権を握ったり、諜報員さながらの立ち回りをするのが痛快。赤川作品の中で特筆すべき作品ではないが、一定のアベレージには達している。
読了日:10月08日 著者:赤川 次郎
SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)感想
1巻に続き絶好調の面白さ!子供を名門校に入れて、学校生活を送らせるだけのことが、次から次へと問題が湧き出て難関のミッションに。本当はスパイの夫と、実は殺し屋の妻ら二人にとっては、非情の世界が当たり前なだけに、普通の親になるのが難しい。それでも彼らなりに必死で両親になろうする姿勢は微笑ましく、絶妙なズレが笑いを誘う。なのに健気に成長しようとするアーニャが可愛らしい。偽装家族はどこまで本当の家族に近づけるのか?さらに試されかけるまでで本編は次巻へ。巻末の読切も面白かった。作風がクールさを崩さないのも良いです。
読了日:10月04日 著者:遠藤 達哉
クラスメイトが使い魔になりまして (2) (ガガガ文庫)クラスメイトが使い魔になりまして (2) (ガガガ文庫)感想
1巻を読んだときから、シリーズ化に向いてそうと思っていて、続いてみればやはり良い感じになっている。女性の新キャラが複数出てくるし、海に行って水着イベントときたもんだ。こういうサービスもラノベでは定番なんだけれど、主人公が色気に惑わされつつも、絶妙にひねくれた性格なので語りが面白い。後半は訓練パートで、想太と千影の信頼関係を成長させようとするが、これもなかなかお互い素直になれない。次巻以降も一筋縄でいかない展開が待ってそう。とにかく3巻を楽しみにしている。
読了日:10月04日 著者:鶴城 東
キングダム(55) (ヤングジャンプコミックス)キングダム(55) (ヤングジャンプコミックス)感想
1巻から54巻まで、かなりの一気読みだったので、ポツンと55巻を読むと物足りないなあ。内容は十二分に面白いのではあるが。エネルギッシュに早く読めてしまうのは、戦場の臨場感にノセられてしまうからでもある。まあとにかく56巻をすぐにでも読みたい。しかし待つしか無いのが、つらい。
読了日:10月01日 著者:原 泰久
高校事変 III (角川文庫)高校事変 III (角川文庫)感想
最近のニュースが早くも作中登場し、今回は日本のどんな悪が敵なのか?そう思い読んでいたら予想の思いっきり先に飛んだ。閉ざされ監視される状況の中、ヒロイン・優莉結衣ですら暗躍しにくい状況に。この巻は結衣のワンマンアーミーな闘いは少なめで、期待してたぶん物足りなさがある。かわりに、他の高校生らに闘い方を教え共に立ち向かう展開に。孤高であった優莉結衣が、同じ高校生らに影響し影響され、精神的にも変化するとはこれまでなかった展開。いつも以上に余韻の残る終わり方も予想外。結衣にも成長と変容が訪れているのか?続刊に期待。
読了日:10月01日 著者:松岡 圭祐
HELLO WORLD if ー勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をするー (ダッシュエックス文庫)HELLO WORLD if ー勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をするー (ダッシュエックス文庫)感想
野崎まどの小説版「HELLO WORLD」を読み、アニメ映画を鑑賞した勢いで購入。このスピンオフは舐めて手を出したら、本編に迫る出来で驚いた。本編の小説や映画では途中でフェードアウトする勘解由小路三鈴が、本書で生き生きと描かれる。まずは三鈴目線での本編の振り返りとして楽しく読めた。三鈴が直実に惹かれながら、直実と一行瑠璃の仲を応援してしまうのが少女漫画風。後半は葛藤を乗り越え成長したり、他の登場人物に働きかけるあたり感動的。映画本編を補完する描写もあって世界観が広がる。サブタイトルの意味もわかると切ない。
読了日:09月27日 著者:伊瀬 ネキセ
ファイフステル・サーガ4 再臨の魔王と女神の巫女 (ファンタジア文庫)ファイフステル・サーガ4 再臨の魔王と女神の巫女 (ファンタジア文庫)感想
前巻のあとがきで4巻が出せるかどうか、という趣旨の文を読み不安でも待っていたら、4巻出たねー。展開が飲み込みやすくこの巻も読ませる。特に今回はコルネリウス切り込み隊長がメインというべき内容。毎巻スポットの当たるキャラクターが、変わっていくのは群像劇的で良い。コルネリウスが非情だが冷酷ではなく、リアリストとして描かれるし、戦って活躍する場面はかなりのカッコ良さ。内容に関しては、安定して順調に面白い。で、4巻出たけど次の5巻が出せるかは依然不明だそうだ。とても気に入ってるシリーズなのでぜひ続きを出してほしい。
読了日:09月25日 著者:師走 トオル
プロペラオペラ (ガガガ文庫)プロペラオペラ (ガガガ文庫)感想
どっしりした手応えを感じる、重厚なシリーズ開幕編。帯には「恋と空戦」の犬村小六、帰還!!!!とあるが「飛空士」シリーズと違うのは、こちらは空中戦艦の艦隊戦がメイン。浮遊圏の設定が上手く、戦闘にリアリティーを感じる。メカデザインのイラストが載っているのが、ビジュアル的に想像しやすく助かった。キャラクターの設定が濃い目で、国を跨いだ三角関係の行方も気になるところ。新シリーズ序盤なので、物語はまだ始動段階だけれど、序盤と後半の艦隊戦描写は気分が出るし大いに盛り上がる。初巻からすでに熱く、早くも次巻が待ち遠しい。
読了日:09月24日 著者:犬村 小六
Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)感想
機帆船が出来て出港。かなり海洋冒険ロマンの味わいが濃くなる。見開きで帆船内部の図解がでてくるのが、思いっきり気分が出る。石化の謎の迫る展開も今後あるのかねー?まだ全貌がはっきりするような流れはずーっと後だとは思うけど。
読了日:09月24日 著者:Boichi
Dr.STONE 11 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 11 (ジャンプコミックス)感想
この巻までくると皆の生活が、文明的になってきている。小麦を見つけて農耕が始まるし、パンも作れちゃう。最初にできたパンはまずそうだけど、2回め以降は美味しそうだ。油田も発見。モーターボートが使えるようになったりと、文化的な進化が激しい印象の巻。
読了日:09月24日 著者:Boichi
Dr.STONE 10 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 10 (ジャンプコミックス)感想
大航海時代というから当然、船をつくるかと思いきや予想外。今まではだいたい同じ村で展開するのが、定番だったので外の世界へ出るとなると、またワクワクする。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 9 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 9 (ジャンプコミックス)感想
闘いの描写が多いが、主人公らが科学を応用して立ち向かうのが熱い。次巻はまた展開が変わりそうなので、どっち方面に進むのか、期待して次巻へ。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 8 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 8 (ジャンプコミックス)感想
ケータイ的?なものができあがったと思ったら、今度は自動車ときた。しかもすぐさま戦車に改造というスピード感。まだまだ発展途上なので、科学を駆使して作った機械やメカニックがどう活用されるか?そのへんはさらに先を読まないとわからない。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 7 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 7 (ジャンプコミックス)感想
とりあえずケータイはできたが、とても携帯できるサイズじゃなかったな。しかしまあ、電波を作ってしまうあたりは驚いた。レコードも出てきてちゃんと音声を聞けたし。これらを使ってどう活用するか?は次巻に持ち越しだね。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 6 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 6 (ジャンプコミックス)感想
小規模な村落に、大規模な敵が攻めてくるのでどう備えるか?という「七人の侍」みたいな状況になってきた。武力対武力ではなく、科学対武力になっていくんだろうけど、いきなり携帯電話を作るとは、ぶち上げてきたもんだ。その過程でギアが生まれたり、水力発電所ができたり凄いね。漫画内でいろんな科学の仕組みを説明するのがとても上手いし、ワクワクするので、読んでたら自分が賢くなったと錯覚しちゃう。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 5 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 5 (ジャンプコミックス)感想
ジャンプ漫画らしいトーナメントバトルに入ったが、ちゃんと科学を使って勝ったりするのが、律儀で嬉しい。そしてついにできたサルファ剤。なんか作るまで長かったような気がするがまだ5巻だよな。終盤はまた、さらに風呂敷を広げてきた。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 4 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 4 (ジャンプコミックス)感想
あいかわらず知的好奇心がくすぐられる。ガラスってなんで出来てるか?すらろくに知らんかったし、自分がメガネ使ってるくせに、メガネを作り出して世界がハッキリ見える場面に心動かされる。先人のトライ&エラーって凄い財産で、その上に現在の我々は文化的に生きてるんだなー。
読了日:09月23日 著者:Boichi
このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)感想
魔夜峰央作品ってかなり昔、「パタリロ!」を人から借りてちょっと読んだぐらいで、この「翔んで埼玉」が実質、初読になる。物語も埼玉県いじりが多く、フィクションだから膨らまして盛って描いてるだろー、みたいなのがあれば案外本当のことを描いているのかも?が、あってちょっと実際のところよくわからない。私は大阪住まいなので、遠い世界のことを扱っているように思える。でもけっこう笑えるけどな。途中で終わってるので映画も近いうち見てみるか。この本収録の他の短編もなかなか凝っている。
読了日:09月20日 著者:魔夜 峰央
Dr.STONE 3 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 3 (ジャンプコミックス)感想
もう、めちゃくちゃワクワクする!手作りでどんどん文明ができていくし、できたときの嬉しさ。あとジャンプ漫画らしく展開がまったく停滞しないねー。予想の三歩先読ませてくれる感じがたまらん。漫画としても絵や見せ方、テンポが抜群。
読了日:09月19日 著者:Boichi
りゅうおうのおしごと! (10)(完) (ヤングガンガンコミックス)りゅうおうのおしごと! (10)(完) (ヤングガンガンコミックス)感想
原作の5巻までコミカライズして完結。アニメの方もここまでだったし、終わるとするならここまでが実際、きりが良いと思う。全体的に巻き気味なのは残念だけれど、心理描写はかなりの頑張り。中盤までの不穏さの漂わせ方が秀逸で、これがあるから主人公が覚醒する描写が映える。将棋という視覚化しにくい題材を、表現を工夫して独自の漫画にする姿勢は、良かったと思います。全10巻、漫画版として楽しく読めました。
読了日:09月19日 著者:白鳥 士郎,こげたおこげ
夢であいましょう (朝日ノベルズ)夢であいましょう (朝日ノベルズ)感想
28歳のOL、浜田佑香が泥酔した翌朝、目が覚めると心はそのままに見ず知らずの小学6年生の今野あやめになっていた!から始まる入れ替わりもの。赤川次郎作品もともとが読みやすいが、これは朝日小学生新聞連載の作品のため、ジュブナイル的でより軽快に読める。あやめになった佑香がかなりのしっかり者で、今野家や近隣のトラブルを解決してゆく。体は子供なりにヒロインがめげず、現実に立ち向かうのがなかなか面白く、内容が短いのが惜しい。もっと長い話に仕立ててくれたら良かったのに。ラストシーンも爽やかで、サクッと読めて楽しかった。
読了日:09月19日 著者:赤川 次郎
Dr.STONE 2 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 2 (ジャンプコミックス)感想
2巻は1巻以上に早く読めた。ひたすら展開するし、こういう文明の衰退した状況で、何かを作り出すってワクワクする。これでも多分、まだ本題にぜんぜん入ってないんだろうな。期待して続刊を読んでいこう。
読了日:09月18日 著者:Boichi
Dr.STONE 1 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 1 (ジャンプコミックス)感想
これ面白いらしいってのは知っていたし、アニメにもなってるけど、ちゃんと読むのはこれが初めて。へー、こんな話だったんだ。漫画として面白いし、知的好奇心がくすぐられる。読みやすさも抜群で1巻の最後のページではもう終わり!?と思ってしまった。続けて読むねー。
読了日:09月18日 著者:Boichi
影がゆく (ハヤカワ時代ミステリ文庫)影がゆく (ハヤカワ時代ミステリ文庫)感想
ハヤカワ文庫で時代小説レーベルができた、というのも時代性だね。創刊ラインナップ三冊の中からこれを選ぶ。独特の癖のある語り口と文章で難儀したが、ある程度まで読むと慣れた。冒険小説的には内容が要人護送もの。まだ幼き姫を信長の手から逃して、脱出させるというミッション。この逃避行はお話の芯になっているし、もちろんちゃんと描かれる。が、作品の焦点はそこから派生する、忍者たちの暗闘に合わされてる感じ。けっこうな人数が敵味方に分かれて闘うので後半はちょっと混乱した。カバー袖や本文冒頭で、登場人物紹介がほしいところ。
読了日:09月18日 著者:稲葉 博一
ドラゴンバスター (角川文庫)ドラゴンバスター (角川文庫)感想
約32年ぶりか?の再読。ファミコンゲームのノベライズ。薄めの文庫本でもそれなりに壮大な雰囲気もあり。主人公グロービスがやんちゃで無鉄砲な性格であるが、剣の修業を通して成長するのが剣豪小説っぽい。高い枝を切り落とすをひたすら練習させられるとか、会得する技名がカブト割りだし、愛するヒロインを捨てて闘いに生きようとするストイックなラストとかね。こうもストレートなモンスターや魔導士と闘ってお姫様を救う話っていまどき無いし、楽しかったです。現在のラノベと比べるとキャラの味付けが、サッパリしてるのは逆に新鮮でした。
読了日:09月14日 著者:井沢 元彦
ゼロの使い魔 17 黎明の修道女〈スール〉 (MF文庫J)ゼロの使い魔 17 黎明の修道女〈スール〉 (MF文庫J)感想
ちびちびシリーズを読み進めてきたつもりが、いつの間にやら大詰めが近づいてきた。ルイズが家出して修道女になるのは流れとして普通だけれど、修道院からさらに陰謀が派生するというのは展開として上手いですな。昼ドラっぽいドロドロから、終盤上げてくるのもエンタメとしてサービス満点。次巻も楽しみ。
読了日:09月12日 著者:ヤマグチ ノボル
暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)感想
暗殺者グレイマンことコートランド・ジェントリーを、各国の暗殺チームが抹殺の標的として付け狙う。ジェントリーの逃走と反撃の闘い。主人公を圧倒的死地に放り込み、そこからの生還を描くという意味では古典的でもある冒険小説。人間ドラマや背後の謀略などに焦点を合わせてないから、より純度が高い。この作品が現代的に読めるのはアクションの密度やセンスが新しいためで、特に連打される猛烈なアクションシーンには目を見張る。クールながらも時に講談的に盛り上げる語り口が効果的。満身創痍になりながら人質奪還まで、手に汗握って読ませる。
読了日:09月10日 著者:マーク・グリーニー
映画が目にしみる映画が目にしみる感想
思うところあって再読。これ13年前の本になるのか。けっこう見ている作品が多い。って、参考にして劇場に行ったりレンタルビデオで借りたりしてたから当たり前か。大まかなあらすじを面白そうに読ませるとか、役者の魅力を語る文章など弾んでますな。あと世代的な厚みも感じる。この人のイーストウッド推しは相変わらず。この本では特にニコール・キッドマンの映画がよく出てくる。
読了日:09月07日 著者:小林 信彦
幻夢戦記 レダ―ファンタスティック・アドベンチャー・アニメ (講談社X文庫)幻夢戦記 レダ―ファンタスティック・アドベンチャー・アニメ (講談社X文庫)感想
約34年前に作られたOVAをつい最近、初めて見たのでこの機会にノベライズも読んでみた。巻末のいのまたむつみとの対談の雰囲気から、著者はわりとお仕事モードで書いてるような気がしたが、実際はそんなことなく。アニメの展開を補完する描写はあるし、場面やアクションシーンがぐっと増えている。章ごとに引きがあるので、次々と一気に読めた。異世界なのに日本語が通じるとか、軽くだけど理由がある。なるほど、それで両親が出てくるのか。あと漂うこの時代の空気が懐かしい。菊地秀行らしさはあんまりないが、こういうのも書けるんだと感心。
読了日:09月05日 著者:菊地 秀行
ゼロの使い魔〈16〉ド・オルニエールの安穏(ティータイム) (MF文庫J)ゼロの使い魔〈16〉ド・オルニエールの安穏(ティータイム) (MF文庫J)感想
物語の大きな流れの方は一旦、小休止な印象の巻。そのぶん才人とルイズのラブコメパートが大部分を占める。しかし久々に読んでみるとイチャイチャであったり、痴話喧嘩、エッチな展開などの描写が舌を巻くほど上手いなー。こういう日常描写だけで読ませるのも、作品の魅力だよね。今回の日常パートはちょっと長すぎる気がするけども。終盤は話が動いて、シリーズ序盤から出番のあるキャラの、退場もあってしんみりする。案外、復活とかありそう。次巻以降はまた話のスケールも上がるんだろうか?
