6月の読んだ本 まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:5914
ナイス数:3877

【無料小冊子】ナツイチGuide2020<漫画版> (集英社文庫)【無料小冊子】ナツイチGuide2020<漫画版> (集英社文庫)感想
こういう冊子で漫画を使うって面白いアイデアだな。誰かが相手に本を勧めている語り口だとなんか読みたくなっちゃうし。男女が本について会話しているというシチュエーションも好き。集英社文庫のカラーにもあった宣伝の仕方でいいんじゃないでしょうか?
読了日:06月29日 著者:集英社文庫編集部
【無料小冊子】ナツイチGuide2020<通常版> (集英社文庫)【無料小冊子】ナツイチGuide2020<通常版> (集英社文庫)感想
既読が6冊と集英社文庫は毎年、少なめになっちゃうな。積読本はわりとあったけど、そういうのも読んでイカンので困ったもんだ。まあおいおい読んでいく。
読了日:06月29日 著者:集英社文庫編集部
カドフェス2020カドフェス2020感想
謎解きがついてるけど、カドフェスの内容は普通だな。そう思ってしばらく放置してたけど、ふとカドナゾに挑戦してみたら確かにこれは好企画。それぞれ本のあらすじや表紙、タイトルを何度も見ないと、解けない仕掛けになっている。なかなか遊び心もあって面白い。ただし、問題の難易度高いなー。謎Dと謎Fがわからない。もっとヒントがほしいよ~。
読了日:06月29日 著者: 
パラ・スター 〈Side 宝良〉 (集英社文庫)パラ・スター 〈Side 宝良〉 (集英社文庫)感想
〈Side 百花〉から続く、〈Side 宝良〉はスポーツ小説としての面白さが本格的になった。スランプに陥っていたり、車いすの改良したり、コーチの交代があったり、車いすテニスをするにしても様々な過程がある。〈Side 百花〉ではクールに思えた宝良が苦悩し、自分自身と戦っているのが見えてくるのには作品の厚みを感じた。後半、大会が始まってからの臨場感が素晴らしい。特に一章分まるまる使い描写される世界ランク1位の女王・七條玲との試合は息詰まる迫力。手に汗握る。総じて真っ直ぐな力強い小説で、爽やかな読後感があった。
読了日:06月29日 著者:阿部 暁子
パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)感想
車いすテニスで高みを目指す宝良と、親友で「競技用車いす」の製作を夢みる百花。二人の女性を主人公にした物語。この巻は〈Side 百花〉のタイトルどおり百花の方によりスポットが当たっている内容。スポーツ用の車いすが作られていく過程や工夫がわかりやすく書いてあって興味深く読んだ。宝良と百花がテニスの試合を見ているだけの場面でも臨場感があり、ストーリー性豊かでテンポもよくかなり面白い。こうなると百花が作った車いすで宝良がパラリンピックで活躍する場面を読んでみたいもの。大いに期待して続編の〈Side 宝良〉へ進む。
読了日:06月28日 著者:阿部 暁子
シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫)シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫)感想
タイトルに興味を惹かれたのと審査員特別賞受賞作ということなので購入。読んでみるとミステリー寄りの内容だった。とはいえ「ミステリー寄り」ではあるものの「ミステリー」そのものではない。ヒロインの魔女こと焔螺は事件を「迷宮落とし」にすることを目的に行動。本気で謎を解こうとする探偵たちと焔螺のロジカルバトルが読みどころ。各登場人物のキャラ立ちがいいので、会話劇としても読ませる。あとがきによるとこの本は前編だそうで後編に期待というところ。まだ作品の底が見えてない気がするしね。前編とはいえ切りよく終わってるのも良し。
読了日:06月25日 著者:小林 一星
カドフェス2020小冊子 (角川文庫)カドフェス2020小冊子 (角川文庫)感想
既読11冊。メディアミックスの宣伝があるにはあるが、今年はちょい控え目なので印象は悪くない。謎解き企画のカドナゾがけっこう難しいのでゆっくり解いていこう。もうすぐ夏がくるけど、今年は暑さに負けず、一定のペースで読んでいきたい。
読了日:06月20日 著者:角川文庫編集部
高校事変 VII (角川文庫)高校事変 VII (角川文庫)感想
