7月の読んだ本 まとめ

2015年7月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:4887ページ
ナイス数:3592ナイス

オバケのQ太郎 2 (てんとう虫コミックス)オバケのQ太郎 2 (てんとう虫コミックス)感想
1巻と比べるとよりQちゃんのキャラが確立されて、ビシバシとユーモアとオチが決まりだしたなあ。オバケが居候しているつー設定だけ把握してりゃどっからでも読めるし、読んでる間、ひたすら穏やかで可笑しみだけのある世界に浸れる。それが心地よい。
読了日:7月31日 著者:藤子・F・不二雄,藤子不二雄A
オバケのQ太郎 1 (てんとう虫コミックス)オバケのQ太郎 1 (てんとう虫コミックス)感想
おそらく大全集版の方がいろんなバージョンが載っていて充実してると思うので迷った。しかしオバQは分厚い本で構えて読むよりは、コンパクトなコミックスで気楽に読みたい。シンプルな装丁も良いし。面白い楽しいもあるけど、Qちゃんは見てるだけで幸福な気持ちに包まれる。味も素っ気もないデザインなのに、なんでこんなに愛着がわくんだろう。細かい小ネタに時代性も感じたり。良い意味で昔の漫画ですな。得体の知れない存在が友達で、オッチョコチョイでお人よしパターン。こういうの減っちゃったけど侵略!イカ娘が正しく引き継いでますな。
読了日:7月31日 著者:藤子・F・不二雄,藤子不二雄A
ハートキャッチプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ハートキャッチプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
プリキュアコミカライズ4冊目読了。ハートキャッチはアニメ未視聴なので予備知識無し。そのかわり上北ふたご氏の漫画単体としての地力がよくわかる。毎回、絵が美麗とは言うてるけど、モノクロなのにちゃんとカラフルに見えるんだわ。で、ここぞという時の決め絵が素晴らしい。コンパクトな描写ながらもキャラは立ってるし、一話だけとっても全体を通しても一本筋が通っている。これは凝縮したエッセンスなんだろうな、膨らませれば面白そうなパーツだらけだし。ということでいずれTVシリーズも視聴したい。漫画から入るのも当然アリっしょ?
読了日:7月30日 著者:上北ふたご
スマイルプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)スマイルプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
プリキュアコミカライズ3冊目。やはりダイジェスト的内容になってしまっているのは致し方ないとして、これが今のところ漫画として一番まとまっているように思う。スマイルプリキュア!は設定がシンプルで複雑な人間関係もないから省略しやすかったのかも。また、どんな時にでも笑顔でいよう!というテーマがはっきり打ち出されて、そこはたいへんよろしかった。終盤、最終決戦が近い!と盛り上げておいて結局、ボカしてはっきり描かないのはいかがなものか。モヤモヤが残る。それ以外は美麗な絵と充実の戦闘シーンもあって、なかなか楽しめた。
読了日:7月29日 著者:上北ふたご
ハピネスチャージプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ハピネスチャージプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
話数が少ないし、一話一話のページ数も少ないからキャラの掘り下げが弱い。戦闘シーンが簡易すぎるなど枠ゆえの欠点はある。が、大胆な省略を駆使してコンパクトながらもドラマを作り、一本の流れをまとめあげる手腕は見事。これでなおアニメ版の要点をきっちり押さえているのが素晴らしい。またアニメではノイズになってしまった恋愛要素、設定の甘さ等をすっきり整理しストレートに感情移入できる話にしたのがポイント高い。そして絵の美麗さ表情の豊かさには見入ってしまう。不満だったTVシリーズをフォローする意味でも実に良いコミカライズ。
読了日:7月29日 著者:上北ふたご
バーナード嬢曰く。 2 (IDコミックス REXコミックス)バーナード嬢曰く。 2 (IDコミックス REXコミックス)感想
神林しおりの暑苦しい読書トーク聞きたさに2巻買い。キャラもより確立されてきたので1巻よりも笑った。あるあるネタ多いから、どうしても身につまされる思いになっちゃうわ。町田さわ子のナメっぷりもむしろ好きだしね。本なんてナメて手を出して読んでから内容にビビりゃいいんだよ!でもさわ子はちゃんと読まないのが問題か。だから町田、神林コンビの漫才会話が面白いわけだけど。ところでこの巻の神林しおり、やけに可愛くなってね?読書家補正だけじゃなくて、照れたり笑ったりムキになったりたまらん。もっとSFを読もうと使命感すら湧く。
読了日:7月28日 著者:施川ユウキ
幽霊塔幽霊塔感想
天野喜孝絵が表紙だった江戸川乱歩推理文庫以来の再読。もっと冒険活劇な印象が残ってたが読んでみたらそうでもなかった。時間が経つにつれ脳内補正が入ったらしい。とはいえ内容はやはり面白く、主人公が癖のある人物たちと機転と行動で渡り合い切り抜ける様がサスペンスフルで読み耽る。また鳥肌が立つような蜘蛛屋敷の描写、人間改造術、そして幽霊塔探索行など猟奇怪奇な見せ場に溢れる。宮粼駿の口絵による幽霊塔ビジュアル化も雰囲気を盛り上げるし、黒岩涙香版、灰色の女にも言及があり絵で読む解説として素晴らしい。実際にアニメ化してよ!