読了日:09月05日 著者:ヤマグチ ノボル
最果ての魔法使い2 (GA文庫)最果ての魔法使い2 (GA文庫)感想
日常パートがエロネタを使い過ぎというか。特に今回、新キャラのミアがロリキャラでロリエロがけっこう多い。これも加減してやってくれるといいんだけれど、やり過ぎると引いてしまう。コミカルにしようとしてるとこも、あんまり可笑しみにつながってないしね。日常的な描写が苦手なんかな?とはいえ本筋は、前作と対になる話になっていてちゃんと面白い。特に終盤の流れからラストバトルへの上げ方はなかなか読ませる。シリアスな部分は概ね読ませるので、ライトノベル的なサービスが、もしかしたら無いほうがいい作風なんかも?
読了日:09月03日 著者:岩柄イズカ
最果ての魔法使い (GA文庫)最果ての魔法使い (GA文庫)感想
魔法も科学も出てくるが、そこらへん両立するように背景を作り込んである。設定は凝っているが、お話はいたってシンプル。キャラクターたちが立っていて主人公とヒロイン、AI的な存在のナビ、三者の会話の掛け合いが楽しく、しかも内容を飲み込みやすくする効果も担っている。作品そのものがまず読みやすく、恋愛描写も気持ちが乗るし、ラストバトルがなかなか熱い。といった按配で王道の展開を、手堅くまとめているので、素直に面白く読めた。欲を言えば、作品に尖った驚ける要素がほしいところ。でも十分良く出来てるので次の2巻も読む。
読了日:09月01日 著者:岩柄 イズカ
薬屋のひとりごと(1) (ビッグガンガンコミックス)薬屋のひとりごと(1) (ビッグガンガンコミックス)感想
すっきりと見やすい絵柄なのに、人物は美麗に描けていて魅力的。後宮が少し現実から浮遊したような雰囲気を、醸し出しているのにも味がある。そんな中、ちょっとすれっからしたようにシニカルな性格の猫猫が活躍。まだ1巻なのであまり展開しないが、毒味したり薬を調合したりして猫猫が謎や事件を解決する話になっていくのかな?ま、もうしばらく作品に、付き合ってみたい。
読了日:09月01日 著者:日向夏,ねこクラゲ
中2の男子と第6感(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)感想
巻数重ねるごとにパンチラシーンが増えていったなー、この漫画。というわけで完結巻。方向性が正しいかどうかは別として、主人公なりに努力はしていたわけで、それなりの幸せをつかむ後半の展開は納得がいく。さらにその先まで描くとはビックリしたが。あと暴力が怖いと思っている人が描く、暴力場面って異様に生々しいね。独特のエロティシズムもあって、福満しげゆきらしさ全開作品となったんじゃないかと。面白かったです。
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
中2の男子と第6感(3) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(3) (ヤンマガKCスペシャル)感想
主人公のコスチュームといい、無謀さといい、なんか映画の「キック・アス」みたいになってきた。女性陣のムチムチ度が巻数重ねるごとに、激しくなってきたように思う。師匠、本体、お姉さんが同時に紙面に出ると、異様な迫力。童貞力で変なスキルばっかり身に付ける主人公にも、尊敬と呆れの両方を感じてしまう。次巻へ。
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
中2の男子と第6感(2) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(2) (ヤンマガKCスペシャル)感想
主人公のおっぱいに対する執念が凄いなー。おっぱいを触ろうとするまでが長いし、触ってからまた長いし、描写の異常な細かさも読んでいて、吹き出すレベルの可笑しさ。なんで福満さんってこれほどまでに、童貞力を維持できるんだろう?同じ著者の「生活」みたいに、暴力には暴力で対抗みたいな展開も出てきたし、さてどうなるか?
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
中2の男子と第6感(1) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(1) (ヤンマガKCスペシャル)感想
以前の感想には「ぜひ続きを読みたい」って書いたのに放置しちゃったなあ。今回の再チャレンジで最後まで読んでみようと思っている。あらためて読んでも女の子の胸元や太ももの描き込みに気合が入ってる。
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (2) (角川コミックス・エース)真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (2) (角川コミックス・エース)感想
レッドとリットのイチャイチャ度が1巻より増量。薬屋もなんとか軌道に乗り始めたし、ようやくスローライフな生活が始まった感じがする。前巻と同様に回想的な場面で戦闘が描かれたりするが、現代のパートとどう関わるのか?そう簡単に薬屋をそっとしてくれる人が、いないので不穏さも大いに残る巻。
読了日:08月31日 著者:池野雅博
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (1) (角川コミックス・エース)真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (1) (角川コミックス・エース)感想
タイトルからかなりコミカルなイメージを持っていったが、読んでみたら真面目にスローライフが始まっていく感じ。丁寧で読みやすくコミカライズしているのも好印象。1巻は回想的な場面で、ファンタジーならではのバトルシーンがよく出てくる。しかし薬屋をやっていく話は、まだほんの序盤でとりあえず女勇者のリットが、仲間になったというところ。ベースの設定はしっかりしてるようだし、後々経済的にも納得させてくれそう。
読了日:08月31日 著者:池野雅博
月華美刃 5 (ジャンプコミックス)月華美刃 5 (ジャンプコミックス)感想
これにて最終巻になるので、一気に展開する。そして最後もちゃんとまとまる。けっこう面白い題材だったと思うけれど、凝りすぎ設定盛りすぎなせいか、ついていくのがしんどい部分があって惜しい。この最終巻は勢いがあってわりと楽しめた。
読了日:08月31日 著者:遠藤 達哉
月華美刃 4 (ジャンプコミックス)月華美刃 4 (ジャンプコミックス)感想
4巻に突入。けっこう登場人物が増えてきたのは、良いけれど誰がどういう立場やらゴッチャゴチャになって、ちょっと困った。そのせいかバトルシーンが多いけどいまいち盛り上がらない感じ。次で完結らしいので5巻いってみよー。
読了日:08月31日 著者:遠藤 達哉
八本目の槍八本目の槍感想
賤ヶ岳の七本槍」の面々を描いた7編からなる連作短編集。七本槍たちの人生にスポットを当てた各編読ませる。それぞれに石田三成こと佐吉が登場。一冊読み切ると切片が組み合わさるように、三成こそが実は八本目の槍だったことが、見えてくる構成で素晴らしい。七本槍らの考え方が戦国人なだけに、三成の人物像や彼が見ていた夢が、現代的で先を見据えていたことが際立つ。今村作品、文庫のシリーズは軽快でスピーディーに読めるが、これは重みある手応えの作品で読むのに時間が掛かった。そのぶん感銘が深く、単行本を読む醍醐味を感じた。
読了日:08月30日 著者:今村 翔吾
初春が咲く (1) (まんがタイムKRコミックス)初春が咲く (1) (まんがタイムKRコミックス)感想
読みだすと、穏やかに時間が流れ、清浄な空気に包まれるような一冊。主人公・西野柚子は変わってるけど素直で、しかも可愛らしい高校二年生。他の女性陣も良く、女の子らがキャッキャッしているのが楽しい。それ以上に読みどころは、男子の新庄くんと柚子の距離感が変化していく過程。新庄くんの掴み所がない性格が面白いし、それゆえ警戒してしまう柚子も女の子特有な感じがする。中盤から、二人が接近する展開は読んでいて、照れてしまう。次巻はさらにイチャイチャ度があがりそう。作りすぎない自然な雰囲気が、とても良かったので2巻にも期待。
読了日:08月28日 著者:柴崎 しょうじ
月華美刃 3 (ジャンプコミックス)月華美刃 3 (ジャンプコミックス)感想
派手なサイキックバトルが出てきたり、道中記的な展開は時代伝奇風、といった調子で全体的にお話のステージが上がってきた。より少年漫画的に、なってきたということでもあると思う。ということで次巻どうなるか?に期待。
読了日:08月27日 著者:遠藤 達哉
月華美刃 2 (ジャンプコミックス)月華美刃 2 (ジャンプコミックス)感想
ヒロインが活躍する場面や登場人物が増えてきたし、より少年漫画らしさが出てきた感じかな?いろいろ内容的にも弾んできたと思う。バックボーンがちょい複雑なので、いまいちスッキリ展開になり損ねてるのが、惜しい気がする。
読了日:08月26日 著者:遠藤 達哉
月華美刃 1 (ジャンプコミックス)月華美刃 1 (ジャンプコミックス)感想
少年漫画としては、かなり情報量の多いタイプの作品で、特に序盤は話にノリにくく困った。が、ヒロインが月から地球にやって来る展開以降は、竹取物語をモチーフにした和風SF活劇だということが飲み込め、読みやすくなった。ただし、やはり設定に凝りすぎ感があって、ちょっと飲み込みにくい。絵柄や世界観は漫画として見栄えがして良いと思う。まだ序盤なので、ここからどう持っていくのか期待したい。
読了日:08月25日 著者:遠藤 達哉
SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)感想
凄腕スパイの夫、暗殺者の妻、心を読む超能力者の娘ら3人組の疑似家族がミッションに挑むお話。初巻からいきなり面白い!絵がスッキリしたクールなタッチでカッコ良く、普通にスパイ・アクションとしてまず上出来。その上で主役スパイが、偽装家族を作る過程は抜群の可笑しみがある。それでいてコメディー展開が、シリアスさやムードを壊すこともないので、これは作品のチューニングが絶妙なんだと思う。1巻終盤のイーデン校面接試験のくだりは、カッコ良さがキマりすぎて笑ってしまった。このへんのセンスも実にウェルメイド。2巻以降も期待大!