センバツ高校野球中止でメンテナンス中の甲子園を舞台に大アクションの巻。早くも新型コロナウイルスで混乱する世情を取り入れているな。このシリーズ、こういうところがあるのでリアルタイムに追うのが面白い。野球に興味無いから球場のことよく知らんけど、甲子園内部のことをよく調べて書いてる感じ。なので臨場感あって限定空間での活劇がよく映える。有り合わせのものを工夫して使って反撃するのが、毎度ながらもトリビア的に楽しい。今回はシリーズ1巻以前の優莉結衣を描く、過去パートもあって興味深く読んだ。再来月には早くも8巻発売か。
読了日:06月19日 著者:松岡 圭祐
結婚が前提のラブコメ (2) (ガガガ文庫)結婚が前提のラブコメ (2) (ガガガ文庫)感想
1巻はまるごと、結婚相談所や婚活とはなんぞや?といった作品の趣旨を描く序章といった内容であった。2巻に入ってラブコメとして起動し始めた感がある。ヒロインたちについては、前巻がどう「残念」なのか紹介編で、今回は各メンバーの「問題点」に迫る展開。特に玉の輿狙いのカレンがメインのお話。前巻同様、主人公・縁太郎が結婚させれば良しではなく、本人の幸せを願って行動。それゆえにドラマが深まってゆく。次巻以降の波乱も匂わせて、より面白く読めた。題材の良さだけでなくライトノベルとしての魅力がぐんと出てきた感じ。次巻に期待。
読了日:06月19日 著者:栗ノ原 草介
日本へようこそエルフさん。2 (HJコミックス)日本へようこそエルフさん。2 (HJコミックス)感想
なにかと美味しいとこ取りですわなー。異世界冒険もやってるし、現実世界パートではエルフの女の子と同居生活。美味しいものを作ったり食べたりグルメ的な面白さもある。全体的に楽しめるけれど、やっぱり日本が舞台になっているパートの方が好き。エルフのマリーさんが日本の環境や文化、食事などに驚いたり、目を輝かしたり、はしゃいだり、とても可愛いですねー。リアクションの大きい女の子って見ていて嬉しくなる。お話のテンポはちょい遅めなんだが、まあのんびり読んでいきましょう。
読了日:06月17日 著者:まきしま鈴木,ヤッペン,青乃下
女子高生の無駄づかい (4) (角川コミックス・エース)女子高生の無駄づかい (4) (角川コミックス・エース)感想
ロリの話が多めな印象だが、他のキャラもまんべんなく出ていたような。あとがきによるとこの漫画一回打ち切られたそうで。著者は毎巻、この本が最後になるかも、という思いでエピソードを取捨選択していたようだ。この4巻は未掲載だった話を収録したため「時系列がちょっと前後してたり絵がアレだったりするのはごめんなさい!」らしい。細かいことにこだわって読んでなかったので、どう時系列に問題があるのか?どう絵がアレなのか?よくわからんかったなー。面白かったし5巻にも続くし、結果的に良かったんじゃーないの。アニメにもなったしな。
読了日:06月16日 著者:ビーノ
僕の心のヤバイやつ  3 (3) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ 3 (3) (少年チャンピオン・コミックス)感想
3巻になるとこのお話が市川の一人相撲ではなく、山田の方も市川に思いを寄せているのが、はっきりしてきた。ただしそれはあくまでも読者として見えてきただけで、作中の市川と山田は微妙にすれ違うのでヤキモキするし、距離が近づいたりもするのであったかーい気持ちにもなる。男性の私としては市川の自己肯定感の低さがわかる気がした。とはいえ冒頭、LINE交換のチャンスをみすみすふいにする鈍感さ、不器用さには読んでいて頭を掻きむしりたくなってしまう。そのへん終盤にはいろいろと報われる展開があり、早くも次巻が楽しみになってきた。
読了日:06月16日 著者:桜井のりお
僕の心のヤバイやつ(2) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ(2) (少年チャンピオン・コミックス)感想
自分自身の恋心に気がついたのはいいものの、どうしていいのかわからない。好きな少女への距離感に戸惑ってしまう、など中学生男子ならではの内容ですね。ヒロイン・山田杏奈の方は距離感が近いのがドキドキするし、意識しているのか無意識なのかわかりにくい。まだ女心のわからない中学生男子にとってはなにかと難しい気がします。ただし読んでいて不安にはならないですね。宙ぶらりん感はあっても各話痛いところに着地しない安心感あるし、なんだかんだで両者良き感じに近づいていくが、甘酸っぱい。この感じ癖になるので、続けて読んでいきます。
読了日:06月16日 著者:桜井のりお
僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)感想
