1月の読んだ本 まとめ

2014年1月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4970ページ
ナイス数:1291ナイス

姫のため息 公家武者 松平信平2 (二見時代小説文庫)姫のため息 公家武者 松平信平2 (二見時代小説文庫)感想
2巻目も快調に面白く恋愛要素も入ってきた。このへんの描きようはラブコメっぽくて、なんとなく微笑ましい。だいたいこれでフォーマットを固め終わった感じかな?
読了日:1月31日 著者:佐々木裕一
公家武者 松平信平 狐のちょうちん (二見時代小説文庫)公家武者 松平信平 狐のちょうちん (二見時代小説文庫)感想
ほどほどに軽くて読み心地良し。短編連作集という構成も読みやすく話数を追うごとにレギュラーが増えていくのも気持ちが上手く入っていく。単純な勧善懲悪やってても主人公に魅力があると光りますね。こういう気楽に読める時代小説シリーズを探していたのでドンピシャの内容でした。続刊もお付き合いしたいと思います。
読了日:1月30日 著者:佐々木裕一
四十七人の刺客 (新潮文庫)四十七人の刺客 (新潮文庫)感想
格調と重厚さのある文章には時代小説を読む醍醐味が大いにある。一方でウェットさのない徹底的にクールな視点、くりだされる謀略策略の展開はまるで海外の諜報小説のごとき味わいで相反する2つの要素が交わった結果、モダンでスマートなエンターテイメント小説として結実、すごぶる面白い。ひたすら状況が煮詰まって、最後の最後の討ち入り描写でカタルシス炸裂。ところどころ印象に残る台詞があって青白い炎のように静かに熱い。
読了日:1月23日 著者:池宮彰一郎
間抜けの構造 (新潮新書)間抜けの構造 (新潮新書)感想
序盤は実体験の間抜けエピソードと語り口の可笑しさに吹いた。後半は映画、日本人論などトーンがちょっと真面目になり読んでるこちらも真面目になってしまう。とりわけ北野監督の映画作品は独特の間合いや空気があるのであれがなぜ生まれるのか興味深かった。かといってとことん掘り下げるわけでもなく気楽に最後まで読め、なんとなく閉めて終わるのも気持ちがスーッとする。著者の実体験や知識の裏打ちあってこそ納得する内容だがそれが重みとなって語られず軽妙さを生み出しているのが良い。
読了日:1月21日 著者:ビートたけし
八重の桜 3 (ジャンプコミックス)八重の桜 3 (ジャンプコミックス)感想
一冊でまとまるか不安だったが中身が濃く堪能。たった3巻とは思えぬドラマチックな内容で最後まで読むと重厚さすら感じる。ドラマを見ていないので比較できないがコミカライズにとどまらす単品の漫画として良作。出来れば続編が読みたい。新島八重という人物や背景にも大いに興味が出てきた。また別の書籍にも手を出してみよう。
読了日:1月21日 著者:竹村洋平
八重の桜 2 (ジャンプコミックス)八重の桜 2 (ジャンプコミックス)感想
ドラマの方を見ていなくてもかなり巻き気味な展開だというのはわかる。それでもダイジェストの仕方が上手いのかむしろ展開がキビキビした感じが出ていて良いリズム。随所に漫画として印象的な演出があって心強い。続いて最終巻へ。
読了日:1月21日 著者:竹村洋平
八重の桜 1 (ジャンプコミックス)八重の桜 1 (ジャンプコミックス)感想
大河ドラマの漫画化ということで大元のドラマを見ていないからどうアレンジされているかはわからないがまずは漫画として躍動感がありキャラクターも生き生きとして面白い。お話も少年漫画らしいシンプルな力強さがあり絵が可愛らしい。続けて2巻へ。
読了日:1月21日 著者:竹村洋平
聲の形(2) (少年マガジンコミックス)聲の形(2) (少年マガジンコミックス)感想
2巻目にしてストーリーが胎動し始めたがこれからどういう物語に育っていくかはまだ見えずもどかしくすでに次巻が待ち遠しい。相変わらずテーマは重いのだがある種の爽快感が出てきて読後感は悪いものではない。描写力のみずみずしさが昇華している気がする。著者の漫画家としての力量が素晴らしい。
読了日:1月19日 著者:大今良時
キャノン・フィストはひとりぼっち (1) (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)キャノン・フィストはひとりぼっち (1) (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)感想
センテンスや文体がキビキビしているので一気に読めた。この本も著者らしくライトノベル離れした虚無的な空気感が独特。これ一冊でもまとまりあって満足できる内容だがキャノン・フィストはじめ他の特殊能力の活躍が読みたいので続刊に期待。
読了日:1月13日 著者:深見真
×華のやらかし日記×華のやらかし日記感想
著者はいろいろ面白い体験談を持っている人だな、とは思うがこの絵柄でこの下品さはちょい引く。