読了日:08月23日 著者:遠藤 達哉
マージナルナイト(1)マージナルナイト(1)感想
田中ロミオのホラー作品。「地霊の魅入られた村」と「廃校ゲーム」の2篇収録。「地霊の魅入られた村」の民間信仰が不気味でなんとも気持ちが悪い。「廃校ゲーム」の学校めいた建物の中を真っ暗な中、女の子たちが探索するくだりも薄気味悪い。といった調子で、まずは雰囲気を熟成させてくる。その上で異常なことが起こるので、かなり怖い。それぞれの登場人物の身上や人間関係にも不穏さが漂う。霊能者・加嶋祈子がどちらの話にも出てくるし、最後のInterludeでも大きく扱っているから、彼女が関わる話として続いていくかな?2巻待ち。
読了日:08月23日 著者:田中 ロミオ
月とライカと吸血姫 (5) (ガガガ文庫)月とライカと吸血姫 (5) (ガガガ文庫)感想
前巻からうってかわって、再び共和国側がメインの内容に。この巻では宇宙開発がどんどん進んで、レフとイリナの関係がもどかしいながらも、深まるのは微笑ましく。一方で共和国の秘密主義や圧力に、苦労している感じが生々しい。そして思い切った展開があったりする。また今回は紙面の使い方で、凝った演出をした箇所があってなかなか効果的。最初はレフとイリナだけがメインだったのに、巻数重ねて登場人物が増えたもんだなあ。次巻はまた内容の規模が広がりそう。外伝小説も出るそうなので今から楽しみ。作品から溢れるロマンが味わい深い。
読了日:08月22日 著者:牧野 圭祐
侵略!イカ娘 3【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 3【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)感想
作中で出てくるイカ娘グッズって、だいたい実現してたよな。久々に読むとイカ娘の素直さ純粋さに心和む。Kindleの無料はここまでっぽい。ま、良い練習になった。イカ娘は全巻書籍で所有してるのでいつでも読めるしな。
読了日:08月20日 著者:安部真弘
侵略!イカ娘 2【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 2【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)感想
Kindleに慣れるために、2巻突入。このへんからイカ娘の天真爛漫さ全開で可愛らしさ満点。久々に読むとシンディーが、意外と早く登場してて驚く。
読了日:08月20日 著者:安部真弘
異世界AV撮影隊異世界AV撮影隊感想
異世界と軽いエロネタで読ませる、読み切り作品といったところ。起承転結がはっきりしてて、テンポが良いのでけっこう楽しめる。
読了日:08月20日 著者:がちょん次郎
侵略!イカ娘 1【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 1【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)感想
書籍で全巻持っているけど、期間限定で無料なのでKindleに慣れる練習も兼ねて。初期のまだ人類に突っ張っている頃のイカ娘も、懐かしいねー。
読了日:08月20日 著者:安部真弘
HELLO WORLD (集英社文庫)HELLO WORLD (集英社文庫)感想
男子高校生・直実のもとに「未来の自分」ナオミが現れる。直実とヒロイン・瑠璃を付き合わせることと、彼女の事故死を避けるのが目的。年齢の違う同一人物の会話は可笑しみがある。直実と瑠璃が仲良くなる過程は青春小説的な甘酸っぱさ。本や古本の関わりで、距離が近づくのがグッド。ここまでで十分面白いが、後半はSF作家ならではの奇想とイマジネーションが炸裂。世界が変貌していく様は、アニメ映画がどう映像的に表現するかぜひ見たいところ。ラストがどう着地するか?が予想できず、けっこうハラハラした。来月公開のアニメ映画も期待大。
読了日:08月18日 著者:野崎 まど
ルパンの帰還 (講談社文庫)ルパンの帰還 (講談社文庫)感想
「ルパンの娘」の続編。その後、桜庭和馬と三雲華らの夫婦はどうしていたか?がわかって興味深い。二人の間には子供もできちゃてるし。新キャラの探偵一家の娘・北条美雲が警察に加わる。前半のバスジャックのくだりはシチュエーション・サスペンス的に読みどころあり。バスジャック事件の本当の目的を追うあたりも、バディものの刑事ドラマ的で楽しめた。ちょっと散漫な展開に思えたが、それぞれの要素が終盤でつながるあたりは盛り上がる。この巻では事件解決とはならず、次巻持ち越し。次のタイトルが「ホームズの娘」だから北条美雲メインかな?
読了日:08月17日 著者:横関 大
テレビじゃ言えない (小学館新書)テレビじゃ言えない (小学館新書)感想
書いてあることがテレビで言えるかどうかより、いつものビートたけしの新書本として楽しんだ。最後のAVネーミングは思いきり下ネタなんで放送はキツいだろうけど。んで「君の縄。」ってAV、実現してなかったっけ?全般的に軽薄で時流に乗っているだけのものに対して強く批判している感じ。テレビ自体が時流を追うものだから、なおさら言いにくいのかもね。後半の故人について語る章が生涯、自身のスタイルを崩さなかった人に好意的。ビートたけし本人も巻末で時代に自分を変えられたくないと言っているし、自身のスタイルを維持したいのだろう。
読了日:08月15日 著者:ビートたけし
東京創元社 文庫創刊60周年フェア東京創元社 文庫創刊60周年フェア感想
「人気漫画家によるスペシャルカバー」は、各漫画家さんの作品愛がイラストに出ていて好企画。なんだけどこれは!と思うものに限って既存のカバーで所有してるんだよなあ。作家推薦「私が影響を受けた一冊」では成田良悟がデュマ推しなのがちょっと意外。読者が選ぶ文庫第1位の胸キュン部門でアイリッシュ「暁の死線」が入ってるのがとても嬉しい。あの本、サスペンスやムードの盛り上げが巧みで、その上で胸キュンがくるからねー。
読了日:08月14日 著者:東京創元社
りゅうおうのおしごと! 11 (GA文庫)りゅうおうのおしごと! 11 (GA文庫)感想
前巻は不穏すぎるラストだったから、11巻が出るまで長かった気がするなー。この巻は八一と銀子の幼年期のパートがけっこう長く、0巻的な立ち位置も持っているようにも思えた。作品のトーンが陽性なわりに、各登場人物が背負ってるものってかなり重く、空銀子も例外ではない。そして今回も才能と努力というテーマがのしかかる。それだけに終盤の対局場面には気持ちが入り込むし、銀子が一気に成長する展開にテンション上がる。と、今回も読みどころが多かったのに「おれも桂香さんと一緒にお風呂入りてえ」とか強く思ってしまう自分が嫌だ。
読了日:08月14日 著者:白鳥士郎
泣いた赤おに  浜田ひろすけ童話集 (角川つばさ文庫)泣いた赤おに 浜田ひろすけ童話集 (角川つばさ文庫)感想
表題作は本の表紙や本文のイラストの赤おにや青おにを、可愛らしく描きすぎじゃね?文章を読むと確かに容姿をそう恐ろしげには書いてないんだが、絵を見ると角が生えた愛らしげな少年にしか見えない。怪物めいた鬼が繊細で優しい心を持ってるから、印象に残る話な気がするんだけどなー。ま、「泣いた赤おに」は有名な話なので知ってたんだけど、浜田ひろすけという作者がいたのは初めて知ったし、赤おに以外の作品群が読めたのは良かったです。収録作全般に民話風で、相手を思いやることを大切にした作品が多く心温まる。誰かに優しくしたくなった。
読了日:08月11日 著者:浜田 広介
冬晴れの花嫁 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)冬晴れの花嫁 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)感想
くらまし屋稼業シリーズ第5弾。裏稼業の掟はあるにしても柔軟に展開するので先が読めず、今回も面白い。一日だけ晦まして欲しい、という依頼も変わっているがその理由もなかなかに哀切でロマンティック。老中を晦ますだけあって困難な状況ではあるが不可能に挑む大胆な作戦が読ませる。また本筋とともに虚一味や御庭番との暗闘が進行しているのも緊張感が続く。今後の展開を予感させる終章もあって、早くも続きが読みたい。タイトルが春夏秋冬と季節を一巡りしたので、次巻以降どうするのか?それも気になります。
読了日:08月10日 著者:今村 翔吾
プリンセス・ストーリーズ 赤ずきんと狼王 (角川つばさ文庫)プリンセス・ストーリーズ 赤ずきんと狼王 (角川つばさ文庫)感想
プリンセス・ストーリーズ4冊目。童話のアレンジが毎回面白くて読んできたら、この本がいまのところ一番オリジナル度が高い。赤ずきんとおばあちゃんとオオカミが出てくるぐらいで、オオカミが人を食べようとしないし、悪役でもない。あとがきで久美沙織氏がオオカミ愛を語っているように、むしろオオカミを気高く描こうという気概が作品にある。実際、人狼少年として出てくるジャックは魅力的。ヘンリー王子と出会ったきっかけで始まる、赤ずきんたちのお城での活躍も二転三転して楽しい。巨大ロボが暴れるような展開があるとは思わず、びっくり。
読了日:08月09日 著者:久美 沙織
進撃の巨人(29) (講談社コミックス)進撃の巨人(29) (講談社コミックス)感想
この巻の大半を占める巨人バトルに圧倒される。また一斉に各人物がそれぞれに行動を起こす。ちょっと残念なのはここのところ、展開が複雑だったので誰がどういう思惑で動いているのか混乱したこと。これに関しては振り返っていくらか前の巻から読み直しが必要だな。エレンが何を狙って戦っているのかが少し見えてきたし、ミカサの心の変化もとても気になる。
読了日:08月09日 著者:諫山 創
処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)感想
プロローグが始まってすぐ、流行りの展開のアレだな。そう思いきや、思いきり意表を突く行動をヒロインが。かくてメインキャラ全員が女性という、あまりないタイプの作品として成立した一作。それぞれのキャラが立っていて、それぞれに闘うのでアクション小説的な楽しみも大きい。ただ残念ながら終盤の魔法バトルは書きようが凝りすぎて想像しにくかった。まあこの巻はキャラたちの顔見世興行的な内容というとこか。まだはっきりしてない謎もあるし、メノウとアカリら女性コンビも今後もっと発展した仲になっていきそう。
読了日:08月09日 著者:佐藤 真登
駄美術ギャラリー駄美術ギャラリー感想
美術品の写真集なのに一コマ漫画的に楽しめる。センスよりアイデアの方が注入されているのが駄美術の魅力、といったところかな。アイデアもやはり笑いを狙ったものが多くをしめるし、こういうジャンルもあっていいんだろうな、きっと。
読了日:08月03日 著者:現代美術二等兵(ふじわら かつひと&籠谷 シェーン)
象虫:マイクロプレゼンス―小檜山賢二写真集象虫:マイクロプレゼンス―小檜山賢二写真集感想
象虫はわりと見かけたりするんだけれど、この写真集のような色彩豊かなのもいるのか。独特のフォルムがある種の重機っぽいし、それがこうもカラフルだと、なんかカッコいいね。
読了日:08月03日 著者:小檜山 賢二
[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~感想
微グロって感じもするが、それ以上に透明感が美しい。魚や甲殻類も透明標本があったりする。特に深海魚っぽいのが透明標本になって骨組みを強調されると、造形の面白みが出てくる。こういうのは普通の標本の方がキモそう。この手の透明標本って部屋の窓際に飾ってみたいね。
読了日:08月03日 著者:冨田 伊織
建築する動物 (SPACE SHOWER BOOKs)建築する動物 (SPACE SHOWER BOOKs)感想
いろいろな生き物の巣や住処の画像が満載。で、特にインパクトがあったのがシロアリの蟻塚。昆虫による建築って感じがするし、温度調節もできてしまっているようだ。巨大なビル群の中で働いている人たちも、人間よりさらに高度な知性体がいたとしたら、こう見えるのかもね。
読了日:08月03日 著者: 
工場萌え工場萌え感想
巨大工場の複雑な構造や鉄の無骨さに見入る。特に夜の工場が照明でキラキラしている写真が、未来感あってかっこいい。ファイナルファンタジー7のミッドガルドを思い出す。
読了日:08月03日 著者:大山 顕
パンダ銭湯パンダ銭湯感想
タイトル通りパンダが銭湯に行くだけかと思いきや、意表をつかれた。模様を脱ぐわ、風呂上がりに真面目に着るのも可笑しい。黒い模様の無いパンダが、絶妙にキモいのも笑いを誘う。
読了日:08月03日 著者:tupera tupera
もけら もけら (日本傑作絵本シリーズ)もけら もけら (日本傑作絵本シリーズ)感想
かなりシュールだなあ。言葉のセンスやリズムに味がある。ずばらば。
読了日:08月03日 著者:山下 洋輔
いわしくんいわしくん感想
いわしくん、ちょっとというか、かなり可哀想ではあるんだけど、読後感は悪くない。と、いうか焼いたいわし食べたくなった。あと、いわしを売っているスーパーの店員がやけに嬉しそうなのが可笑しい。
読了日:08月03日 著者:菅原 たくや
どうぶつえんであそぼ ぞうどうぶつえんであそぼ ぞう感想
タイトル通り象の写真集。あえてのモノクロームと構図が独特で、表情や巨体が鮮明に残る。
読了日:08月03日 著者:なかの ひろみ
ウミウシ―不思議ないきものウミウシ―不思議ないきもの感想
写真が鮮明な上に、ウミウシがひたすらカラフル。しかもいろんな種類がいて、それぞれに模様が違うんだなあ。あと海水を透してる感じが涼しげで良いです。
読了日:08月03日 著者:今本 淳
山岳飛翔―大森弘一郎写真集山岳飛翔―大森弘一郎写真集感想
険しかったり神々しかったり、ただ広がる景色や時折、重々しい表情のように彫りの深い光景に圧倒される。冒険家や探検家が危険を乗り越え、極限の地を目指す気持ちがほんの少しわかったような気がした。私に実際には出来ないけれどね。
読了日:08月03日 著者:串田 孫一
実物大 恐竜図鑑実物大 恐竜図鑑感想
実物大と言っても大型の恐竜は、爪とか牙、頭のどアップ。逆に本のサイズに収まる小型のもいるんだ、と関心がわく。なんにしても恐竜の画像ってワクワクするね。
