7月の読んだ本 まとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:26
読んだページ数:5198
ナイス数:3764

瞬きより迅く!! 1 (ヤングジャンプコミックス)瞬きより迅く!! 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
ドジで気の弱い女子高生が、空手部に入部して自分を変えようとするお話。部活ものとしてはかなりスタンダードな展開。なので安心感がある。絵が丁寧だし、初心者が空手をするにあたってどういう練習をするのか?とかよくわかったし、描かれる人体のフォームが美しい。定番だけど最後の方で空手部そのものに危機が迫っているようだし、これから部員の活躍や、主人公のヒロインがいかに成長するのか期待といったところ。
読了日:07月31日 著者:ふなつ かずき
オタクはすでに死んでいる (新潮新書)オタクはすでに死んでいる (新潮新書)感想
岡田斗司夫本人が同じ趣旨の話をしている動画は、見たことはある。が、本で論旨を確かめたくなったので読んでみた。やはり示唆に富む内容でなかなか面白かった。ただ私自身の立ち位置みたいなことを考えると、受け止めようが変わってくる。私は読書することと、映画を見るのを主に趣味にしてきたが、黙々とやってきたことなので、オタク的なコミニュティーにはいなかったし、沈んでしまった「オタク大陸」に居たようにも思えない。「電車男」以降のステージが変わった時代の方が生きやすいので、楽しく過ごしていければいいな、といったところだな。
読了日:07月30日 著者:岡田 斗司夫
赤い密約: 〈新装版〉 (徳間文庫)赤い密約: 〈新装版〉 (徳間文庫)感想
タイトルが謀略ものっぽいが、中身は空手家主役の格闘アクション小説。というか、もともとのタイトルの「拳と硝煙」の方が内容に合っている。1994年の作品なので扱っている社会情勢は古いけれど、メインは空手の闘いなのであまり気にならない。主人公がロシアで受け取ったビデオテープも襲撃して奪うようなものか、ピンとこないがまあマクガフィンってことで。それよりノベルズ小説全盛期時代のアクション小説の雰囲気があって、懐かしい気がした。日本で銃を撃ちまくったりせず、格闘戦なのもリアリティーあるね。シンプルにまずまず楽しめた。
読了日:07月28日 著者:今野 敏
〈映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 (新潮文庫)〈映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 (新潮文庫)感想
7本の映画を解説した映画評論本。1980年代の作品群ではあるが、当時のアメリカ映画界ではアウトサイダーだった「映画作家」をチョイス。なので作品論ではあるけれど、映画作家論としての性質を併せ持つ一冊。私としては特に響いたのは「ロボコップ」を扱った章。ヴァーホーヴェン監督作品は異常な暴力性が凄まじく、オランダ時代に撮った作品や「グレート・ウォリアーズ」など説明を読んでいるだけでドキツさにくらくらする。「ブレードランナー」も改めて読み解く文章を読むとまた見たくなった。もちろん他の5作に関する文章も面白く読んだ。
読了日:07月23日 著者:町山 智浩
天命の巫女は紫雲に輝く 彩蓮景国記 (角川文庫)天命の巫女は紫雲に輝く 彩蓮景国記 (角川文庫)感想
中華ファンタジー数あれど、なんとなくこれを選んでみた。巫女×王宮×ラブと帯にあるので、そこから予想した内容とはちょっと違った中身。王宮は出てくるものの、お話のメインの舞台じゃないし。ヒロインの貞彩蓮が街で起きた霊的な事件を巫女として追うお話。霊力は未熟なので頼りないが、そこは武官の皇甫珪がフォロー。軽く活劇的な面白さがある。ラブの方はいかにもなイケメンが出てくるけど、別のキャラと進行。キャラ文芸らしく、ラノベ感覚で軽く読めた。各章ごとに一旦、話が終わるので連作長編といった感じ。そのへんの仕様も読みやすい。
読了日:07月22日 著者:朝田小夏
君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る (ガガガ文庫)君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る (ガガガ文庫)感想
