マイクル・クライトン パイレーツ―掠奪海域

1665年9月、カリブ海のジャマイカ。ジャマイカはイギリスの植民地だが、まわりをスペインの植民地に囲まれている。ジャマイカの総督は、財宝を運ぶスペイン船を襲撃して財宝を奪う私掠行為を推進し、このためポート・ロイヤルの町は繁栄をきわめているが、無法者たちであふれている。ある日、私掠船の船長ハンターは総督からスペインの財宝船の情報を知らされる。財宝船は、スペイン領の島マタンセロスに停泊しているという。マタンセロスは難攻不落の要塞島で、守備隊数百人、大砲12門を備えている。司令官は、残酷なことで悪名高いカサーリャという男だ。ハンターは、マタンセロス島をよく知る人物から島の地理を聞き、襲撃に必要な一騎当千の人材を集めてまわる。参加することになったのは、天才的な航海士、火薬の専門家、怪力の巨漢、驚異的な視力を持つ男装の麗人カリブ海一の冷酷な殺し屋の5人。ハンターは、敵の意表をつく上陸作戦を立て、彼らのほか60名の船乗りらとともに、特殊な装備を持って、出航する。だが、行く手には思わぬ難関が次々と待ち受けていた! 急逝した巨匠のパソコンの中から発見された遺作。波瀾に満ちた展開で描く大冒険小説。

新年一発目の読書。もうちょっと人物を書きこんでくれたらもっとハラハラするんだがなー、とか
後半少し描写が流されててもったいない部分があるとか、二三不満がなくはないですが
ド派手で趣向と見せ場たっぷりで十分に楽しみました。
海洋冒険小説とケイパーものの味わいがあって一粒で二度おいしい。
スピルバーグのプロデュースで映画化予定だそうです。本文では物足りなかった
ハリケーンや巨大生物に襲われるくだりはぜひスピルバーグ監督の演出で見たいところ。