続きの巻を読むつもりが1巻の内容を思いきり忘れているので読み直した。特にハッキリしたあらすじは無くて、忘れたまま2巻読んでも大丈夫そうだったが、面白かったし二度楽しめたということで。主人公がまだ中学生でエネルギーを持て余している時期に、好みの美少女がいるってのは自分自身をコントロール出来なくなっちゃうわな。そのへんを表現しきってしまう著者の童貞力が凄い。読んでしまうと主人公とヒロインのこれからの関係性ってのが気になってきたので、次巻へ行きます。
読了日:06月16日 著者:桜井 のりお
女子高生の無駄づかい(3) (角川コミックス・エース)女子高生の無駄づかい(3) (角川コミックス・エース)感想
「せいちょう」の回のヲタが小学生の頃書いた漫画のヘタさがリアルだなー、とか「うたってみた」の美容師のセンスが破綻してるとか「ひみつ」のワセダとヤマイの会話が主に面白かった。いや他も面白かったけどパッと思いつきやすいのを挙げてみた。アニメで見た話が多かったが漫画で読んでも絵のユルさ込みで笑うわ。しかしロボは男にも女にもモテるなー。ああいうマイペース崩さないタイプって、一定の需要があるんだろうか?私は時々、乙女になるヲタが可愛く見えたりする。田中は絶対イヤやけどな。見てるぶんには、面白いが。
読了日:06月14日 著者:ビーノ
古見さんは、コミュ症です。 (6) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (6) (少年サンデーコミックス)感想
特に大きなイベントはなかったけど、まんべんなく面白いエピソードがあって楽しかった。古見さんに限らず、他の登場人物らにもスポットが当たる話もあったしね。今読んでいる時期とはまったく逆で、作中では寒くなり始めたとこだけど、冬休みが楽しみになる締め方の6巻だった。
読了日:06月14日 著者:オダ トモヒト
古見さんは、コミュ症です。 (5) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (5) (少年サンデーコミックス)感想
この巻はやはりメイド喫茶メインかな。古見さんが緊張しながらも楽しそうだったし、文化祭編としても面白い。もう古見さんのぎごちなさや緊張は周りが受け入れだしたし、美しいというよりは可愛く見える瞬間が増えた。只野くんが他の女の子と仲良くしてると嫉妬してしまう古見さんも印象的。
読了日:06月14日 著者:オダ トモヒト
買厄人九頭竜―石ノ森章太郎・原作「九頭竜」より買厄人九頭竜―石ノ森章太郎・原作「九頭竜」より感想
石ノ森章太郎のコミックス「買厄懸場帖九頭竜」を原作にさいとう・たかをが劇画化したもの。このバージョンの九頭竜の風貌はさいとう作品らしくゴルゴ顔。漫画の方は原作があるとは思えないくらい、さいとうプロの劇画としてしっくり仕上がっていて、よく昇華していると思う。石ノ森版、宮川輝によるリメイクと比べて、内容の飲み込みやすさわかり易さがダントツで、ここにも実力を感じた。最終話で、ある真実を知って九頭竜の旅は終わる。他のバージョンはここからさらに続いて伝奇的に盛り上がるが、そこに行く前に潔く閉じる判断も支持したい。
読了日:06月12日 著者:さいとう たかを
買厄懸場帖九頭竜 (2) (講談社漫画文庫)買厄懸場帖九頭竜 (2) (講談社漫画文庫)感想
宮川輝のリメイク版ではオミットされたエピソードが多く、終盤になるほど風呂敷の畳み方が別物に。最終的な着地点も正反対な感じ。こちらの石ノ森オリジナル版はやりきれない展開があり、決着の付け方が無情な感じだった。前巻でも違うように読めるとは書いたけれど全話読みきると、こうも印象が別物になってくるとはねえ。今の私としては、救いとスピード感ある宮川リメイク版の方が好きだが、読んだ順番もあるしタイミングもあるだろう。よりハードな作品を求めたい時期なら石ノ森版をとると思う。作家性を比較しながら読むのも面白い体験だった。
読了日:06月11日 著者:石ノ森 章太郎
女子高生の無駄づかい (2) (角川コミックス・エース)女子高生の無駄づかい (2) (角川コミックス・エース)感想
ああー、2巻も緩くて笑えていいわー。リリィが田中を生理的に恐れるのがなんかわかる気が。唐突に思いがけん行動取るからな。ああいうのって女性は苦手っぽい。つーか田中も女性なんだけど。おれも田中を女性扱いしてないってことか?あとアニメでやってない話がちょこちょこあって得した気がする。もしかしてちゃんとアニメでもやったのに忘れてしもてる可能性もあるが。まあ、いいや。こういうぬるま湯に使ってボーッとしたような感覚になる漫画、嫌いじゃないよ。なんだかんだいって吹くとこは吹くし、適当にまた続きを読んでいく。