空から女の子が降ってきて、ボーイ・ミーツ・ガール。そこから死者のテッドとヒトの少女ファイの、交流が深まっていく。特にテッドのファイに対する淡い恋心が純情で、読んでいて気持ちが入る。「天獄」と「地国」、2つの世界を対比し行き来する物語には、ある程度の壮大さが感じられた。なのでテッドとファイの関係がちっぽけで脆いものに思えてくるのが切なく、それゆえに大切にも見える。作品に漂うポエミーな雰囲気も好み。ジャンルとしてはセカイ系に入ると思うが、展開のツボを押さえて良い感じ。途中、哀切な場面もあるけど読後感は爽やか。
読了日:07月20日 著者:零真似
メイコの遊び場(2) (アクションコミックス)メイコの遊び場(2) (アクションコミックス)感想
1巻ほど毎回、大人を「壊す」場面があるわけではなく、減ったが「壊す」場面がよりショッキングになってきた印象。一方でメイコが女友達と交流したり、猫を拾って飼いだすなど、彼女の心理に変化が起こっているのか?2巻ラストらへんでメイコの身に起こった異変が気になる。あと前巻同様、70年代の空気感や、この作品特有の低体温でアングラな雰囲気はなんか好き。
読了日:07月18日 著者:岡田 索雲
ドラえもんの理科おもしろ攻略 自由研究アイディア集: ドラえもんの学習シリーズドラえもんの理科おもしろ攻略 自由研究アイディア集: ドラえもんの学習シリーズ感想
甥の持ち物を、読ませてもらった。内容は濃いけど、ちゃんとわかりやすい。のび太がえらい好奇心と向上心強いキャラになっちゃってるが、そうでないと自由研究って始まらないからね。日時計とかスピーカー、湿度計など作り方が書いてあってちょっとワクワクした。この「ドラえもんの学習シリーズ」ってけっこう出てるんだね。理科が意外と少なくて、国語、算数、社会が多い。体育やスポーツ、音楽に図工まであるとは驚いた。ドラえもんで「ピアノと歌がじょうずになる」とか気になるなー。甥は他にも持っているようだし、またなにか貸してもらおう。
読了日:07月18日 著者:藤子 F不二雄
【推しの子】 1 (ヤングジャンプコミックス)【推しの子】 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
単純にアイドルを描いたマンガかな?と思って読んでみたら、ひたすら先の読めない展開に翻弄された。もちろんアイドルものとして面白いが、お話中登場する双子が転生者であったり、ドラマ展開ではアイドルって何?母親の愛って何だろう?といったテーマの掘り下げがあったりで、作品を面白くする要素の盛り込みよう、意表を突いてくるストーリーなど、久々にもの凄い始まりの第1巻を読んだ気がする。2巻以降の波乱もちゃんと予感させる内容ではあるが、では2巻の話がどうなるのか予想がつかない。良い意味で作品の狙い目はっきりせず、続刊期待。
読了日:07月18日 著者:赤坂 アカ,横槍 メンゴ
ニセ記憶喪失の蜂夜さん (1) (REXコミックス)ニセ記憶喪失の蜂夜さん (1) (REXコミックス)感想
丸井くんは蜂夜さんのヤンキーゆえの強さが好き。逆に丸井くんに惚れちゃったは蜂夜さんの方は、ヤンキーでは一般人の丸井くんと、付き合えないと思い込む。そこで蜂夜さんは記憶喪失になったふりをして、清楚な女の子になろうとするのだが…。といった具合にお話の設定から二人が行き違っちゃっているのだが、それなりに交流は深まっていく。ひたすら真面目な丸井くんに対して、必死に清楚ぶりながらもヤンキーの地が、ちょいちょい出てしまう蜂夜さん。二人とも可笑しくて可愛らしい。本当は両思いなのに、こじれちゃってるラブコメとして面白い。
読了日:07月17日 著者:植杉 光
ゼロの使い魔 19始祖の円鏡 (MF文庫J)ゼロの使い魔 19始祖の円鏡 (MF文庫J)感想
才人が誘拐されてピンチなんだけど、ティファニアと才人がいい感じになりかけてしまう展開の方が気になってしまった。さすがに才人も受け身でいるけど、今回はシリーズ通してもけっこうエッチな内容でしたな。あと退場してしまったキャラクターがまさかの復活!は素直に嬉しかった。こういうとこ著者のサービス精神が感じられる。エルフ側にもなんらかの事情があるのは、わかったが何か不穏な空気を残してこの巻は終了。残りの巻はあと3冊か。ここからいかに盛り上げてまとまるか大いに期待したい。
読了日:07月16日 著者:ヤマグチノボル
スマイリング!~晴れやかなロード~(1) (ヤングチャンピオン・コミックス)スマイリング!~晴れやかなロード~(1) (ヤングチャンピオン・コミックス)感想
期間限定無料お試し版で読む。恵まれていない少年と自転車の店長との交流がとても良い。特に店長が少年のためにロードバイクを作る過程はワクワクする。絵がはっきりした線で、くっきりと描かれた自転車がカッコいい。笑いものになっていた少年が、作ってもらったロードバイクを使って見返す展開がくるのかな?ってとこで1巻終了。なかなか面白そう。でもこの漫画の続きを読むというよりは、私は原作小説を持っているのでまずはそちらを読んでみよう、といったところ。
