荒野の用心棒

荒野の用心棒 [DVD]

荒野の用心棒 [DVD]

ニューメキシコ国境の町サン・ミゲル。ふたつの無法者勢力が争い続けるこの町に、ふらりと現れた風来坊ガンマンは、互いの勢力をうまくだましながら、それぞれを破滅へと追いやっていく…。 ???黒澤明監督の傑作時代劇『用心棒』を翻案し、1960年代イタリア製西部劇=マカロニ・ウェスタンの一大ブームを築き上げたセルジオ・レオーネ監督の出世作。それまでになかった流血と荒唐無稽なアクション描写は、やがては本場アメリカ製西部劇にも大きな影響を与えることにもなった。それと同時に、主演クリント・イーストウッドをスターダムにのしあげた記念碑的作品としてもたたえられる。くわえ葉巻でポンチョをまとう髭面イーストウッドのニヒルなかっこよさ。エンニオ・モリコーネ作曲によるハイエナのようなメロディの数々が、そんな彼を一段と魅力的に映えさせている。(的田也寸志

地元ローカル局で深夜TV放映が先日あったので録画したものを鑑賞。何度も見ている映画なのですが久々に吹き替えバージョンを見れるというのは嬉しいです。イーストウッド山田康雄が吹き替えてる映画放映は昔、当たり前のことだったんですが今や貴重となりましたなあ。飄々としているようでドスの効いた声がはまってますねえ。バイオレンスが吹き荒れる作品のイメージがあったんですがあらためて見てみると意外とカラッと乾いててどぎつさが無い。というかそもそもアクションシーンそのものが少ないんだわ。今の目で見るとむしろクールな印象ですね。主人公はひたすら冷静に計算ずくで行動するわけで。それと中盤が見ていてかなりダレるのも意外でした。これは元ネタの用心棒と無意識に比べちゃってるからかな、と。主人公は2つのグループをまたいで二重スパイ的に活動するわけですが、バレるかバレないかのサスペンスがあんまり上手くないというか。ここらへんの黒澤明演出はべらぼうに冴えてましたからねー。でも最後のライフル対拳銃の決闘場面は屹立して良いですな。ここに持っていくまで丁寧に伏線張っているのも今回見返して気が付きましたしエンニオ・モリコーネの音楽が情感たっぷりで燃えるわー。んでこの作品、イーストウッド監督作品にストーリー的にもテーマ的にも受け継がれていくから厚みを感じますし。荒野のストレンジャーやペイルライダー、許されざる者グラン・トリノなど後に作られた映画が逆に乗っかって別の重みが出てくる感じがなんだか新鮮で面白かった。そういう意味でも再鑑賞した意味はありましたな。

荒野のストレンジャー [DVD]

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ペイルライダー [Blu-ray]

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許されざる者 [Blu-ray]

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グラン・トリノ [DVD]

グラン・トリノ [DVD]

用心棒<普及版> [DVD]

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んで元ネタつーても用心棒の前にもさらに元ネタのハメットの小説もあるからなー。いろんな読書経験も頭をよぎったり。
ガラスの鍵 (創元推理文庫 130-3)

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血の収穫 (創元推理文庫 130-1)

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バック・トゥ・ザ・フューチャー Part3の荒野の用心棒オマージュはなかなか粋なことやってくれてましたな。