007/慰めの報酬

前作のカジノ・ロワイヤルは出来が良く、イアン・フレミングの原作ファンとしても
納得の仕上がりだったのにこれはかなり面白さが落ちてしまっていてがっかり。
カジノ・ロワイヤルの直接的な続編という話の内容も無駄にややこしい上に語り口が
下手糞でよくわからない。アクションシーンは豊富にあるもののカット割り細かすぎ
カメラ寄りすぎブレすぎでこれまた何が起こっているのかがよくわからない。
ダニエル・クレイグジェームズ・ボンドは前作は良い感じでハードな雰囲気を上手く
出していたのに今作は粗暴な殺人マシーンみたいになっちゃいましたな。行動もとても
頭が良いようには思えず、人間味とかユーモアがないのが一番痛いところでジョーク
言ってもぜんぜん可笑しくないです。
007シリーズはもともとおちゃらけに流れやすい困った傾向があるんですがあまり
ボンドがハードになりすぎても殺伐としちゃってバランスが難しいもんだ。
あんまり007にこだわらずアクション映画として楽しめりゃーいいんですがお話と
アクションシーンがわかりにくいというのはイライラするもんでストレス解消の
つもりで見たのに余計にストレスが溜まってしまいます。