6月の読んだ本 まとめ

2015年6月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3856ページ
ナイス数:2653ナイス

新潮文庫の100冊 2015 この感情は何だろう新潮文庫の100冊 2015 この感情は何だろう感想
既読19冊。新潮文庫はメディアミックスをあまりやっていない、というのもあるけど余計な宣伝が入ってなくて良いねー。冊子そのものから読書の楽しみ喜びを伝えようという姿勢があって格調高い。このロボットのキャラクターで前のYonda? CLUBみたいなキャンペーンまたやってくれませんかね?数読んでプレゼントが出るというのも嬉しいもんでしたし。
読了日:6月30日 著者:新潮社
踊れ、ココロ、ナツイチ。集英社文庫踊れ、ココロ、ナツイチ。集英社文庫感想
既読が5冊しかなかった。集英社文庫は純文学よりエンターテイメント作品が充実してると思うのでセレクトが行儀良すぎる感じ。
読了日:6月30日 著者:集英社文庫
カドフェス 2015 発見!角川文庫カドフェス 2015 発見!角川文庫感想
文庫フェアの冊子なのに細田守アニメプッシュが無理くりだし、その上で映画化やら艦これなどのメディアミックスの宣伝が露骨すぎて読書意欲があんまり湧かない。角川書店も商売だろうけど加減を考えてほしい。
読了日:6月30日 著者:角川書店
妻は、くノ一 (角川文庫)妻は、くノ一 (角川文庫)感想
ドラマ版を見たのを機会に再読。映像で見た後だと、文章で醸しだすユーモアがキレキレで吹いてしまう。人物の現代的でコミカルな味付けはやり過ぎなぐらいだし、コテコテのラブコメをやってしまうのには恐れ入るがちゃんと効果的で面白い。このシリーズ、前半までしか読んでなかったので今回は最終巻まで読んでしまおう。というわけで次巻へ。
読了日:6月30日 著者:風野真知雄
若殿八方破れ  萩の逃れ路 (徳間文庫)若殿八方破れ 萩の逃れ路 (徳間文庫)感想
シリーズも折り返し点を過ぎ、一行は帰路に入る。これまでのほのぼのムードからちょいハードな雰囲気になってきたが終盤に向けて盛り上げていくのだろうか?展開に合わせて剣戟が激しくなって緊迫感は出たものの、主人公が急に強くなり過ぎな気がせんでもない。
読了日:6月29日 著者:鈴木英治
映画でボクが勉強したこと (幻冬舎文庫)映画でボクが勉強したこと (幻冬舎文庫)感想
再読。語っていることは著者の好き嫌いが基準なので、映画評論本というよりはやはりシネマ・エッセイと呼ぶのが正しい本。ただし作品の客観的な評価をした上で好き嫌いがあるから、下地にはちゃんと評論精神がある。こういう切り分けが出来ていないくせに滔々と語る映画評論家やシネマ・エッセイストって困っちゃうよね。清水氏はその点、しっかりしているので再読でも示唆に富む内容でありました。それに面白そうに語るのが上手いです。特にウッディ・アレンの「カメレオンマン」は見たくなった。南伸坊のイラストも良し。
読了日:6月21日 著者:清水義範
仇討ち東海道 (一) お情け戸塚宿 (幻冬舎時代小説文庫)仇討ち東海道 (一) お情け戸塚宿 (幻冬舎時代小説文庫)感想
単体の世直し時代小説としては密度が濃く、二転三転する展開もあって読ませる。が、仇討ちもの旅もののシリーズ開幕巻と考えるならフックが弱い。仇役の人物の描き込みが無さすぎるし、主役コンビにも本懐を遂げたいという意思があまり感じられないのでこれだと仇討ちなしの世直し漫遊記でよいのでは?という気が。あくまでも初巻なので足りないと思った点は今後、補われるのかも。
読了日:6月21日 著者:小杉健治