読了日:07月14日 著者:土橋 章宏,白鳥 貴久
ハズバンド (ハヤカワ文庫NV)ハズバンド (ハヤカワ文庫NV)感想
妻を誘拐された主人公が、妻を救おうと奮闘。シンプルだが展開は絶妙で、必ず次でどうなるか?的な引きがあってノンストップで読める。さすがはベテラン作家。夫婦愛を照れずに描き切るのもクーンツらしい。状況に翻弄されるだけの主人公が、中盤から反撃に出て主体的に行動しだすあたりは冒険小説的に面白い。終盤でも次々とピンチが連続して、手に汗握る。が、エピローグに当たる部分で事件その後について説明がもっとあるべきとは思っちゃうな。仕方ないとはいえ、主人公は人殺したり、車盗んだりしちゃってるわけで。概ね楽しめたからいいけど。
読了日:07月14日 著者:ディーン クーンツ
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!特装版 (18) (SEコミックスプレミアム)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!特装版 (18) (SEコミックスプレミアム)感想
登場人物が増えて漫画作品としてのレイヤーが、多くなったという印象。主人公のもこっち以外のキャラクターたちが濃いし、それぞれ視点や立場で読むと、また違う面白さが出てくる。特に今回は予備校の合宿という大きなイベントがあって、同じシチュエーションに多くの登場人物がいるので、切り口がたくさんある。心理が複雑に絡んでいるのを可笑しさに昇華しているのが上手いと思う。あと弟・智貴は本来なら普通にモテているのだが、姉のせいで女難になってしまうのがお気の毒。小冊子の漫画も面白かった。キャラクター紹介も載っていて得した感じ。
読了日:07月12日 著者:谷川ニコ
メイカさんは押しころせない  1 (1) (少年チャンピオン・コミックス)メイカさんは押しころせない 1 (1) (少年チャンピオン・コミックス)感想
イカさんがメイドに徹し切れなくて、自分で自分の気持ちに振り回されちゃってるのが可愛い。世話してもらっている晃汰の方が無意識寄りなのが可笑しみ。もうちょいお話やシチュエーションに起伏がほしい気がするけど、このぐらいの温さが良い加減なのかも?
読了日:07月11日 著者:佐藤ショーキ
高校生に読んでほしい50冊 2020 (新潮文庫)高校生に読んでほしい50冊 2020 (新潮文庫)感想
私は高校生じゃないけど、興味があるので目を通した。既読11冊。「中学生に読んでほしい30冊」の方とセレクトが被ってる本がちょっとあるね。確かにこちらの方がちょっと大人っぽいラインナップで、テーマも重そうなのがちょいちょい入ってる。
読了日:07月09日 著者:新潮文庫編集部
中学生に読んでほしい30冊 2020 (新潮文庫)中学生に読んでほしい30冊 2020 (新潮文庫)感想
私は中学生じゃないけど、参考までに読んでみた。既読10冊。こちらの方がいかにもな名作をセレクトしてるので、昔の「新潮文庫の100冊」な雰囲気がある気がする。
読了日:07月09日 著者:新潮文庫編集部
三大陸英雄記 (1) (角川コミックス・エース)三大陸英雄記 (1) (角川コミックス・エース)感想
異世界転生もので、主人公の知識がチート。衰退の一途を辿るレムリア帝国を弱冠12歳の少年が、新皇帝となり改革してゆくお話。主人公の前世は現代日本のサラリーマンらしい。現代の知識で政治をし、法改正したり、商売を生み出したり、公共事業をやったり、再建していく過程がなかなか楽しい。理屈っぽい場面が多いけれど、漫画として読みやすく仕上げている。でもって次巻は政治だけではなく、戦争が勃発しそうな気配。といった感じで知識でどう乗り切っていくのか?期待したい。「まおゆう魔王勇者」読んだときと似たワクワク感があるね、これ。
読了日:07月08日 著者:神谷 ユウ
型破り傭兵の天空遺跡攻略 (角川スニーカー文庫)型破り傭兵の天空遺跡攻略 (角川スニーカー文庫)感想
第25回スニーカー大賞「特別賞」受賞作。新人のフレッシュな作品というよりは、まるでベテラン作家の手慣れた芸風を感じさせる内容。軽快でテンポあって読みやすい。主人公とヒロインが互いに影響しあってドラマが広がっていくあたりは、展開がしっかりしていて納得感あり。なので面白く読んだしその上で欲張りを言うと、そつの無さが物足りなさになってる気がしなくもない。世界観なり描写なりアクションなり平均点以上を取ってる感じなので、どれか一点さらに突き抜けたものがあると、熱気が生まれたように思う。ライトに読めて良いんだけどね。