読了日:08月03日 著者:デヴィッド ベルゲン
デザインあ あなのほんデザインあ あなのほん感想
穴の形だけ見せられると珍妙だったり、わかりそうでわからない。でも案外身近なものだったりする。クイズ的な本としても面白いし、日頃、意識してない穴に注目するのも視点が変わって楽しい。
読了日:08月03日 著者:NHKエデュケーショナル
葉虫―小檜山賢二写真集 Leaf Beetles:Micro Presence〈2〉葉虫―小檜山賢二写真集 Leaf Beetles:Micro Presence〈2〉感想
各ハムシがカラフルで目を引かれる。甲虫特有のカッコ良さもあり、変わった形の虫がいたり驚嘆する。
読了日:08月03日 著者:小檜山 賢二
高校事変 II (角川文庫)高校事変 II (角川文庫)感想
印象を映画のタイトルで例えると「ダイ・ハード」の続編は「96時間」でした、といったところ。今回の敵はJKビジネスやら特権階級やらで現実感あるし、最近の出来事をスッと盛り込む、著者のフットワークの軽いことよ。前回は巻き込まれて反撃だったが、今回は犯罪組織に殴り込みなのでヒロイン・優莉結衣はより能動的に。精神的肉体的に強いわ頭はキレるし、迷いなく行動する。その上でバイオレンス度も前作よりアップ。血しぶき飛び散るが、殺される方は最低のクズたちなのでむしろ爽快。次巻への引きもあって9月に続編なので、楽しみに待つ。
読了日:07月30日 著者:松岡 圭祐
テレビの大罪 (新潮新書)テレビの大罪 (新潮新書)感想
「教育を論じる元不良、政治を語るタレント、自殺をあおるキャスター、いったい何サマだ?」とある帯や、目次を見ると面白そう。本文を読んでみると、ごく常識的なことをダラダラと語っていたり、強引な論旨で自論を正当化するような内容で素直に読みにくい。それでも私もテレビ嫌いなので肯ける意見もあった。が、それまでテレビのせいにする!?みたいなのが増えてくるし、地方での飲酒運転を庇う趣旨の文章には呆れる。「あえて乱暴な物言いをし」たと著者は書くけど、それにしてもねえ。物事の善悪ではなく好き嫌いを語っているだけです。
読了日:07月30日 著者:和田 秀樹
ポプテピピック SEASON THREE AND FOUR (バンブーコミックス WINセレクション)ポプテピピック SEASON THREE AND FOUR (バンブーコミックス WINセレクション)感想
わりとこの巻はネタがわかるギャグが多くて、けっこう笑った。わかった気になってるだけかもしれんが。わからんのはわからんなりにシュールさを楽しむ。投げやりなシーズン4もへんにツボにきたよ。アニメの方もまた思い出したように、スペシャルやってくれると嬉しい。
読了日:07月27日 著者:大川 ぶくぶ
夏へのトンネル、さよならの出口 (ガガガ文庫)夏へのトンネル、さよならの出口 (ガガガ文庫)感想
ライトノベルとして面白く読んだ。そしてライトノベルとしての枠組み以上に良質なジュブナイルSFの味わいが強く、印象に残る。ウラシマトンネルを高校生なりに考えて、実験を重ねていくあたりはSF的に面白いが、主人公とヒロインが近づいていく過程としても、みずみずしく読ませる。登場人物の少年少女らの心情が青いのが甘酸っぱいし、背負った身上にも気持ちが入った。なので主人公がウラシマトンネルを駆けていくクライマックスが切実。イラストが控えめながらも、効果的な配置。この手の青春SFは夏に読むのが気分としてピッタリくる。
読了日:07月26日 著者:八目 迷
小説 天気の子 (角川文庫)小説 天気の子 (角川文庫)感想
映画未鑑賞で読む。視点がけっこう変わるので読みにくく感じた部分があるが、小説としての読み応えがちゃんとある作品。「君の名は。」と同様にボーイ・ミーツ・ガールを描いたお話ではあるものの、エッジはこちらの方が効いている。特に物語後半、主人公の少年が大人や現実に追い込まれていく展開は、かなり好みでバッドエンドすら予想した。読み終わって作品の着地点に少し驚きを感じるとともに、不思議な爽快感もある。ただ人を選ぶ要素も大いにあるようにも思った。何にせよ映像映えしそうな場面多々で、アニメ映画の方もやはり観たくなる。
読了日:07月23日 著者:新海 誠
双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
シリーズ9弾にして、今回は大坂遠征編。なのでぼろ鳶組のメンバーは江戸に居残りが多く、揃って出てこない。が、それ以上に大坂の火消たちの人物像が面白く、大坂の火消ルールが江戸とは違って興味深い。で、火炎旋風その名も緋鼬が生き物というか怪物のごとき恐ろしさ。火を消そうとすればかえって暴れ狂うという、たちの悪さで描写も生々しい。また、土地や立場の違う火消たちが団結していく過程はなかなか熱いものがある。この巻は加持星十郎の活躍がメインという意味でも、記憶に残る一冊となった。
読了日:07月17日 著者:今村翔吾
ルパンの娘 (講談社文庫)ルパンの娘 (講談社文庫)感想
泥棒一家の娘と警察一家の長男の交際と結婚、というお話と各章のタイトルのセンスに、赤川次郎のユーモアミステリー的なものを感じた。実際読んでみたらコミカルな要素も強く、特異な状況の中、ヒロイン・三雲華の揺れ動く心理に可笑しみがある。互いに立場の違いすぎる二人の恋もお終い!?と思いきやクライマックスの大逆転劇が楽しい。ここは殺人事件の謎解きも盛り込んでなかなかのサービス。ちょっと冗長に感じるパートがあったので、引き絞って少しコンパクトにしてほしいようにも思う。でも十分面白く読めた。
読了日:07月13日 著者:横関 大
クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)感想
普通の世の中が舞台と思って読んだら、設定が魔術の浸透している世界だった。なので単純にラブコメを期待していたら、けっこう魔法バトルとかあって予想外の楽しみもあった。また主人公の性格がかなり皮肉屋で、語りにシニカルな味わいがある。学園ドラマの要素もあり、主人公の過去を匂わせる程度にとどめていたり、いかにもシリーズ向きな内容。と、思っていたら2巻出るのが決定したらしい。
読了日:07月12日 著者:鶴城 東
バカ論 (新潮新書)バカ論 (新潮新書)感想
リラックスして楽しく読めた。体験談が多くビートたけし本人の鬱憤がよくわかるし、バカの2文字で切り捨てていくのが笑いを誘う。文章、というか語りが名調子だし。第四章の「バカがテレビを語っている」は本気でテレビ不遇の時代を、憂いて切なそう。あと全般的に芸人の挟持みたいなものが、漂っているので味わい深い。
読了日:07月09日 著者:ビートたけし
ナツイチ 2019ナツイチ 2019感想
既読9冊。集英社文庫はそれなりに読んでるんだけど、読んだのがナツイチには入ってなかったりする。それと読書を薦める冊子として洗練されてきた感じがするなあ、ナツイチ。
読了日:07月05日 著者:集英社文庫
新潮文庫の100冊 2019新潮文庫の100冊 2019感想
既読15冊。純金キュンタしおりが欲しいなー。
読了日:07月05日 著者:新潮社編集部
新訳 雪の女王―アンデルセン名作選 (角川つばさ文庫)新訳 雪の女王―アンデルセン名作選 (角川つばさ文庫)感想
帯に「大ヒット映画の元になった名作」とあるけど、大ヒット映画って「アナと雪の女王」だろうな。読んでみたら大元の話はアナ雪とは全然違う。メルヘン要素がてんこ盛りで楽しい。でも展開が一本調子なので、ちょっと盛り上がりに欠ける。これ構成を作り直して、リライトするのも良いかもね。かなり幼いときに見た、ロシアのアニメ映画「雪の女王」も軽く思い出した。他にも短編で「白鳥の王子」「夜鳴きうぐいす」が収録。この2編も子供の頃、アニメで見た気がする。POO氏のイラストが魅力あって効果的。童話を読む醍醐味のある一冊でした。
読了日:07月05日 著者:アンデルセン
EXMOD: 黒ノ追撃者 (2) (ガガガ文庫)EXMOD: 黒ノ追撃者 (2) (ガガガ文庫)感想
前作よりグッとアクション場面が多く、作品世界のステージが上がった感あり。今回は全編でサイキックバトルをやってる。こういう何らかの能力者が闇組織からつけ狙われる、という内容も一昔のSFアクション小説っぽくって懐かしい。攫われた仲間が洗脳されて敵となって立ち塞がる、とかもね。そのぶん、青春ドラマパートは前面ではなくなったけれど、女二人男一人の人間関係を揺さぶる展開はちゃんとある。もう一冊ぐらい続きがあって、さらにステージが上がった作品も読んでみたいところ。
読了日:07月04日 著者:神野 オキナ
「キミ、どこ住み? え、俺は空中要塞住みだけど」 (MF文庫J)「キミ、どこ住み? え、俺は空中要塞住みだけど」 (MF文庫J)感想
所沢市上空に出現した空中要塞がメインのお話で、当主のヒロインの名前が夢素香。となると、某ジブリ映画を連想するが、そのへんのパロディーは案外軽い。それよりも主人公が空中要塞をなんとかSNS映えさせようと奮闘する内容になっていく。途中気合の入った空中要塞の図解が挿入されたり圧倒されるが、やってることが世知辛いといったギャップが可笑しい。あといきなり出てくる空中要塞音頭には吹き出すほど笑ってしまった。川岸殴魚作品はガガガ文庫で買ってたのでMF文庫Jで読むのが新鮮。2巻に期待。ガガガの方の新シリーズも待ってます。
読了日:07月02日 著者:川岸 殴魚
プリンセス・ストーリーズ 眠り姫と13番めの魔女 (角川つばさ文庫)プリンセス・ストーリーズ 眠り姫と13番めの魔女 (角川つばさ文庫)感想
ベースは眠り姫のお話を守って押さえているが、外枠の広げ方が素晴らしく、登場人物の心理も掘り下げていてかなりの読み応え。冒頭で予告編的に見せ場の場面場面を断片的に読ませて本編という趣向が期待感を盛り上げる。またイラストとの相乗効果が抜群で映像的に読めた。ここぞというところでスッと絵を挿入するレイアウトが気持ち良い。クライマックスはかなりファンタジックな展開を冒険活劇風に盛り上げて読ませる。そして見事にハッピーエンドに着地。おとぎ話を読む醍醐味大あり、でしたな。
読了日:06月28日 著者:久美 沙織
HELLO!文庫 WORLDHELLO!文庫 WORLD感想
既読4冊。最近この手の冊子って、アニメ映画とのコラボが増えてきたなあ。しかし今のところ、実写映画の「君の膵臓をたべたい」の主演男女が並んでいる印象の方が強い。
読了日:06月26日 著者:集英社文庫
プリンセス・ストーリーズ  白雪姫と黒の女王 (角川つばさ文庫)プリンセス・ストーリーズ 白雪姫と黒の女王 (角川つばさ文庫)感想
白雪姫を久美沙織が、アレンジした作品。大筋は元ネタをちゃんと押さえている。それでも膨らませるところは膨らませていて、お妃の人物造形は特に興味深いものになっている。孤独に苦悩する心理描写は冴えているし、感情移入できる部分が多々あった。クライマックスに派手な趣向を持ってきているのも楽しめる。全体的に白雪姫というお話が一回り大きくなった印象。児童書なのでスイスイ読めて、その意味でも良かった一冊。
読了日:06月25日 著者: 
千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)感想
リア充主人公の青春ラブコメって素直に楽しめるのか?疑問を持ちつつ、購入して読んだらなかなか楽しめた作品。冒頭から主人公・千歳が複数の可愛い女子に話しかけられたり、話したりあっけらかんと描写されるので、妙な不安感を持ってしまう。それが引きこもり生徒の更生を頼まれて実践するあたりから印象が変わった。千歳くんリア充以前に、はっきりした価値観を持って屈託なく生きてる人だというのが見えてくる。要は良い奴でここからは好感。陰キャ脱出作戦の過程も面白い。シビアな面もちゃんと出るが、作品に込められた善意が気持ちがいい。
読了日:06月24日 著者:裕夢
カドフェス2019 発見!角川文庫カドフェス2019 発見!角川文庫感想
既読18冊。今年は「天気の子」とコラボですか。「天気の子」は映画も小説版も楽しみにしているので試し読みも軽く読んだ。それ以外でも映画化の宣伝めいたのが多いよな。カドフェスってそういうものだとわりきるようにはしてるけど。でも何が読みたいか?を思うよりメディアミックス情報の方が残っちゃうのはどうかと思う。
読了日:06月22日 著者:KADOKAWA
リベンジャーズ・ハイ (ガガガ文庫)リベンジャーズ・ハイ (ガガガ文庫)感想
文明が一度滅んだ近未来世界での異能バトル小説。文章が濃厚で、特にアクション描写には手応えを感じた。タイトル通り復讐の話でお話そのものはシンプルだとは思うが、設定が凝っておりヒネリが効いている。主人公チューミーの造形など、ストーリーを追うごとに複雑な身上がわかってきて面白い。作品に暗い情念のようなものが漂っているのが、かっこいい。それだけではなくバディものの要素も入っていて、本の厚みも納得がいく。ダークなヒーローものの洋画を観たような読後感。
読了日:06月22日 著者:呂暇 郁夫
葡萄大陸物語 野良猫姫と言葉渡しの王 (角川スニーカー文庫)葡萄大陸物語 野良猫姫と言葉渡しの王 (角川スニーカー文庫)感想
ファンタジー戦記であるが、勇壮な内容ではなく食感が柔らかい。また描かれる世界観も小粒で展開もむしろ地味。しかし登場人物らが愛らしく描写され、地道に努力して勝利を掴むお話は読んでいて、寄り添いたくなる。デビュー作なのでまだ多少の粗さはあるけれども、作品自体の優しい雰囲気が貴重な作品に思う。
読了日:06月16日 著者:一ツ屋 赤彦
電車を止めるな!  呪いの6.4km (PHP文芸文庫)電車を止めるな! 呪いの6.4km (PHP文芸文庫)感想
タイトルやフォント、カバーイラストから「カメラを止めるな!」連想しまくり。あとがきにリスペクトしました、と書いてあるので素直な気持ちになる。内容もホラー的なイベントを生中継というのは影響を感じたが、オリジナリティーはちゃんとある。文章は素朴で簡素、そのぶん読みやすい。コメディータッチではあるが、終盤はオカルト要素が入ってくる。作品に独特のユルさがあって味になっている感じ。それでも群像劇的にはしっかりしてるし、伏線を張ってちゃんと回収する展開には好感。この本低予算で映画化だそうで、ちょっと観たい気もするね。
読了日:06月12日 著者:寺井 広樹