~若殿八方破れ~  久留米の恋絣 (徳間文庫)~若殿八方破れ~ 久留米の恋絣 (徳間文庫)感想
シリーズ5冊目にして折り返し点まできた。今回はこれまでとは微妙にパターンが違う話だったし、なによりも主人公の成長が描かれた点はなかなかよろしいように思う。これなら後半の江戸への旅にも期待できるかな。毎度これほどストレスなく読めてしまうのも作者の芸ですな。
読了日:6月21日 著者:鈴木英治
~若殿八方破れ~ 安芸の夫婦貝 (徳間文庫)~若殿八方破れ~ 安芸の夫婦貝 (徳間文庫)感想
抜群の読み心地の良さ。悪く言えばページ数に対して中身が薄いのではあるけれどこの低カロリーが息抜きにはちょうど良かったり。これで展開にはちゃんと伏線が張ってあるから構想は練って書かれているんだなあ、とも思うし。急ぐ理由がある旅なのにのんびりしすぎだろ、とか主人公運良すぎつーのはどうしても考えてしまうなあ。まあとにかく次巻いってみよう。
読了日:6月12日 著者:鈴木英治
鬼愁の剣―虚空伝説 (祥伝社文庫)鬼愁の剣―虚空伝説 (祥伝社文庫)感想
虚空伝説3冊目にして完結巻というべき内容。薄々懸念していたことが的中。主人公の復讐や対立する組織との決着が、あいまいにフェードアウトして終了。ほとんど打ち切りエンドみたいなもので、それなりの着地点があるだけ良しとすべきか。シリーズとしてカタルシスがないのは大いに不満。ではあるものの、個々のエピソードはすごぶる面白く、一話一話内容に厚みがあって読み応えありまくり。ダークでノワールな雰囲気も実によろしい。著者は現在、歴史小説よりの作品を書いているようだがまたこういうハードな時代伝奇系を書いてほしいところ。
読了日:6月12日 著者:高橋直樹
童鬼の剣―虚空伝説 (祥伝社文庫)童鬼の剣―虚空伝説 (祥伝社文庫)感想
目次を見ると長編小説ぽい章立てだが、実質は5編から成る連作集というべき内容。各編中身が濃くそれぞれに趣向が違って読み応えがあった。いまどきの文庫書き下ろし時代小説なら一話ぶんのアイデアで長編一冊にしてしまうんじゃないか。ねっとりしたノワールな雰囲気がなんとも官能的。異様なシチュエーションの作品もあり、まるで怪奇幻想小説のように読めてしまう。あと一冊続くがどう終わるのか?
読了日:6月9日 著者:高橋直樹
姫路の恨み木綿~若殿八方破れ (徳間文庫)姫路の恨み木綿~若殿八方破れ (徳間文庫)感想
シリーズ3作目になるといよいよ登場人物一行に愛着が湧いてきて一緒に旅をしている気分になる。旅籠に泊まったり地方の名物を食べている場面が何気に楽しい。本筋にも軽いミステリー的な仕掛けがあるし前巻より展開にまんべんなく見せ場があるのでより面白く読めた。一方でいくら主人公がお人好しとはいえ、人助けに飛び込んだり身分を明かしすぎじゃね?という考えがよぎってしまう。そこが痛快ではあるのだけれど。主人公の身上や旅にタイムリミットがあるなど作り込んだ設定のプラスマイナス両方出ちゃってる感じ。でも十分楽しいので次巻へ。
読了日:6月6日 著者:鈴木英治
奴隷戦国 1572年 信玄の海人 (光文社時代小説文庫)奴隷戦国 1572年 信玄の海人 (光文社時代小説文庫)感想
可もなし不可もなし、といったところ。題材が良いしスケールも大きくなりそうな話ではあるが、序盤のツカミが悪いのと描写が説明的で乗れない。もう少し人物に掘り込みがあればだいぶ違うと思うのだが。忍びが任務を捨ててまでおなごを奪還したい理由付けをもっと書き込んでくれんと。
読了日:6月3日 著者:久瀬千路

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