8月の読んだ本 まとめ

2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:2531ページ
ナイス数:343ナイス

TiTiKEi 【初回限定版】 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)TiTiKEi 【初回限定版】 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)感想
本がでかいがこのサイズだからこそ生きるダイナミズムとエロチシズム。彩色も素晴らしい。確かにある種の表現の極北で圧倒される。
読了日:8月23日 著者:石恵
戦海のテティス (ジェッツコミックス)戦海のテティス (ジェッツコミックス)感想
軍艦の絵は迫力があるが海戦場面の見せ方がいまいちわかりにくいのと人物の表情が固いので少し感情移入が削がれる。しかし内容は濃く根本になるアイデアも良いので読みごたえは大いにあり。福井晴敏終戦のローレライに似た設定だがこの作品ならではのオリジナリティーがある。戦いはまだ続く的ラストは物足りないと言えばそうだがこの先があったとしてもヒロインには悲劇的末路しか考えられないしそういうのを読まされるよりはここで終わるのも正しい選択かもしれない。
読了日:8月17日 著者:中里融司
豹と狼―ドイツ軍5号戦車1944 (ジェッツコミックス)豹と狼―ドイツ軍5号戦車1944 (ジェッツコミックス)感想
展開が小刻みなので少々忙しい印象ではあるが燃えるシチュエーションの戦車戦が一冊にテンコ盛り。痛快戦争活劇なだけでなく舞台背景ががっちりしておりテーマの重みが内容を引き締めている。原作の中里先生は続編を書きたい趣旨のことをあとがきで言ってますが今となってはもの哀しいですね。惜しい人を亡くしました。
読了日:8月16日 著者:中里融司
七人の侍七人の侍感想
さいとうたかを版は凡庸だったがこちらはなかなかの出来。主役の侍たちのみならずモブの百姓たちまでアクの強い表情で生き生きしている。特に菊千代のキャラはよく描けていたと思う。ダイナミックで濃い描線が異様なほどに黒澤映画に近い味が出ているし原本複写による画面の荒れがむしろ効果になって力強く見える。ページの関係か合戦場面が少ないのはかなり惜しいが。ソフト化されない時代にここまで内容を再現したのも見事。あと出番わずかだけど女性が艶っぽくて良い。著者は官能時代劇を描いてるそうだけど読みたくなった。
読了日:8月16日 著者:黒澤明,小国英雄,橋本忍,ケン月影
七人の侍 (下巻) (マンガ黒沢明時代劇 (2))七人の侍 (下巻) (マンガ黒沢明時代劇 (2))感想
潤いがなくてパサパサ。もっと以前のさいとうたかをの作風がエネルギッシュな時期にこの企画が成立していたならかなりの作品になった可能性はあったと思う。あの大作映画を上下2冊にまとめあげる構成力は大したものではあるのだが。映画の極北を漫画化するなら漫画表現の極北が見たかった。絵や演出が枯れていて工業製品的仕上がり。
読了日:8月16日 著者:さいとうたかを
七人の侍 (上巻) (マンガ黒沢明時代劇 (1))七人の侍 (上巻) (マンガ黒沢明時代劇 (1))感想
一応面白く読めるのだがそれは大元の黒澤映画のストーリーが良いわけで漫画として良いわけではない。特にユーモアの表現がスカッと抜け落ちて人物に魅力がないのがキツい。詳しい感想は下巻を読んだ上でそちらに書こうと思う。あと映画は前半が特に台詞が聞き取りにくく漫画で判ったぶんがありその意味では大助かり。
読了日:8月16日 著者:さいとうたかを
戦車映画戦車映画感想
なんとなく再読。本文が味がある上に著者のイラストがさすがにセンスあって面白い。評価軸がしっかりしているので短いながらも映画評として読ませおまけにユーモアがある。それに自分の趣味趣向がはっきりした人だな、というのが伝わるし映画の作り手の趣味趣向を感じ取ることにも長けてますな。
読了日:8月15日 著者:吉田戦車
パシフィック・リム (角川文庫)パシフィック・リム (角川文庫)感想
安っぽいノベライズではなくちゃんと書かれたものでは?という勘が働いて読んでみたらアタリ。人物の背景やら設定やら作り込んでいてこれでもかと書き込んである。しかしいかんせん巨大ロボットや怪獣はどうしても小説では表現しにくいようでビジュアルを喚起しにくい。日本の漫画家がコミカライズしたら面白そう。石川賢が在命だったら好き勝手に描いてほしいなあ。近々映画も鑑賞するつもりだしいい予習になったかと。設定背景は把握したのでロボ怪獣バトルに集中して見れそうだ。
読了日:8月13日 著者:アレックス・アーバイン
黄金の艦隊―飯島祐輔戦記作品集 (SEBUNコミックス)黄金の艦隊―飯島祐輔戦記作品集 (SEBUNコミックス)感想
軍艦マニア向けに描かれた作品集ではあるが特にマニアでもない自分が読んでもとても面白かった。むしろ軍艦の絵面の格好良さ、海戦シーンの臨場感で軍艦好きになったぐらい。収録三編とも趣向が違っているのも良い。中でもページ数にボリュームのある北海の堕天使が最も読みごたえありでこれは吉岡平の原作小説も読もう。
読了日:8月13日 著者:吉岡平,たいらひろし,飯島祐輔
進撃の巨人(11) (講談社コミックス)進撃の巨人(11) (講談社コミックス)感想
初期のことを考えれば絵が上手くなってきているとは思っていたが特にこの巻は段違いに画力、演出ともにレベルアップしてないか、この作者。おかげで前半の巨人対巨人の肉弾戦は息を飲む迫力。さらにはドラマ的にも緊張感ある展開があるが知りたい真相は伏せカードのまま。ほんとに一冊が短い続き読みたい。
読了日:8月8日 著者:諫山創
骨の祭壇(下) (新潮文庫)骨の祭壇(下) (新潮文庫)感想
事の真相が明らかになるにつれ驚嘆するよりむしろ白けてしまうのは描写に厚みがないからかそれとも読んでる私のノリが悪いせいか。この手の伝奇サスペンスとしてはライトに読ませる作品ではあるが読後感までライトな感じ。読んでいる間はそれなりに楽しいけどね。それと描写や背景に重厚さがないのでハリウッド型エンターテイメントのベタな部分が悪目立ちして気になったのもノリきれなかった一因か。
読了日:8月8日 著者:フィリップカーター
機械仕掛けの愛 2 (ビッグコミックス)機械仕掛けの愛 2 (ビッグコミックス)感想
2巻は震災以降の日本に対して著者の問題意識が感じられるエピソードがいくつかあったがそこにテーマが寄っかかているわけでもなく普遍的な内容。最後の9話が総括的なエピソードだったので完結?と思ったら続くようなので安心。2巻まででも十分良い作品と思うけれどもっと高みに登ってほしいので。
読了日:8月1日 著者:業田良家

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