ゼロの使い魔〈15〉忘却の夢迷宮(ラビリンス) (MF文庫J)ゼロの使い魔〈15〉忘却の夢迷宮(ラビリンス) (MF文庫J)感想
前半のラブコメ成分が多いのでそういう巻かと思いきや、けっこう陰謀にまみれた展開に。今回はタバサがストーリ上、重要な位置にいる。シリーズ全体を通してもいよいよ佳境に入ってきたように思う。
読了日:06月11日 著者:ヤマグチ ノボル
高校事変 (角川文庫)高校事変 (角川文庫)感想
高校が突如武装勢力に乗っ取られ一人反撃を開始する女子高生、という映画やライトノベルでありそうな話。が、作中で登場人物がダイ・ハード系の映画や中二病的妄想を揶揄する台詞を言ったりする。実際、安易に定番のアクションものをなぞった内容にはしていない。また、舞台背景を現実に沿ったものにしてあり、高校に総理大臣がいる状況も作り込んである。その上で暴力描写がキツめで「事変」が起こると高校生らが、容赦なく殺されていくので生々しい。そんな中黙々と戦うヒロインが頼もしい。荒唐無稽感がなくもないが、とにかく一気に読めた。
読了日:06月09日 著者:松岡 圭祐
帰去来帰去来感想
帯にタイムトリップってあるが、正確にはタイムトリップじゃないよね、これ。パラレルワールド警察小説ともちゃんと書いてあるから、まあいいけど。「平成」ではお荷物扱いの女性刑事が、「光和」に飛ばされる。そこでは自分がエリート警視だったというお話。混沌とした「光和」の世界が魅力的。ヒロインが戸惑いながら警視として捜査したり、闇組織と渡り合ったり、女性の成長を描く作品でもある。後半ははっきりした「敵」との対決になりハラハラするし、ストーリーもちゃんと着地。綺麗に畳みすぎて小さく纏まりすぎた気もしたが、一気に読める。
読了日:06月04日 著者:大沢 在昌
長ぐつをはいた猫 (角川つばさ文庫)長ぐつをはいた猫 (角川つばさ文庫)感想
大元の話を基本的に守った上で、かなり内容を膨らました作品。原典のツッコミどころに理由付けしたり、各登場人物の性格付けをはっきりさせたり、工夫が効いてなかなか楽しい。計算高い猫のフィローとお人好しのジャンの会話にも可笑しみがある。作品そのものがコンゲーム的な味わいに染め直してあるのも面白い仕掛け。登場するお姫さまが聡明なのも効果的。ジャンとお姫さまがちゃんと交流があった上で、結ばれるのも良い感じ。かなり面白いアレンジに仕上がっていると思います。
読了日:06月01日 著者:伊豆 平成
EXMOD: 思春期ノ能力者 (ガガガ文庫)EXMOD: 思春期ノ能力者 (ガガガ文庫)感想
いまどきちょっと珍しいサイキックバトルSF。政府機関めいた組織が出てくるのもそれっぽい。といっても前半は高校生男女3人の青春ドラマ。ここの雰囲気はライトノベルというより、ヤングアダルト小説的な味わいがある。細かくエピソードや積み重ねたり、回想場面で掘り下げたりしているものの、狙ったほど効果が出ていない気がした。なので展開が少しかったるいように思えてしまう。後半、敵キャラとバトルが始まってくるとアクション描写が上手いので、なかなか楽しめる。一冊できちんとまとまるのも好印象。続編あるけどね。
読了日:06月01日 著者:神野 オキナ
史記 武帝紀 2 (ハルキ文庫 き 3-17 時代小説文庫)史記 武帝紀 2 (ハルキ文庫 き 3-17 時代小説文庫)感想
前巻からすこしずつ内容が暖まってきたようだ。今後の布石になりそうな要素が配置されているし。武帝側からだけではなく、匈奴のパートにも分量があって、両方の視点で物事を俯瞰出来るようになっている。どちらも若い世代が台頭してきているようで、これがのちに新たな火種となっていくのだろうか?今回はまだ若い霍去病が、成長していく過程も読みどころだった。終盤では合戦場面があったことだし、これからスケールがより上がっていくとみていいのかな?
読了日:05月30日 著者:北方 謙三
ピンポンラバー (3) (ガガガ文庫)ピンポンラバー (3) (ガガガ文庫)感想
全日本ユース選抜強化合宿の顛末を描く第3巻で今回も面白い。特に人間関係をドロドロではなく、爽やかに読ませるのが上手い。後半の卓球対決が連戦になるところは熱く主人公が「音速の鳥」として本領を発揮していくところは盛り上がる。と、面白いシリーズとして成長してきたのに、今回が最終巻だそうだ。この後に中国遠征編が描かれると面白そうなのに残念無念。せめてあと一冊ほしいところだなあ。まあとにかく手堅く読めて楽しいシリーズだった。
読了日:05月26日 著者:谷山 走太
スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ (MF文庫J)スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ (MF文庫J)感想
ひたすら脳内がスコップに侵食されそうになる。タイトル通りスコップから波動砲が出るだけか、と思いきやスコップでなんでもできてしまう。もちろん掘ったり埋めたりもできるけどな。とにかくスコップが中心でスコップでお話を引っ張ってゆく。その上で文章までスコップで染まっている。名詞はもちろん、動詞や形容詞にもなる。妙な略語も出てくるし。なんかくらくらする読み心地。読後感もなんとも説明し難い。が、読んで2巻を購入してしまっている自分がいるのもなんか不思議だ。もちろん読むけど、間を空ける。続けて読むと変になりそうだし。
読了日:05月22日 著者:つちせ八十八
キングダム 54 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 54 (ヤングジャンプコミックス)感想
鬼のように食料が断たれていくが、決死の飛信隊の戦いが続く。巻末には著者インタビューがあってなかなか興味深い。もともと映像を目指そうとしたこともあるそうで、キングダムが映画化されたことにも思い入れたっぷり。原作を生かせなかったり爆死したりが多い中、面白い作品に仕上がってて本当に良かったですね。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 53 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 53 (ヤングジャンプコミックス)感想
楊端和のパートはなんとか落ち着いた。壁もなんとか見せ場を持っていったし。さて信たちの方は追い込まれた中、隊を覚醒させたが、どこまで通じるか。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 52 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 52 (ヤングジャンプコミックス)感想
全体的に追い込まれてきたなあ。しかも後がないし。楊端和とバジオウがかなり決死の状態だが、どうなるか?
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 51 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 51 (ヤングジャンプコミックス)感想
兵糧が厳しく後がない状況に、個別撃破にでるにも大軍に阻まれる。信たちが夜楽しそうにしてないだけでも不安になる。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 50 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 50 (ヤングジャンプコミックス)感想
まだまだ合戦場面が続く。信の活躍が少ないと思ってたら、いきなりきた。軍師の交代劇もあったがこれは吉と出るのか?
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 48 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 48 (ヤングジャンプコミックス)感想
始めから狙った布陣に持っていくための算段だったとは恐れ入る。また久々に大会戦の場面が続くので、書き込みの細かさに見入るし、展開の大胆さに驚嘆する。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 49 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 49 (ヤングジャンプコミックス)感想
1巻まるごと戦闘シーンでした。あいかわらず描き込みには圧倒される。また状況が一定しないので、かなり振り回された気分。ここからどう内容をまとめていくか期待したい。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 47 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 47 (ヤングジャンプコミックス)感想
今回の戦は絶好調に押し気味で、一気に勝てるかも。そう思いきや謀略に引っかかりかけていたとは。ここから総大将・王翦が何を思って行動してるのか、いまのところよくわからない。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 46 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 46 (ヤングジャンプコミックス)感想
飛信隊にまた多くが加入。ここから新たな主要人物がでてくるか?弓使いの兄弟はキャラがすでに立っているので、何かありそうだが。そして趙国に出陣が始まった。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 45 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 45 (ヤングジャンプコミックス)感想
黒羊戦、いろいろ思うところあるが勝利して終結。政の方は王としていろいろ試されているが、この先一抹の不安がないでもない。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 44 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 44 (ヤングジャンプコミックス)感想
信が久々に敵将の首を取ったり、なかなか上がる展開のあとにキツイのがくるなあ。こういう戦につきもののえげつないものは描かない作品か?と思ってたらやるのか。そのぶん著者の覚悟も感じはする。さらに読んでいこう。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 43 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 43 (ヤングジャンプコミックス)感想
今回、相手の出方を読み合いする展開が穏やかでもあり、不気味でもあった。どちらの読みが上回ったかは次巻以降、戦の結果次第。飛信隊も踏ん張りどころ。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 42 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 42 (ヤングジャンプコミックス)感想
いやー流石にやられてばかりにはなりませんな、飛信隊。渕副隊長の頑張りも熱い。こういう地味だけどずっといた人にスポットが当たる展開は良いです。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 41 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 41 (ヤングジャンプコミックス)感想
密林みたいな場所で戦うというシチュエーションが初めてだし、展開がちょっと静かめなのが不気味。飛信隊にとっても良くない状況がじわじわ押し寄せている。巻き返しなるか?
読了日:05月18日 著者:原 泰久
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (15) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (15) (ガンガンコミックスONLINE)感想
新刊読むたび登場人物が増えたなあ、と思ってしまう。もこっちが一人で過ごしたいがため、マクドに入るなど初期を思えば変わったもんだ。下ネタ言う癖は直ってないけどな。それ以外でも空気を読む気のない小宮山とか、ちょっと可哀想な弟とか細かいところで見どころがあった。時折、将来の進学の話題が出るので最終回のことも考えてしまう。勝手に高校を卒業したら終わりと思ってるけど、大学生編があったりするんかね?まあそれより次巻の球技大会編を楽しみに待とう。
読了日:05月18日 著者:谷川 ニコ
キングダム 40 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 40 (ヤングジャンプコミックス)感想
呂不韋との対立が一段落したので、次巻から新章突入と巻末に予告があった。それぞれの立場が上がるとこまで上がってきたことだし、中華統一に乗り出すのだろうか?期待して次巻へ。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 39 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 39 (ヤングジャンプコミックス)感想
戦の場面はやはり面白くそれはそれで良いのだが、この巻は政と呂不韋の問答が、なかなかに興味深い。ちょっと価値観が揺さぶられるね。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 38 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 38 (ヤングジャンプコミックス)感想
ちょっと一息つけるかな?と思いきやまたしても陰謀謀略で穏やかにいかない。どうやら主人公側の備えはありそうなので、多少は安心してるけど、次巻以降どうなるか?