読了日:06月11日 著者:ビーノ
買厄懸場帖九頭竜 (1) (講談社漫画文庫)買厄懸場帖九頭竜 (1) (講談社漫画文庫)感想
宮川輝・画のリメイク版劇画を読んだので、石ノ森章太郎のオリジナル版を読んでみた。宮川版が買厄人という設定を借りているだけだと思ったら、ストーリーもかなり忠実になぞってたのか。でも同じ話を二度読まされている感じがまったく無い。当然ながら画が違う。九頭竜の風貌がこちらは男性的で、同じ行動をし同じ言動をしても印象が違う。そして素晴らしいのは漫画としての演出。風景描写になんともいえない情感があり、流麗なコマ割りなど石ノ森節が冴えわたる。こんなに違うものとして読めるとは、巨匠の作家性恐るべし。2巻の展開も楽しみだ。
読了日:06月10日 著者:石ノ森 章太郎
「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書)「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書)感想
確認したいことがあって、ページを繰ったが内容が面白く、結果丸ごと一冊再読してしまった。前回は西崎義展プロデューサーの人間像に注目して読んだ印象。今回読んでみるとTVアニメの黎明期から、現場で参加してきた著者の証言の方が興味深かった。「宇宙戦艦ヤマト」に限らず、アニメ史の中でも貴重な記述がふんだんにある。アニメをやりたい、だけでなく良質なSFアニメにしようとする意志も好ましい。ただし、その姿勢ゆえに搾取されてしまうのは、残念なこと。ならばこそクリエイターの権利を守ってほしいという、訴えが響く一冊だった。
読了日:06月10日 著者:豊田有恒
女子高生の無駄づかい (1) (カドカワコミックス・エース)女子高生の無駄づかい (1) (カドカワコミックス・エース)感想
アニメを楽しんで見ていたので、原作漫画も読む。漫画の方も独特のユルさ。この作品もキャラがたくさん出てくるタイプではあるが、案外実際にいそうな女の子が多くて、作りすぎてない感じが良い。名前があだ名でバカとかヲタとかロボとかロリで覚えやすいし。私としてはアニメ同様、中二病のヤマイがツボで、担任のワセダとの面談場面に吹いてしまう。ということで、原作もぼちぼち読んでいこう。そういや、これ実写ドラマにもなってたな。第1話だけしか見てないけどな。なんかハマらん作りだったわ。
読了日:06月10日 著者:ビーノ
古見さんは、コミュ症です。 (4) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (4) (少年サンデーコミックス)感想
夏休みが終わりかけでみんなで宿題やって、体育祭と一気に秋までいった。まとめて読むと季節が早く巡っている感じがする。なぜか?というより当然!というべきか古見さんが中心人物となって進む体育祭が可笑しい。みんなでプリクラ撮りに行ったり、コミュ症だけど決して孤独じゃなく人に囲まれているのが、微笑ましいね。只野くんだけは正確に、古見さんの意思を汲み取れる関係性がなんだか羨ましい。でも、時々ぎこちなくなるのも面白い。
読了日:06月10日 著者:オダ トモヒト
古見さんは、コミュ症です。 (3) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (3) (少年サンデーコミックス)感想
プール行ったり、夜店回ったり夏のイベントを楽しむ古見さん。季節感が今現在よりも先を言ってる感じ。和むことは和むけど、コロナ自粛で現実には夏のイベントってかなり中止になっちゃうだろうなあ、と少し悲しい気持ち。漫画そのものは面白いが。古見家の家族や親戚の話も、興味深い内容でした。
読了日:06月10日 著者:オダ トモヒト
古見さんは、コミュ症です。 (2) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (2) (少年サンデーコミックス)感想
古見さんの活動半径が広がっていく感じが、とても楽しい。友達100人とはいかないまでも、交友関係が増えてきた。寄ってくる人皆、個性的だしね。しかし、ヤンデレな子は只野くんを監禁したり刃物持ち出したり、やべーな。そんな中、孤高であり続ける(本人はそんな気はなかろうが)古見さんがクールビューティー。時々、美人さが崩れて可愛さになってしまうのが魅力。
読了日:06月08日 著者:オダ トモヒト
ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)感想