読了日:1月12日 著者:沖田×華
思惑 百万石の留守居役(二) (講談社文庫)思惑 百万石の留守居役(二) (講談社文庫)感想
この2巻目でオープニングが終わって次から本題、といった感じだが内容的にはここまででも十分面白い。次巻以降どう展開していくかも今のところ見えずそのあたりも楽しみだ。
読了日:1月12日 著者:上田秀人
惡の華(10) (少年マガジンコミックス)惡の華(10) (少年マガジンコミックス)感想
不穏な空気がいよいよまた再びうごめきだしたところにこのラスト。続きが気になって仕方がない。
読了日:1月10日 著者:押見修造
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
神々しさと禍々しさの狂宴。特にこの3巻はひときわ高密度な作画に圧倒される。モノクロなのに凄まじい色彩感。コミカライズとして求むる最高の内容の完結編。前半の華やかな戦闘シーンから後半のダークでインモラルなトーンの落差など絵柄のメリハリも効いている。特に表情の表現が素晴らしい。アニメ映画の添え物としてでなく独立した漫画作品としてたいへん面白かった。今後もハノカゲ氏のコミカライズなりスピンオフなり展開があればぜひ読みたい。
読了日:1月10日 著者:原作:MagicaQuartet,作画:ハノカゲ
桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)感想
動悸が激しくなるほどの凄まじい迫力。あまりの内容に読んでいるこちらまで精神的にダメージを負ってしまうほどだが被害者がどれほどの恐怖を味わったか考えても想像がつかない。著者が真実に迫っていく過程はこの上なくスリリング。凶悪非道なる犯人と怠慢かつ愚劣な警察にごく普通の女子大生が人間としても社会的にも蹂躙されていく様は戦慄する。執念と信念に満ちた著者の行動と文章が素晴らしくこの本に気品すらもたらしているように思える。パンチのあるドキュメントを読もうと選んでみたがあまりの重量級でこたえた。名著だと思います。
読了日:1月9日 著者:清水潔
東京レイヴンズ9  to The DarkSky (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ9 to The DarkSky (富士見ファンタジア文庫)感想
アニメも始まってるが原作は前巻でストップしたままだったので今更9巻を読む。間が空きすぎたので序盤は流れが乗りにくかったがそれだけであとは怒涛のクライマックス展開。すべてのキャラクターが躍動して読ませる。これで第一部完結で思えば一巻のエピソードが重要な意味を持ってくるなど構成も美しい。10巻と短篇集を早く読んでしまって今後はまたリアルタイムについていけるようにしたい。
読了日:1月7日 著者:あざの耕平
南総里見八犬伝〈4〉八百比丘尼南総里見八犬伝〈4〉八百比丘尼感想
最終巻ということで話のステージが一回り大きくなった。前半は八犬士があまり出てこないのでこれでとまとまるか気になったがちゃんと着地。後半の合戦場面がダイジェスト的なのは評価がわかれるかと思うが私はこれで良かったと思う。以前にも白井喬二訳のものなど南総里見八犬伝は読んだことはあるがこの児童書版であらためて読んでも面白かった。特に少年漫画的な面白さが強調されていたと思うし、簡易ながらもテーマも語られていた。そしてやはり素晴らしいのは山本タカトのイラスト。実に妖艶で見事に物語を飾りましたなー。
読了日:1月4日 著者:滝沢馬琴,浜たかや
南総里見八犬伝〈3〉妖婦三人南総里見八犬伝〈3〉妖婦三人感想
犬士たちの活躍も面白いがそれ以上に船虫の悪女っぷりが活き活きとして良い具合にお話を引っかき回す。ダイジェストの関係上こうなったとは思うがあまりの神出鬼没さはほとんどギャグにも読めるし凄みが出ているともいえよう。
読了日:1月4日 著者:滝沢馬琴,浜たかや
南総里見八犬伝〈2〉五犬士走る南総里見八犬伝〈2〉五犬士走る感想
登場人物が増え因果が絡んでぐんぐんエピソードが膨らんでゆく。ここらへんは伝奇小説の醍醐味がぞんぶんに味わえる。活劇的見せ場も沢山ありなおかつ展開がスピーディーで面白い。3巻へ。
読了日:1月2日 著者:滝沢馬琴,浜たかや
南総里見八犬伝〈1〉妖刀村雨丸南総里見八犬伝〈1〉妖刀村雨丸感想
わざわざ児童書版を選んでこういうことを書くのは何だが文章に重厚さがなく一場面一場面が軽い。そのかわりリーダービリティは抜群でもともとがエピソード豊富で面白い話をスイスイ読めるのは気持ち良い。人物にもちゃんと味付けがあり山本タカトの妖しくも美麗なイラストがさらに効果を出している。次巻へ。
読了日:1月1日 著者:滝沢馬琴,浜たかや

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