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 37 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 37 (ヤングジャンプコミックス)感想
信、王賁らそれぞれに一騎打ちがあり、またもや登場人物の成長に感銘を受ける。特に王賁のあの槍の一撃は高揚した。ここんとこ、巻数を読んできたからこその場面が多いな。
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 36 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 36 (ヤングジャンプコミックス)感想
河了貂が危機に陥ったが無事におさまる。世代が変わって信たちが前に出てきた感があり、将軍もそう遠くない気がするが、まだまだ強い敵が出てきて困難も立ち塞がるんだろうなあ。
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 35 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 35 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻、特にキャラたちの成長を感じる。見た目も明らかに変わってきてるし、女性陣は奇麗になってきましたな。序盤、悪役で憎たらしいだけだった成蟜まで成長してたとは。
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)感想
羌瘣の戦いに決着。信の隊に戻ったので、今後部隊ごと強くなっていくだろう。展開としてはまだ緩いが、これから内乱と謀略が飛び交っていきそうだ。
読了日:05月15日 著者:原 泰久
史記 武帝紀 1 (時代小説文庫)史記 武帝紀 1 (時代小説文庫)感想
武帝劉徹を中心とした主に3人のパートでお話が出来ている感じ。衛青が地道にのしあがったり、大月氏国を目指す張騫の旅が過酷であったり。前半は足元を固めてるようでちょっと展開が重いが、あとになるにつれ読みやすくなってくる。壮大なスケールに相応しいドラマ展開はまだなれど、2巻以降うねりが出てくるかと思う。
読了日:05月15日 著者:北方 謙三
キングダム 33 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 33 (ヤングジャンプコミックス)感想
信が一騎打ちで龐煖を押し返すとは成長したもんだ。勝つのはまだ無理にしても、いずれは…と思えるようになってきた。やっと一息つけて、その後は羌瘣のエピソード。これも気になる展開。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 32 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 32 (ヤングジャンプコミックス)感想
決死の戦いながらも追い込まれたところに、あの援軍が!さらにまた一騎打ちがきて高揚する。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 31 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 31 (ヤングジャンプコミックス)感想
5千弱対3万強の圧倒的に不利な守城戦。政の演説も熱いが、戦いが始まったらもう面白くて止まれない。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 30 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 30 (ヤングジャンプコミックス)感想
一息つける状況まで押し返した、と思ったらそう簡単にはいきませんなー。ひさびさに信の出番も増えたし、最後の方の展開もあって流れがまた変わっていきそう。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 29 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 29 (ヤングジャンプコミックス)感想
蒙武VS汗明の一騎打ちに圧倒される。主人公の信の出番がほんの一瞬だったが面白かったのでまあ良し。でも、そろそろ飛信隊の活躍も読みたいけどな。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 28 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 28 (ヤングジャンプコミックス)感想
函谷関攻防戦が続く。始まったときは勝負になるんか?みたいに思っていたけれど、さすが目を離せない展開を持ってくるもんだ。あいかわらず画面の圧が凄い。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
七つの魔剣が支配するIII (電撃文庫)七つの魔剣が支配するIII (電撃文庫)感想
内容は2巻の直接的な続き。かなり多数の登場人物が入り乱れるが、交通整理して混乱させず読ませる。冒頭に登場人物表があるのも助かった。ほとんどが迷宮の中で展開するので、今回は学園ドラマ要素は少し薄い。にしても濃いドラマはちゃんとあり、そこは読ませる。次巻は二年生編の開幕だそうで、早いというかテキパキ進んでるというか。
読了日:05月13日 著者:宇野 朴人
キングダム 27 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 27 (ヤングジャンプコミックス)感想
前巻から続いて激戦。途中膠着状態になってたが、短期決戦を狙った突撃を食らったとこまでで、この巻は終了。次も平穏な話には絶対ならず、大勢戦って大勢死ぬんだろうな。
読了日:05月13日 著者:原 泰久
キングダム 26 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 26 (ヤングジャンプコミックス)感想
ひゃあー!これまでの合戦と二回り規模が違うよ。コマの中にどんだけの人数がいて、一コマで何人死んでるんだこれ!?これまでも驚嘆してきた漫画だけれども、ここまでくるとは。乱戦乱戦でキャラのスポットの当たりようも目まぐるしく、振り回されるがごとく読んだ。しかも作中の戦さはまだ続く。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 25 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 25 (ヤングジャンプコミックス)感想
前巻で薄々予感はしていたとはいえ、秦がどえらい追い込まれた状況になりましたなあ。どんどん煮詰まって沸騰しかけたところで、また次巻か。じんわりとした汗が出るような気分。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 24 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 24 (ヤングジャンプコミックス)感想
いつもより戦いの場面が少なめの巻だったが、あとあと展開が広がりそうな仕掛けだらけで予兆のごとき内容だった。かなり規模の大きい話になっていきそう。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 23 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 23 (ヤングジャンプコミックス)感想
羌瘣が離脱して、河了貂が軍師として加入。貂がだいぶ女らしくなったものの、あの蓑をまだ着ているのがちょっと微笑ましい。それでも軍略を取り活躍する様は熱くなる。これから彼女の行動を追っていく楽しみも加わって、より面白くなっていきそう。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 22 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 22 (ヤングジャンプコミックス)感想
主に二組の戦いが描かれ、どちらも気の抜けない凄絶なものとなった。合戦中に雨が降ってくると、「七人の侍」の最終決戦がダブってその意味でもテンションが上がってもた。読むのにエネルギーがいる漫画だが、まだまだ続きが読みたい。
読了日:05月09日 著者:原 泰久
キングダム 21 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 21 (ヤングジャンプコミックス)感想
信対輪虎の戦いはこの漫画でも、特に痛みが伝わってくるような迫真の描写。後半の罠だらけの砦も面白い。
読了日:05月08日 著者:原 泰久
キングダム 20 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 20 (ヤングジャンプコミックス)感想
この作品特有の戦場を疾走する感覚が、気持ちよくて好きなんだけど走ってたらギョッとする場面が多く心臓に悪いです。そのぶん見どころ満載な内容で、読み応えがあった。これからより面白くなっていく予感。どんどん凄い強いやつが出てくるしね。
読了日:05月07日 著者:原 泰久
楊家将〈下〉 (PHP文庫)楊家将〈下〉 (PHP文庫)感想
下巻に入ってからは、合戦の場面が増え、よりドラマチックに。ライバル的立ち位置の耶律休哥の人物造形も印象に残る。終盤の凄絶な展開を受けて、ラストは重いエンディングとなった。これでも一応終わってるけれども、やはり続編はほしいところで「血涙」が書かれたのも必然、といったところか。
読了日:05月07日 著者:北方 謙三
キングダム 19 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 19 (ヤングジャンプコミックス)感想
じわじわと物語が動いていく実感。信が千人隊を率いることになったが、活躍がこれからというところで次巻に。戦場を疾駆している感覚が高揚する。更に高まることに期待しよう。
読了日:05月07日 著者:原 泰久
楊家将〈上〉 (PHP文庫)楊家将〈上〉 (PHP文庫)感想
水滸伝を読んで以来の北方中国小説。楊家の兄弟が多いので区別がつくのかまず不安になったが、それぞれに人格を持って立ち上がってくるところはさすが。冒頭の人物表も活用し読み進む。敵方の人物や事情もなかなか興味深い。ただ、まだ前フリの段階のようで、北方謙三らしい見せ場はまだ出てこない。下巻で本領発揮なのか?期待して次巻を手に取る。
読了日:05月05日 著者:北方 謙三
キングダム 18 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 18 (ヤングジャンプコミックス)感想
また再び展開が暖まってきた。信のライバル的立ち位置のキャラも増えてきたし、これからどうなるか?信本人はあいかわらずなんだがねー。
読了日:05月05日 著者:原 泰久
キングダム 17 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 17 (ヤングジャンプコミックス)感想
どんどん新しい展開の下地作りで、新たなキャラや状況が次々と出てくる。まだ大きな合戦は始まりそうにないが、また熱い戦いが描かれるのは間違いなかろう。
読了日:05月04日 著者:原 泰久
キングダム 16 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 16 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻特に凄まじい読み応え。読み終わったらどっと疲れていた。著者のあとがきの文章にも納得する。これほど熱い一騎打ちは、かつて読んだことも見たことがない。漫画を読んでいるというより、生命の輝きを見つめているような気持ちになった。
読了日:05月01日 著者:原 泰久
キングダム 15 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 15 (ヤングジャンプコミックス)感想
大規模な会戦場面から、王毅対龐煖の一騎打ち。殺しても絶対死ぬとは思えない怪物の対決に圧倒される。あとこの戦いの裏に何か嫌なフラグがちらちら見えるのが気になってしょうがない。
読了日:05月01日 著者:原 泰久
キングダム 14 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 14 (ヤングジャンプコミックス)感想
前巻から引き続き、龐煖が強すぎる。草刈りのように首や胴体がポンポン飛ぶ様に戦慄。信を生き残らせるための脱出行。死地に王騎の暑苦しいまでの登場など、今回も読みどころ多し。
読了日:05月01日 著者:原 泰久
岳飛伝(三) 風塵篇 (講談社文庫)岳飛伝(三) 風塵篇 (講談社文庫)感想
3巻も安定した筆致と豊富なエピソードで安心して読める。ただ安心がときに平板に入れ替わってしまう瞬間が、多々あるのはちょっと気になる。人物造形を掘り下げないので、各登場人物に気持ちが入らないし、ドラマチックでもない。そのぶん読んでいて混乱はまったくせず、話の中で迷子になったりはしないのであるが。あまり小説的に読もうとせず、スイスイ進む講談的面白さに乗るべき作品か。
読了日:05月01日 著者:田中 芳樹
キングダム 13 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 13 (ヤングジャンプコミックス)感想
敵将の首を取ったからといって、戦が終わらないのは当然のこと。まだまだ死地に次ぐ死地は続く。戦場の視野がミクロにマクロに変化するのも把握しやすい。ここまできてもまだまだ強そうであったり、何かを秘めてそうなキャラクターがボンボン出てる。しかしいまは龐煖の単騎での暴れようが恐ろしい。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 12 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 12 (ヤングジャンプコミックス)感想
いやもう乱戦に次ぐ乱戦で、ひたすら死地をくぐり抜け、敵将を討ち取って12巻終わり。もの凄いため息をついてしまう。圧倒的迫力だった。本当に手に汗握る。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 11 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 11 (ヤングジャンプコミックス)感想
いつの間にやら、いろんなエピソードが太い束のようになってきて、もの凄いスケールの戦いが始まりそう。描写がねっとりと濃いのがこの作品の特徴のようだ。おかげで展開のペースがゆっくりのようであり、とてつもなくハイスピードのようにも感じたりする。しかも毎度、いいところで終わりますな。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 10 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 10 (ヤングジャンプコミックス)感想
画面の圧力にひたすら見入ってしまった。しかしお話は信と貂がそれぞれに自分の将来を賭けて、修行に入ったところまで。将軍も軍師もどれだけの道のりがあるのかわからんが、信の修行はめちゃくちゃな実践主義で、いきなりこれでは先が思いやられる。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 9 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 9 (ヤングジャンプコミックス)感想
とにかく血がすぐ飛び散るし、容赦なく人は死ぬし、これで主役の信はよく生きてるなー。今回は刺客らが強いのでおそろしかったが、それ以上に強いのが羌廆。そして羌廆本人の過去も語られ、作品の厚みが増してきた。内容としてはまだ間奏だと思うので、早く次の本格的な展開を読んでみたい。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 8 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 8 (ヤングジャンプコミックス)感想
政の過去パートだけでも熱く読ませる。で、まだ場面は少ないが、より強くなった信の活躍が頼もしい。このへんから登場人物がそれぞれ運命によって動かされていくのだろうか?再開があり、新たな出会いも増えていきそうな予感。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
木根さんの1人でキネマ 6 (ヤングアニマルコミックス)木根さんの1人でキネマ 6 (ヤングアニマルコミックス)感想
今回は章ごとに取り扱っている映画を概ね観ていたので、内容に入りやすかった。ただ、なんちゅーか登場人物らみたいに映画にここまでエネルギッシュな何かを持てなくなってきちゃったな…と私自身を振り返って思ってしまう。あんまりエネルギー放出ばかりしてもウザくなるので、これで良いのかもしれんけど。
読了日:04月30日 著者:アサイ
キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻では、本能と知略対決の大将戦。ひたすら展開を見守るのみ。戦が終わって信たちは帰ってきたけど長かったのか短かったのかわからなくなる。あと読んでる間、死生観が変わってしまうような恐ろしさがあるね。漫画で読むぶんにはすこぶる面白いが、こんな時代に生まれて自分が戦さをすると思うだけで、足がすくむ。
読了日:04月28日 著者:原 泰久
キングダム 6 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 6 (ヤングジャンプコミックス)感想
これまでにも死地は描かれてきたけれども、戦場となると規模が違う。人数が凄まじいし、圧倒的に多いのは敵の方。味方が剣に矢に斃れ、その中にをなんとか生き残っても戦いが終わるわけでもない容赦のなさ。呆気にとられてるうちに読み終わった。続きにいく。
読了日:04月28日 著者:原 泰久
岳飛伝(二) 烽火篇 (講談社文庫)岳飛伝(二) 烽火篇 (講談社文庫)感想
前半、岳飛がなかなか出ないけれど、本当に引きこもり生活だったとはね。そこから世に出ての活躍し始めると面白さもグッとアップ。岳飛のもとに仲間が集ってくるあたりの展開はちょっと水滸伝を思わせる。登場人物が多くても、敵味方がはっきりしているのは読みやすい。さらに次巻へ。
読了日:04月27日 著者:田中 芳樹
岳飛伝(一)<青雲篇> (講談社文庫)岳飛伝(一)<青雲篇> (講談社文庫)感想
エピソードの盛り込みようがなかなかに濃い。各回ごとに引きを作って「次回のお楽しみ」となるので講談的に読ませる。ただしこの巻では、岳飛が主人公らしい活躍をする場面がまだ少ない。まだ雌伏しているといったところか。本格的面白くなるのは「次回のお楽しみ」といったところ。二巻へ。
読了日:04月25日 著者:田中 芳樹
編集長殺し (5) (ガガガ文庫)編集長殺し (5) (ガガガ文庫)感想
んー、最終巻になっちゃったですか。業界ネタが毎度、楽しく今回も困った新人賞応募作品の話とか面白かったんですけどね。とはいえ内容は平常運転で安定してます。とにかくちゃんと着地はして完結したことだし。あとがきからモヤモヤしまくりの無念さは伝わるものの、次の新たなコメディー作品をお待ちしております。
読了日:04月23日 著者:川岸 殴魚
キングダム 5 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 5 (ヤングジャンプコミックス)感想
畳み込むように王弟反乱編が完結。いやー読み応えがあった。とはいえ現在刊行されている巻数を考えれば、ほんの序盤だよな。で、ここから主人公の成り上がりストーリーが始まるっぽい。5巻まで一気読みして疲れたので、一旦休むけどまだまだ読んでいくよ。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 4 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 4 (ヤングジャンプコミックス)感想
次から次へと死闘の連続で、読むのが止まらなくなる。このへんからより中毒性が高まってきた。だから次巻もすぐ読む。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 3 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 3 (ヤングジャンプコミックス)感想
さーていよいよエンジンが掛かってきた。王都の巨大さの表現が素晴らしく、この中で三千の兵でいかに挑むか?すぐさま次巻へ。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)感想
2巻も最後のページまできて、え?もう終わり。みたいになってしまった。まだ特に盛り上がる展開に入ってないのに、十分面白い。キャラクターの魅力で読ませる。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
なるほどこれは面白いわ。キャラクターの漫画的なデフォルメが効いているし、生き生きしている。疾走感ある展開にノセられて、いつのまにやら最終ページへ。まだ主人公ら3人が移動しただけでなにも始まってないが、これが大きな流れになってゆくんだろうか?とりあえず読んでいく。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
我が驍勇にふるえよ天地 ―アレクシス帝国興隆記―(1) (ガンガンコミックスUP!)我が驍勇にふるえよ天地 ―アレクシス帝国興隆記―(1) (ガンガンコミックスUP!)感想
原作ライトノベルは1巻だけ既読。いまのところまずまずのコミカライズといった感じ。こういうのってもうちょっと展開が積み重なってから味が出てくるもんだしな。
読了日:04月21日 著者:あわむら赤 光,佐藤 勇
これは学園ラブコメです。 (ガガガ文庫)これは学園ラブコメです。 (ガガガ文庫)感想
表紙だけ見るとごく普通のラノベだし、本当に普通のラブコメだと思って購入する人もいそう。しかしこれは他のジャンルから侵食されそうになりながら、なんとかラブコメであろうとするメタフィクションSF。もの凄い勢いで突飛な展開が入り込んでくるし、地の文までが崩れだすのでリアリティーラインは安定せず。こんな悪酔いしそうな読み心地のライトノベルも初めて読んだ。細かいところで凄いアイデアが入ってきそうで切り捨てたり、変なところで潔い。これでもラノベの枠は守ってる?のかな。単発作品と思うけど続いたりしたら怖いな、これ。
読了日:04月21日 著者:草野 原々
ゼロの使い魔14 水都市(アクイレイア)の聖女 (MF文庫J)ゼロの使い魔14 水都市(アクイレイア)の聖女 (MF文庫J)感想
今回は才人は地球に帰ってしまうのか?やらルイズは魔法で才人の記憶を消してしまうやらドラマチック。この行き違いで数巻引っ張るのかと思いきや、14巻内で盛り上げて解決させる。こういうところに著者のサービス精神を感じますね。ゼロ戦だけじゃなく、戦車も出てきたしこの後どんどん佳境に入っていきそう。
読了日:04月21日 著者:ヤマグチ ノボル
ゼロの使い魔Perfect Bookゼロの使い魔Perfect Book感想
ゼロの使い魔は設定が難解でもなく、お話もこねくり回した展開じゃなくてスッキリ読みやすい。だけれども私の読み方が雑なもので、人物忘れたりストーリーを勘違いしてたりがある。そういうときにこういうファンブックは助かりますね。イラスト集的なところもあるし、アニメの紹介も載っている。ネタバレを避けて要所だけ読んでたけれど、この本で扱っているのは13巻までで、もう私は14巻に入ってるし、おさらいを兼ねて通して読んだ。また折に触れては手に取ると思う。
読了日:04月19日 著者: 
歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫)歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫)感想
大矢博子氏の文章は、よく文庫本の解説で読んでいた。しかしこうして一冊の本として読むと、章のタイトルが何らかのパロディーだったり、本文がユーモラスであったり面白い人に思えてくる。一冊一冊を丁寧に解説していく内容ではないが、圧倒的な量をとりあげて簡潔に面白そうに紹介。私が読んだことのある作品がちょくちょく出てくるのも嬉しい。テーマごと分けて読みくらべするのも興味深い。新選組の章は、著者が萌えはしゃいでて可笑しい。歴史時代小説初心者も、それなりに読んでる人にも参考になるガイドに思う。
読了日:04月19日 著者:大矢 博子
秋暮の五人 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)秋暮の五人 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)感想
またもや切り口が予想以上に変化球。くらまし屋シリーズのフォーマットは手堅く、かといって型にはまらず。4作目にして新鮮に読める。くらまし屋七箇条が、今回特に内容に絡んでくるのも面白い。くらまし屋だけでなく、裏稼業の登場人物だらけなのでいつもより、ダークな感じがする。殺し殺されも多かったし。この上に人情と剣戟を、ちゃんと収めてくるのも楽しめた。さて今後、虚との対決も本格化しそうだし、終章の引きも気になる。これまで以上に次巻が待ち遠しい。次はタイトルに「冬」が入るのかな?