読了日:7月27日 著者:江戸川乱歩
新装版 ルナティック雑技団 3 (りぼんマスコットコミックス)新装版 ルナティック雑技団 3 (りぼんマスコットコミックス)感想
最終巻は旧版で未収録だったエピソードが多く、やっとルナティック雑技団をちゃんと読みきった気持ちを味わえた。前にも思ったけど「番外編 今夜だけヒロイン」がサスペンス・アクション漫画として出色の出来。この時、岡田あーみんには望月三起也が乗り移ってたんじゃなかろうか?成金薫子の強烈なツンデレっぷりがたまらんなあ。この子、絶対今の方がウケるキャラだよな。ということで作品が現在、新刊として読んで十二分に面白いことを再確認。これからはこの新装版を読み返していきたいと思います。旧版も大事に置いとくけどね。
読了日:7月26日 著者:岡田あ〜みん
新装版 ルナティック雑技団 2 (りぼんマスコットコミックス)新装版 ルナティック雑技団 2 (りぼんマスコットコミックス)感想
何度も読んでる話なのに、新装版でガッツリ読みだすとあまりのギャグセンスの嵐に翻弄される。つか愛咲ルイの歌詞だけで普通のギャグ漫画10冊分笑えるんだが。これほど自分を好きでカッコつけまくれるなんて、羨ましいぜ愛咲ルイ。主人公がヒロイン然としていることだけで少女漫画の一線を保つヤバさ。執事の黒川の放つ台詞が今読んでも際どいなあ。ギャグの量と打率も尋常じゃないよ、これ。
読了日:7月26日 著者:岡田あ〜みん
札差の用心棒 蔵闇師 飄六 (1) (角川文庫)札差の用心棒 蔵闇師 飄六 (1) (角川文庫)感想
途中まで読んで、一旦間を空けてしまったから印象が薄くなってしまい、もったいないことをした。人物の造形やお話、文章も手堅くよく書けていて上々。一冊でまとまりを見せながらもシリーズとしての引きを作っているのが、また上手い。
読了日:7月26日 著者:藤堂房良
新装版 ルナティック雑技団 1 (りぼんマスコットコミックス)新装版 ルナティック雑技団 1 (りぼんマスコットコミックス)感想
旧版持ってるけど「コミックス未収録原稿ついに収録!」ってんなら当然買い。というか今時、岡田あーみん作品が新刊で出ること自体が驚異。特異なキャラが続々登場、過剰な台詞回しと勢い、異様なポージング。これを一気に畳み込まれりゃ笑うだろ!ギャグが切れる冴えるではなく、なんでこういうギャグを思いつけるのか?センスが尖り過ぎというレベル。最初から時代錯誤を狙っているゆえに古びすらしていない。短編の「花のいたづら」は初読だけどギャグ控えめ(でも笑える)な比較的普通の少女漫画。これのヒロイン異常に可愛くね!?
読了日:7月25日 著者:岡田あ〜みん
犬と魔法のファンタジー (ガガガ文庫)犬と魔法のファンタジー (ガガガ文庫)感想
冒頭の就活場面からキツい。ファンタジー的な世界観と世知辛い現実性の混ぜ合わせ方が最悪で、ロマンやワクワク感がガリガリと砕かれる。もちろんこれは「狙った厭さ」ではあるが、その容赦のないこと。このまま行けば単につまらない話になるが、その先に行くのが田中ロミオ。中盤以降、普遍的なテーマが語られ始める。描写が世知辛くて身につまされるだけに言葉が鋭く突き刺さる瞬間があり、そこは光輝く。ラストの畳み方が慌ただしいので感銘まで到らない、というところか。田中ロミオ作品ではAURAとは表裏一体にも思えるので併せ読み推奨。
読了日:7月25日 著者:田中ロミオ
黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)感想
再読。正編、後日談両方が載っていて、相乗効果が見事に効いている。語り口の工夫が上手いですね。続編のゴースト アンド レディの方に感銘を受けた直後なので正直、軽い印象を受けてしまうがそれは現在の著者がさらなる高みに上ったということなんだろうな。こちらはこちらで怪奇冒険活劇として面白いわけだし。
読了日:7月25日 著者:藤田和日郎
黒博物館 ゴースト アンド レディ 下 (モーニング KC)黒博物館 ゴースト アンド レディ 下 (モーニング KC)感想
購入した時に予想期待した内容とはまったく違ったが、強靭かつ太い物語で大満足。上下巻でこれほど凝縮した厚みのあるものを読めるとは贅沢を味わった。特に終盤炸裂する藤田節は圧巻。力強い言葉、画の魔力、奇跡の瞬間、収斂するストーリー、崇高なエンディング。これだけ揃えば、もう言うことがない。そしてまぎれもなく「いつもの」藤田和日郎作品でもある。あとはまた別の黒博物館のお話が読めることを期待するだけ。それにはきっとまた時間がかかるだろうし、前作スプリンガルドの再読でもしてみますかね。
読了日:7月24日 著者:藤田和日郎
黒博物館 ゴースト アンド レディ 上 (モーニング KC)黒博物館 ゴースト アンド レディ 上 (モーニング KC)感想
