死んだ女は歩かない

死んだ女は歩かない (幻狼ファンタジアノベルス)

死んだ女は歩かない (幻狼ファンタジアノベルス)

地上から病気を根絶する画期的発明だった“医療虫”その突然の暴走により、世界は一変した。男性感染者は怪物化し、死してもゾンビとなり人々を襲う。そして女性感染者は異能の力に目覚めていった。危険な医療虫感染者隔離区に、ひとりの美女が治安部隊の隊長として赴任する。名は乾月。彼女は自らの中に「地獄」を持っていた―。牧野修×カラスのコンビが魅せる、新本格ゴシックアクション。

アク強えええ〜。設定濃いわ描写は濃いわ4話構成の連作短編ながら一話一話が濃い。一冊読んだらゲップが出るどころかゲロ出してしまいそうな感じ。汚い例えしちゃったけどグロシーンが多くて本当にそういう小説なんよ。初めから著者は人を選ぶような作品狙って書いてるよな。いやおれはこのノリ大好きなんだけどさ。このアクの強さは80年代伝奇バイオレンス小説を彷彿させるものがあって懐かしいやら嬉しいやら。ないのはエロ描写なんだけどそのかわり、戦闘少女が特殊能力で血しぶきまき散らしながら異能バトルするという異常なフェチズム満載。久しぶりにハードコアなもの読んだなあ。そういう意味では面白いし満足の出来栄えだけど、この味付けは胃もたれするので続編を読むのは間を開けてからにしようっと。