読了日:04月17日 著者:今村翔吾
拳銃使いの娘 (ハヤカワ・ミステリ1939)拳銃使いの娘 (ハヤカワ・ミステリ1939)感想
犯罪組織に追われる父と娘の逃避行。無骨な文章と独特の雰囲気には味がある。序盤は少し展開が重く、娘・ポリーが徐々に成長しだすとともに、物語にもエンジンが掛かる。最初は距離感のあった親子にも、交流が深まるが、トーンは一定してクール。時折、炸裂する暴力的な場面が刺激的。なかなかに歯ごたえのある一冊。
読了日:04月11日 著者:ジョーダン・ハーパー
進撃の巨人(28) (講談社コミックス)進撃の巨人(28) (講談社コミックス)感想
今回は特に情報量が多く、本が分厚いように思えてきた。作品の中で提示される価値観が多様で、多様な立場から世界が描かれる。その上に価値観を揺さぶる展開が次々と畳み込まれ、常に何かを問われているような気がした。立ちすくむような気持ちになるし、何にすがるのが正しいのか?今思えば前半の壁の中メインの展開は、シンプルでわかりやすい世界だっだんだなと。
読了日:04月09日 著者:諫山 創
小説 若おかみは小学生! 劇場版 (講談社文庫)小説 若おかみは小学生! 劇場版 (講談社文庫)感想
つい最近、アニメ映画を観てとても素晴らしい出来栄えだったので、このノベライズも読んでみた。かなりアニメに忠実な内容であったが、楽しく読めた。全編が小学生のヒロイン・おっこ視点のなのが効果的で、アニメ映画と話は同じながらも、切り口が違う感じがして新鮮。文章がリズム良く弾んでいて、キャラクターも生き生きしている。ノベライズとはいえ、著者が大元の原作者という強みもあるんじゃないかな?映画抜きで単体の児童文学としても、良く描けていると思う。
読了日:04月07日 著者:令丈 ヒロ子,吉田 玲子
鹿の王 水底の橋鹿の王 水底の橋感想
鹿の王続編であるが、単体の作品として楽しめる内容。というか正直、私が前作の内容を忘れてしまっているのにちゃんと読めてしまったということだけれども。世界観を広げるというより深めていくタイプのお話。医療方面がメインで互いに違う価値観はぶつかり合うし、ミステリー的な面白さもある。くっきりしたテーマを打ち出して、今回はコンパクトにまとまった感じ。また別アプローチの新作続編があって良い気がする。
読了日:04月06日 著者:上橋 菜穂子
コップクラフト (6) (ガガガ文庫)コップクラフト (6) (ガガガ文庫)感想
前巻がなんとなく陰性の印象の話で、今回は陽性な感じがする。マトバとティラナのコンビネーションが絶好調。カーアクションあり銃撃戦あり剣戟ありでかなり楽しめた。市長選挙中に有力候補が撃たれるという、事件性の派手さも良い。これで現在までの既刊は読み終えた。あとは初夏に出る予定の7巻がちゃんと出て、アニメの出来が良ければいいなあ。といったところですかね。
読了日:03月31日 著者:賀東 招二
コップクラフト (5) (ガガガ文庫)コップクラフト (5) (ガガガ文庫)感想
アニメ化が決定して、初夏にはシリーズ新作が出るそうなので、慌てて未読分を読む。安定して面白く、特に展開がキビキビしているのが心地よい。今回はナイトメアでシリアスな雰囲気。マトバの過去と関わる話なので、マトバメインな内容になるのは当然だが、ちょっとティラナの影が薄かったかな?次巻へ。
読了日:03月29日 著者:賀東 招二
ゼロの使い魔13 聖国の世界扉(ワールド・ドア) (MF文庫J)ゼロの使い魔13 聖国の世界扉(ワールド・ドア) (MF文庫J)感想
前巻がバラエティーを優先した短編集だった反動か、今回は話がグッと動いた。しかも展開が広がっていきそうな要素だらけだし、不穏な雰囲気。本筋が佳境に向かっている感がある。異世界でノートパソコンが動いたり、才人に家族からメールが来てたり。いろいろ揺さぶられる。
読了日:03月26日 著者:ヤマグチ ノボル
それまでの明日それまでの明日感想
シリーズ14年ぶりの新作。1年ほど積んだので、私にとっては15年ぶり。私立探偵主役のハードボイルド小説を何年ぶりに読むんだろう?それこそ前作「愚か者死すべし」以来かも?沢崎はいまだに携帯を持ってないし、ネットは話題程度には出たけれども、本筋には関わらない。あと喫煙シーンがとっても多いね。頑固なまでにアップデートしていない。が、読み始めると文章の味わい深さ、展開のスムーズさで読ませる。「探偵の仕事といえば人の行動を観察することと人の話に耳を傾けること」という一文に頷く。まさにそこに魅力がある作品に思うから。
読了日:03月24日 著者:原 りょう
魔法少女さんだいめっ☆ (3) (ガガガ文庫)魔法少女さんだいめっ☆ (3) (ガガガ文庫)感想
3巻にしてシリーズ最終巻。初巻で魔法少女を掘り下げて、2巻で悪魔少女の掘り下げ。で、この3巻で魔法少女たちと悪魔の全面対決と積み上げようも効いているし、最終決戦が濃くて盛り上がる。まさか「永遠の17歳」が突破口になるとは。殺伐とした展開になる手前で、踏みとどまるバランスも良いかと。今回は魔法少女が嫌いなのに、魔法少女になったままの、風奉ハルのドラマも濃い。最終的に自分を好きに成れたことに心暖まる。全3巻魔法少女のこだわりと、何かを好きになるというテーマが一貫していて、なかなか楽しいシリーズだった。
読了日:03月22日 著者:栗ノ原 草介
きゃくほんかのセリフ! (ガガガ文庫)きゃくほんかのセリフ! (ガガガ文庫)感想
脚本家・竹田雲太が、トラブル案件な劇場版アニメの脚本を担当。原作サイドの厳しい縛り、唐突な場面の変更、安易な意見、プロデューサーの悪意などに振り回されながら創意工夫していく。という業界ネタ小説。脚本家って具体的にどんな仕事してるの?なことが大まかにわかるし、脚本家の苦悩も描かれる。では辛い世界を垣間見せるお話なのかというと、そうでもない。難題が突きつけられるたび、主人公がアイデアを繰り出して「災い転じて福となす」を作り出す展開は面白いし可笑しみがある。一冊で奇麗にまとまっているけど、続き出るなら読みたい。
読了日:03月20日 著者:ますもと たくや
夜の動物園 (角川文庫)夜の動物園 (角川文庫)感想
閉園時刻の迫った動物園で銃撃殺人事件発生。無法地帯と化した夜の動物園を母と子が逃げ回る。というセットアップは面白そう。が、シチュエーションの練り上げがないからサスペンスがまったくない。それで4歳の子供をあやしながら母親が園内をウロウロしてるだけの展開が、ずっと続くのでかなりまいった。危機一髪な状況は終盤になってようやく。ここもゴチャついた描写でわかりにくい。登場人物全般が賢い思考や行動をしないのもどうかと思う。この設定でもっと芸達者な、ディーン・クーンツみたいな作家が書けばかなり面白くなるんじゃないの?