ゴーストとレディの関係性が「うしおととら」を連想させて、冒頭からニヤリさせられる。高密度な作画には重厚な格調すらあり。お話は伝奇というよりまず伝記的な面白さが先に来ているが猛烈に読ませる。上巻の地盤固めから、いかに下巻で奇想を炸裂させるか大いに期待。
読了日:7月24日 著者:藤田和日郎
バケモノの子 (角川スニーカー文庫)バケモノの子 (角川スニーカー文庫)感想
アニメ映画未見で読了。前の「おおかみこどもの雨と雪」ノベライズとくらべ、擬音頼りの描写は減ったし小説的書き込みも増えたように思う。が、主観が入れ替わる語りが効果的ではないし、むしろわかりにくい。特に致命的に感じるのはイメージ喚起力のない文章。読んでいて風景や人物がまったく立ち上がってこない。これが映画なら、確かに映像や色彩に圧倒されそうな気はする。映像を実況的に文章化して合間に説明が入る印象。だったら細田氏は映像作家に徹して、小説は文章から膨らみを出せる小説家にノベライズしてもらう方がいいんじゃないかと。
読了日:7月17日 著者:細田守
ゼロの使い魔 (MF文庫J)ゼロの使い魔 (MF文庫J)感想
版元の続巻刊行の知らせを見た機会に読む。お話や設定はよくあるパターン。しかし第1巻は登場人物お披露目で終わるライトノベルが多い中、展開の早さ大胆な省略でストーリーはキビキビ動くしキャラクターは躍動していきなり面白い。蔑まれていた者が一発逆転する展開は気持ちいいし、クライマックスの決め台詞の連打がカッコいい。簡易な文章で書いてあるので気付きにくいが、これはエンターテイメントの型を押えた「芸」で読ませる作品ではないか。遅ればせながらこのシリーズ付き合ってみましょう。漂う男気もたいへん良し。ルイズ可愛いね。
読了日:7月7日 著者:ヤマグチノボル
侵略!イカ娘 3 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 3 (少年チャンピオン・コミックス)感想
3巻再読。ここまでくるとイカ娘のキャラクターが主人公として完成されてオッチョコチョイぷりが楽しすぎる。この巻で初登場の斉藤渚が普通にイカ娘に怯えてるだけなのも、今の目線で読むと面白い。この人、今や侵略を止めたいのか応援したいのか本人もよくわかってないからね。48話の漫画内で作ってたイカ娘グッズって全部実現しちゃったのも笑っちゃう。
読了日:7月4日 著者:安部真弘
星影の女  妻は、くノ一 2 (角川文庫)星影の女 妻は、くノ一 2 (角川文庫)感想
日常の不思議、怪談、謎解きといったミステリー的な趣向。歴史を背景にした陰謀は時代劇ながらの醍醐味。愛しあう男女がなかなか一緒になれない現代的ラブストーリー。といった具合に面白さの要素を多方面から固めてあってよく出来ている。これで文章が濃いわけでもなく、あっさりさっぱり軽ーく読ませるバランスが非常に良いかと思います。ドラマ版ではオミットされたユーモアが効いてとても楽しい。かといってドラマが悪いという意味ではなく、あちらはあちらで凝縮のさせ方が上手かったように思います。
読了日:7月4日 著者:風野真知雄
侵略!イカ娘 2 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 2 (少年チャンピオン・コミックス)感想
2巻再読。32話でちょい役で出てきた小学校の先生がだいぶ後で再登場して今やレギュラーになってるのはなんだか感慨深い。
読了日:7月4日 著者:安部真弘
侵略!イカ娘 1 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 1 (少年チャンピオン・コミックス)感想
久々に1巻読み直してみると、侵略する気満々で空威張りしているイカ娘が新鮮。物言いも無駄に物々しかったり。最近じゃイカ娘はすっかりいい子ちゃんになってこういう光景はなくなちゃったもんね。絵はまだ固いなりにも初期から達者。でも話が稚拙というかオチがオチになってないのが多いよな。にしてもイカ娘の愛らしさ、作品に漂う素直な善意に温かみはあって魅力ある漫画にはなっている。今じゃお話もしっかりしてきたしイカ娘以外のキャラも立ってるし、あらためて作者の地道な創意工夫を感じたり。
読了日:7月4日 著者:安部真弘
妻は、くノ一 (単行本コミックス)妻は、くノ一 (単行本コミックス)感想
帯に短いし襷に長し。女性的な絵柄やロマンスを強調した作風はコミカライズとして興味深いが、いかんせん端折りすぎでエピソードが生きていない。またアクションシーンの間の抜けた演出も気になる。続けばこれなりに味がでたかも?とは思うものの、思い切り途中までで二年以上続巻が出ていない状況であれば中途半端としか言いようがない。
読了日:7月1日 著者:黒百合姫

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