読了日:07月07日 著者:三上 こた
天気の子(1) (アフタヌーンKC)天気の子(1) (アフタヌーンKC)感想
新海誠本人による小説版を読んで、劇場で鑑賞した上で、この漫画版を読んでみた。アニメのカラフルさや動き、音楽で語っていた部分も多かったし、そういった要素が漫画にないのは致し方がない。とはいえ決して出来として劣るコミカライズになっていないことに、感心。アニメにないちょっとした場面や会話が細かく足されており、印象の違う「天気の子」に仕上がっている。こういったオリジナル要素が全体としてどう効果を出すのか、まだ1巻でお話が前半のみだからわからない。でも何らかのプラスαを期待して良い作品な気がする。続刊を追って読む。
読了日:07月04日 著者:窪田 航
Dr.STONE 16 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 16 (ジャンプコミックス)感想
石化王国との決戦があって新章突入。謎の敵ホワイマンの居場所が明らかになり、場所にびっくりする。さらにはそこへ行く!なんてぶち上げてきたもんだ。この巻は科学を応用する場面は少なかったが、今後の展開がこの路線を進むなら、もの凄い量の科学知識を応用しなければいかんはずで、俄然続きが楽しみになってきた。地球規模の冒険が始まりそうで、いよいよ次巻以降が待ち遠しい。
読了日:07月04日 著者:Boichi
約束のネバーランド 19 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 19 (ジャンプコミックス)感想
お話が追い込みに入って、二転三転するので一気読み。後半特に畳み掛けるような展開でかなり読ませる。痛快といってもいい内容。いよいよ次巻完結。まだ波乱はあると思うけれど、いかなる着地を迎えるのか、しかと見届けたい。
読了日:07月04日 著者:出水 ぽすか
鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)感想
無惨との最終決戦なので、思いっきりクライマックス展開が続く。無惨はほぼ無敵なほど強くて、隊士たちは容赦なく命を散らしていくし、現状闘っている柱たちも予断を許さない。ということで突っ走るようにこの巻は読めた。出来うれば最終話まで突っ走って読みたい勢いだが、こればっかりは次巻の発売を待つしかない。炭治郎はかなりピンチのまま引きになったけれど、過去パートにもしかしたら勝機があるのかもしれない。
読了日:07月04日 著者:吾峠 呼世晴
メイちゃんは焼肉が恋しい(1) (ヒーローズコミックス)メイちゃんは焼肉が恋しい(1) (ヒーローズコミックス)感想
ここしばらく焼肉食べてないので、思いっきり食欲にきた。なんでもタレにつけて食べれば、いいってもんじゃなくて色んな部位があって、それぞれに食べ方があるのね。そこいらへん参考になった。ただこれは1巻なので以降も、ひたすら焼肉を食べるつーのが続くのはどうだろう?それはそれで一点突破で美味しそうになるかもだが。あとはラブコメ的な方面だけれど、一緒に焼肉食べたりメイちゃんが焼肉に詳しいはわかるが、心の交流というにはちょっと弱い気が。まあ次巻以降ドラマが深まる可能性はあるのかな?
読了日:07月02日 著者:松田アヤト
きたきた捕物帖きたきた捕物帖感想
4話収録の捕物帖新シリーズ開幕編。文章がユーモラスでふんわりした雰囲気があり、各話の謎が奇妙で興味を惹かれる。そして親分を亡くした少年、北一の成長物語でもある内容。もう一人の主人公の喜多次は身上が謎めいているし、北一との仲はこれから深まるといったところ。千吉親分が第一話冒頭で亡くなっていながら、読めば読むほど生前の人物像が立ち上がってくるなど、舌を巻く巧さ。おかみさんが盲目なのに安楽椅子探偵のごとく謎解きしたり、その他の人物配置も手堅い。といった塩梅でこれは確実に話数を重ねるほど、面白くなる作品だと思う。
読了日:07月02日 著者:宮部みゆき
新潮文庫の100冊 2020新潮文庫の100冊 2020感想
既読14冊。新潮文庫はここ数年、キュンタをマスコットした趣向が続いて平常運転な感じ。セレクトも手堅いし、変わったことを特にしないのがらしいね。メディアミックスの宣伝がないのも好感です。
読了日:07月02日 著者:新潮文庫編集部

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