名門吸血鬼の家系に生まれながら、引きこもりの美少女コマリ。が、荒くれ部隊を率いる将軍に抜擢されてしまう。コマリの一人称でぼやく語り口が面白い。腹心メイドのヴィルの行動が破天荒なのが笑いをさらに誘う。部下から強い将軍と思い込まれ尊敬される過程はコメディーとして読ませる。全編これでいくのか?と思いきや中盤から不穏さが出て、シリアスさが増していく。ドラマ作りが上手くて感心。ドタバタな前半の展開の中で、コマリが成長していたことに打たれるし、終盤のバトルが燃える。一冊で楽しめる要素が多い作品。2巻も出たので読もう。
読了日:06月07日 著者:小林 湖底
買厄縣場帖 九頭竜 (SPコミックス SPポケットワイド)買厄縣場帖 九頭竜 (SPコミックス SPポケットワイド)感想
薬の行商人・九頭竜が行脚しながらその一方で、裏稼業をこなしていく。非情な場面が多く、殺陣もかなり多め。時代物の劇画としては典型的な内容であるものの、絵のタッチが現代的で軽みがある。主人公の風貌が中性的であったり、柔らかさがあって垢抜けた感じがするのが特徴。連作長編といった構成で各話面白いが、中盤から旅の本当の目的がクローズアップされるとさらにブーストが掛かる。真相に迫る展開には気が入るし、九頭竜を追う側が狡猾かつ強いので迫力が出た。単行本3冊分を一気読みできるのも、こういうコンビニコミックの醍醐味かもね。
読了日:06月05日 著者:石ノ森章太郎(作) 宮川輝(画)
サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス)サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス)感想
超能力を持った少年の前に、現れた宇宙人の少女のボーイ・ミーツ・ガールから、はじまるお話。わりとバトルがあったり、主役の少年少女にそれぞれ身上や葛藤があったりするが、そういう要素はラブコメに昇華されていて基本楽しく読める。特に主人公の少年が異常事態に放り込まれながらも受験勉強はきっちりやっているのが、妙な可笑しみ。SF的な設定やガジェットの使い方が巧みで安心感がある。こういった作品のパーツは終盤で噛み合わさり、クライマックスはなかなか盛り上がった。エンディングも納得の着地。一冊本で充実した読後感のある内容。
読了日:06月04日 著者:水上 悟志
ドラえもん (2) (てんとう虫コミックス)ドラえもん (2) (てんとう虫コミックス)感想
ドラえもんを読みたくなって、手に取る。なぜ2巻かというと私が両親に初めて買ってもらったコミックスが、おそらくこれであろうということで。漂う昭和臭がたまりませんな。ギャグのキレが素晴らしく、何度も吹いた。子供の頃はひみつ道具の便利さに気がとられるけど、ある程度年齢を重ねるとコメディーとしての面白さ見えてくるんだよね。印象が強かったのは「ロボ子が愛してる」。現実の女の子に構ってもらえんからロボット少女に好かれようって、発想が先をいってたな。ヤキモチ焼きとか問題は多かったけど私は可愛いと思うよ、ロボ子ちゃん。
読了日:06月02日 著者:藤子・F・不二雄
古見さんは、コミュ症です。 (1) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (1) (少年サンデーコミックス)感想
かなり評判になってる漫画だけれど、今回始めて読んだ。とても美人な古見さんは異常なほどのコミュ症。平凡な少年の只野くんとまずは交流が始まるのだが会話することさえ難しく、チョークで筆談してたら黒板がまるごとトークでいっぱいになる場面など微笑ましい。かくて只野くんが古見さんの友達づくりを手伝うお話になっていく。学校という場の人間関係や、スクールカースト的なことがかなり描写されていて、今後の多難さが気になってくる。一見、お高くとまった美人に見える古見さんが、人見知りで可愛い子なのがわかってきて、可笑しくて楽しい。
読了日:06月02日 著者:オダ トモヒト
女の裸を生で見たい女の裸を生で見たい感想
えらいストレートではあるが、下品さはあまりないタイトルが気になって読んでみた。中身はラブコメ短編集(百合ものアリ)といった内容。女の子の絵が可愛らしく作風に純情なところがあり、軽くエッチな要素も混じえてある。全体のトーンが明るく、登場人物たちが恋愛を楽しんでいるので、爽やかな感じがした。読んでいて元気が出るような気がする。
読了日:06月01日 著者:西沢5ミリ

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