ボルト

ボルト [DVD]

ボルト [DVD]

ボルトは、驚異のスーパーパワーで少女ペニーを守る使命を負ったスーパー・ドッグ。人気TVドラマのヒーローであるボルトは、ドラマの世界を現実だと信じ込んでいる。ある日、ドラマの中でさらわれてしまったペニーを助けようと、生まれて初めてスタジオの外に出たボルト。ノラ猫のミトンズやハムスターのライノに出会い、とうとう衝撃の真実を知る・・・。それでも最愛のペニーとの心の絆を信じ続け、ボルトは仲間と共にペニーとの再会を目指して冒険の旅に出る。


CGのクオリティ、動物たちの毛の質感やしぐさなどこれ以上求めようがない出来。
犬、猫、ハムスターの掛け合いが良くって三匹が生き生きしている。ストーリーの
方はがっちりと手堅く波瀾万丈で見せ場が多く文句の付けようがない。
なのになんででしょうねー?
手放しでおもしれえ!という気分にならんのは。ディズニー作品といってもピクサー
ジョン・ラセターが総指揮なので食感がピクサー作品に近い。トイ・ストーリー
よく似た部分もあるな。それだけにピクサー特有の毒気がボルトに欠けているのが
気になって、なんだかワサビ抜きの寿司を食べたような物足りなさを感じてしまう。
慣れない外の世界に出たボルトは苦悩はするんだけど現実的にはそれほど酷い目には
あわないわけだし。中盤ボルトが徹底的にどん底に落ちる展開があればもっと後半で
ドラマ的にもっと高揚感があったかも。
とかボヤいてしまったけど作品がハイクオリティなだけに贅沢も言ってしまうわけで
ほんと一瞬と退屈しない面白い映画だったよ。なまじピクサーぽいからティストまで
ピクサー風なものをつい期待してしまうわけでボルトはディズニー的なものが柱に
なっている作品なんだと思う。最後のほうはホロッときたし。ああ、犬つーのは
ああいうとこが可愛いんだよな。頭の悪すぎる鳩が完全にツボに入って声を上げて
笑ってしまった。あと冒頭のハリウッド大作風の劇中劇が最高。あのノリでボルトが
スーパ・ドックとして活躍するバージョンの長編アニメも見てみたい。