読了日:03月19日 著者:ジン・フィリップス
玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
今回も火災は出てくるけれども、それよりは豪商一家惨殺及び火付けの下手人として手配されてしまった鳥越新之助の逃避行がメイン。「江戸のすべてを敵にまわし」て包囲網を突破していく様は緊迫感がありハラハラする。彼を信じる者たちも、直接救いの手を差し伸べられないなど、毎度こういうストーリー上の枷を作るのが巧い。意外な人物が意外な行動をとったりするのも、シリーズの奥行きを感じさせる。終盤には真相が見えてきて、事態が一気に好転するのは気持ちがいい。シリーズ8弾にして、まだまだ勢いが衰えない。
読了日:03月17日 著者:今村翔吾
君は月夜に光り輝く +Fragments (メディアワークス文庫)君は月夜に光り輝く +Fragments (メディアワークス文庫)感想
本編を補完するような内容であったり、別視点を描いたりする短編6編から成る一冊。なかでも「ユーリと声」が香山視点でもっとも長いが、ちょっと香山に感情移入するのがしんどかった。あとがきを読むと香山が「作者の自分からすごく遠い存在」だったそうで。なんかそんな気がする。他の作品は長編小説の本編からこぼれ落ちてしまった切片、といった感じでけっこう良かったです。
読了日:03月11日 著者:佐野 徹夜
大江戸恐龍伝 (六) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (六) (小学館文庫)感想
最終巻。日本に帰ってからは文章が時代小説らしさを増すし、盗賊の暗躍あって、恐龍が逃げ出し江戸の町で大暴れ。まるで鬼平犯科帳を観ていたらジュラシック・パークの恐竜が出てきたようなセンス・オブ・ワンダー。この展開に持っていくために早いうちから伏線を張ってたことに感心する。そして最後に大団円に持っていく力技。こんなロマン溢れるエンディングとはくるとは思わず。見事に風呂敷が畳まれた。全六巻堪能です。しかも10年以上を掛けて書いた作品が、こうも一気に読めちゃうってのも凄い。著者同様に映画化、希望。
読了日:03月11日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 (五) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (五) (小学館文庫)感想
平賀源内らが恐龍に追い回されるわ、洞窟探検するわ、命懸けの川下りをするわ、いよいよ冒険活劇として絶頂の展開。王宮の動乱を乗り越えて、江戸へ帰還。恐龍は見世物として評判を呼ぶ。といった目まぐるしい内容で、一気読み。昔、エドガー・ライス・バローズの小説を読んだときの、興奮を思い出した。大きくて凶暴な恐龍を、生きたままどうやって船に載せて連れて帰るの!?という疑問にもちゃん理屈があって隙きがない。さて次の六巻でいよいよ完結。広げた風呂敷をいかに畳むか、しかと見届けよう。
読了日:03月10日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 四 (小学館文庫)大江戸恐龍伝 四 (小学館文庫)感想
4巻前半で伝奇的な考察を練り込んでいるので異様なリアリティーが出てきた。その上でニルヤカナヤに辿り着く。この島に上陸してからは、秘境冒険小説のノリでワクワクする。そしてついに出てきた!恐龍。というわけでこの物語もいよいよエンジンが掛かってきた。読んでいるとピーター・ジャクソン版「キング・コング」やら、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」やらの映像がよぎる。残り2冊で、より盛り上がることに期待。
読了日:03月09日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 (三) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (三) (小学館文庫)感想
各エピソードが全て謎めいていて興味深い。で、展開としては3巻終盤になって三国船でついに江戸を発つ。次巻ぐらいから本格的に冒険が始まるのかな?期待を大きく持って、次巻へ。
読了日:03月08日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 (二) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (二) (小学館文庫)感想
1巻読んで続けて読んでいくつもりが、2年ぐらい放置してしまった。でも前巻の内容が印象強かったので、すんなり読めた。主役な平賀源内のキャラクターが面白く、するする読める文章もあって楽しいが、内容としては下地固めの助走段階だな。3巻へ。
読了日:03月08日 著者:夢枕 獏
君は月夜に光り輝く (メディアワークス文庫)君は月夜に光り輝く (メディアワークス文庫)感想
この本、刊行されてちょっとしてから購入したんだけれど、積読にしていて映画になるのを知って読んでみた。難病ものだったのか。ヒロインの喜怒哀楽がはっきりしてて可愛らしいので、かなり気持ちが入った。月の光を浴びると体が淡く光る、というのも儚げ。彼女の気持ちに応えるために、主人公の少年があれやこれやチャレンジせざるを得なくなる展開には可笑しみがある。終盤の畳み込みは定番とはいえ、センチメンタルに良く描けていて心打たれる。
読了日:03月07日 著者:佐野 徹夜
てらこや青義堂 師匠、走るてらこや青義堂 師匠、走る感想
元公儀隠密の寺子屋の師匠が、教え子のトラブルにあちこち奔走する。そうこうしているうちに忍びの命を掛けた闘いに突入したり、主人公の過去が語られたり、とにかくエピソードが豊富。今で言う学園ドラマ風でもあり、人情あり、凄絶な忍びバトルありで、これまでの著者の作品群の中でも、特にバラエティーに富んでいる。後半、子供たちがそれぞれの特技や性格を生かして、師匠を救おうとするくだりは児童文学的な痛快さ。ページ数以上に中身が面白い。今村氏の次作は羽州ぼろ鳶組新作なのでこれもまた楽しみ。
読了日:03月05日 著者:今村 翔吾
辛夷の花 (徳間時代小説文庫)辛夷の花 (徳間時代小説文庫)感想
お話は決して大きくはないが、それがむしろ人の思いの機微を繊細に浮かび上がらせて読ませる。ストーリーもかなりシンプルなのに、思惑の絡みようが複雑で一筋縄ではいかない人間ドラマが展開。現代人とは違う、昔の人の価値観や人物像が良く描けているのも効果的。クライマックスには激しい剣戟場面はあるものの、全体としてはしっとりとした印象が残る。「辛夷の花」というタイトルが後になるほど味わいが出てくる。
読了日:03月03日 著者:葉室 麟
りゅうおうのおしごと!(9) (ヤングガンガンコミックス)りゅうおうのおしごと!(9) (ヤングガンガンコミックス)感想
これまででも特にオリジナル要素の強い巻。雛鶴あいと祭神雷の対局はアレンジが効いて、原作とは別の面白さが出ていた。後半のデスゲームはちょっと悪ノリな気がするけど、たまにはこういうのも楽しくはある。しょっちゅうこの手の趣向やられると困るが。
読了日:02月27日 著者:白鳥 士郎,こげたおこげ
ファイフステル・サーガ3 再臨の魔王と草原の灰エルフ (ファンタジア文庫)ファイフステル・サーガ3 再臨の魔王と草原の灰エルフ (ファンタジア文庫)感想
2巻までと比べて本の厚みが減ったが、内容は充分濃い。新キャラのパートが入ったことで作品の切り口がさらに広がった。前巻あとがきで「もう一人の主役というべきキャラ」と予告したにふさわしくギルセリオンが行動的で魅力がある。灰エルフの視点が加わり、作品の今後が気になるわで面白くなってきた。ということで次巻には期待してるんだけど、今回はあとがきが不穏。うーむ、現実というものはままならない。4巻を読みたいのは当然だし、リアルタイムに面白い戦記ファンタジーに出会えたので、構想通りの展開で巻数を追えることを願う。
読了日:02月26日 著者:師走 トオル
八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる (富士見L文庫)八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる (富士見L文庫)感想
前作が面白かったので、続きが出ると嬉しいな。そう思ってたら2巻出ました。雲雀と鈴鳴の関係に1巻のようなギスギスが無くなって、少し夫婦らしくなっている。そこらへん微笑ましい。読み進むにつれ二人の距離も近づいていくしね。前回もそうだったけど、地道に試練に立ち向かってたら、いつの間にやら伝奇活劇に突入。このクライマックスでブーストがかかるような持っていき方は好き。読み終わって爽快感があるのも前作同様。では3巻があることに期待しよう。
読了日:02月22日 著者:羽根川 牧人
りゅうおうのおしごと!10 (GA文庫)りゅうおうのおしごと!10 (GA文庫)感想
ついに10巻まできた。今回も軽快に読めるんだけれど、どこか重厚さすら感じるところもある。将棋の世界の奥深さや、かなり容赦のないドラマや流れを乗っけてくるからなあ。そういう意味でも絶好調に面白い。今回はJS研大活躍だった。ここらへんも厳しい展開を乗り越えてこその暖かい感銘がある。と、思ってたらラストで凶々しい引きが!姉弟子、不穏だと思ってたら、それどころじゃなくなったよ。ここから次巻待たされるのは辛いっ。
読了日:02月18日 著者:白鳥 士郎
([る]1-15)ルパン最後の恋 (ポプラ文庫クラシック)([る]1-15)ルパン最後の恋 (ポプラ文庫クラシック)感想
怪盗ルパン 文庫版全20巻読み終わったので、これに手を出す。この本も装幀を同じようにしてほしいなー。無理だけど訳文も南洋一郎で。まあ、那須正幹のリライトも悪くないです。ただ、文章が別な人になると印象がかなり違うね。読み進むにつれ、慣れていったけど。けっこう少年少女らが活躍するのが、ルパンものとしては斬新。これでルパンはようやく怪盗を引退して、あとは結婚生活ということですかね。私としても児童書で追ってきた、ルパン作品群コンプリートということで感慨深いです。
読了日:02月17日 著者:モーリス ルブラン,那須 正幹
ルパン最後の冒険    怪盗ルパン 文庫版第20巻ルパン最後の冒険 怪盗ルパン 文庫版第20巻感想
14巻の「魔女とルパン」の続編的な要素もある最終巻。目まぐるしく事件が起こるのは毎度のパターン。今回はさらにルパンの父親としての心の揺らめきが良く描けているし、浪花節な着地も味わいがある。シリーズ掉尾を飾る良作。全巻振り返っても南洋一郎がリライトした文章が読みやすく、装幀やイラストがお洒落で楽しかった。犯罪小説的であったり、冒険小説やミステリー、ノワールの要素も時にはあったり予想以上に多彩でしたね。1年半ほど前、入院したときにシリーズを持ち込んで次々と読んだのも、今となっては良き思い出。
読了日:02月16日 著者:モーリス ルブラン,南 洋一郎
君の膵臓をたべたい(下) (アクションコミックス(月刊アクション))君の膵臓をたべたい(下) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
上巻からかなり間が空いたけど、下巻へ。原作、実写映画、アニメ映画と読んだり観たりしてきたから、そんなに心が動かないのは仕方ないか。遺言を読んでいる場面の演出や終盤の見せ方は、けっこう好き。
読了日:02月14日 著者:桐原 いづみ,住野 よる
ルパンの大冒険 怪盗ルパン 文庫版第19巻ルパンの大冒険 怪盗ルパン 文庫版第19巻感想
些細な事件から事態がどんどん転がっていく展開には飲まれる。でもってこのシリーズにしてはわりと人死もよく出るなあ。特捜刑事ビクトールの活躍をメインに追っていく形なので、この「ルパンの大冒険」ってタイトルなんかニュアンスが違う気がしなくもない。最後まで読むとまあ納得はいくんだけれど。さて少しずつ読んできた文庫版怪盗ルパンシリーズも残すところあと一冊となりました。
読了日:02月13日 著者:モーリス ルブラン,南 洋一郎
小説 どろろ (ヤングシリーズ)小説 どろろ (ヤングシリーズ)感想
原作漫画既読。あとがきによると、昔のモノクロ版のアニメに合わせたノベライズといったところか?序盤、特に背景にになる設定が多いはずなのに、簡易に説明して読みやすいのでとてもテンポ良く読める。これ一冊で原作を全て小説化は当然無理な話で、原作のエピソードを取捨選択して連作小説にした感じ。終わり方も違うので程よくオリジナリティーも出た。あと発刊当時の装幀やイラストを再現しているのも良いです。この絵の百鬼丸は精悍で青年といった見栄え。巻末の広告ページのラインナップもワクワクします。
読了日:02月09日 著者:手塚 治虫,辻 真先
ゼロの使い魔 12 妖精達の休日 (MF文庫J)ゼロの使い魔 12 妖精達の休日 (MF文庫J)感想
この巻は短編集。ということで特に大きな話の進展なし。しかしラブコメセンスが爆発していて面白い。後の方の話になるほど著者がノッていき、文章の勢いに吹いてしまう場面がいくつかあった。いやー楽しかったわ。こういうキャラクターが弾んでるのを、ひたすら追っかけるような内容もいいもんだね。
読了日:02月06日 著者:ヤマグチ ノボル
ゼロの使い魔〈11〉追憶の二重奏 (MF文庫J)ゼロの使い魔〈11〉追憶の二重奏 (MF文庫J)感想
前巻を読んでから間が空いたので話に入れるか?心配だったがなんの問題もなかった。久々に読んであらためて思ったけれど、すげー読みやすいよね、これ。それに男の子向けのサービスシーン満載だし。というわけで折り返しの11巻まで来ました。
読了日:02月04日 著者:ヤマグチ ノボル
天下一蹴 今川氏真無用剣 (GAノベル)天下一蹴 今川氏真無用剣 (GAノベル)感想
表紙から和風ファンタジーのノリかと思って読んでみたら、けっこうガチの時代伝奇ロマン。それでも人物描写や作品のトーンは軽くてライトノベルのノリ。ただ、文章がちょっとどっちつかずな感じがする。バトルが連発するのに、いまいち痛快じゃないのはそのへんに原因がある気がした。まあ個々の闘いは楽しめるんだけど。あと時代小説としては手堅いが、ライトノベル的な飛躍がもっとあっても良かったように思う。あとイラストが表紙と扉絵だけじゃなくて本文中にも挿入して、場面を盛り上げてほしかったね。
読了日:02月04日 著者:蝸牛 くも
双血の墓碑銘 (ガガガ文庫)双血の墓碑銘 (ガガガ文庫)感想
わあ、これガガガ文庫なんだけれどそれも初期のガガガ作品っぽい。血と硝煙の匂いが漂っているし、エロスもちょっとあるね。著者がゲーム系のライターってのもなんか懐かしい。媚びのないシンプルなタイトルも良い。簡潔でキビキビした文章で架空の歴史世界や異能バトル。といった按配で内容もイイ感じ。ちょっと菊地秀行っぽいと思ってたら、著者があとがきで吸血鬼ハンターDに触れていたな。惜しむらくは本のボリュームに欠けるので満腹感も欠けること。次巻はもっと厚めでお願いしたい。こういうアッサリした作風なんかもしれんが。
読了日:01月25日 著者:昏式 龍也
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(14) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(14) (ガンガンコミックスONLINE)感想
いまさらこういうことを言うのはなんだけれど、これも立派な青春漫画だなあ。ところどころで甘酸っぱいものを感じるようになってきました。もこっちも大人になっていくんだね。キャラがかなり増えてきたものの、各人物がそれぞれに面白い。だからギャグも決まる。でも時折初期のような、もこっちが独り相撲して勝手にドツボにはまる展開も読みたくなるね。
読了日:01月23日 著者:谷川 ニコ
七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)感想
前巻ラストを受けて展開を広げてくるかと思ったら、そっちにはまだ行かず、掘り下げる内容だった。主要キャラが多いのにちゃんと生かしてたり、魔法バトルも凝ってたり、テンポも良くイベントを配置して、お話を丁寧に組み上げている感じ。でも組み上げたものを突き崩す流れもありそうな、不穏さも感じる。それは置いといても、現状かなり面白い。ということで当然ながら次巻に期待だけれども、今からもっと先の展開が楽しみな魅力があるね。布石の置き方が巧み。
読了日:01月17日 著者:宇野 朴人
錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ (電撃文庫)錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ (電撃文庫)感想
1巻はあちこち旅をしていたけれど、この2巻は島根での大活劇。宗教都市で出雲六塔を攻略していかねばならないし、ビスコには死のタイムリミット。異様な世界観はより書き込まれて、ビスコとミロの相棒感もかなり増した。アクの強さも相変わらずで、もう出ている3巻は東京というのも気になる。
読了日:01月14日 著者:瘤久保 慎司
幕末まらそん侍 (ハルキ文庫)幕末まらそん侍 (ハルキ文庫)感想
幕末の遠足(マラソン)を描いた5篇のオムニバス。バックボーンが同じで、それぞれの章の侍たちにそれぞれの思いがあり、遠足に挑むことによって何かを得たり失ったりする。味わいが各話違うし多様な印象が残った。ただし文章が軽いし、ユーモアの利かせ方が良いので読後感は重くない。各話別々のようで実は何気に繋がっている趣向も楽しい。この本の映画化「サムライマラソン」の予告を見たら、活劇要素増し増しな感じ。さて本編の仕上がりはどんなもんかな?
読了日:01月04日 著者:土橋 章宏
大名火消し ケンカ十番勝負! (時代小説文庫)大名火消し ケンカ十番勝負! (時代小説文庫)感想
タイトルどおり火消しの話であるが、それにも増して喧嘩の要素が強い内容。十番勝負とあるけど作中、絶対十回以上喧嘩してるって。しかしまあ主人公の気性がサッパリしていて一本気なので嫌な気分には、ならない。喧嘩もするだけじゃなくて滅法強いのでそこは痛快。主役は性格上あんまり考えてないけれど、お話はわりと考えてある感じ。亡くなった父親の人間性が徐々に見えてきたり、背景に陰謀があったり。最後の殴り込みも拳で大人数と渡り合うのは、けっこう爽快。おかげでなんだか私自身が、喧嘩が強くなった気がしました。
読了日:01月01日 著者:土橋章宏

読書メーター